「男心と秋の空」の意味をご存じですか?
なんだかちょっとおしゃれなBGMが流れてきそうな、ことわざですよね。
本記事では、「男心と秋の空」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。
読み方 | 男心は秋の空(おとこごころはあきのそら) |
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意味 | 男の愛情は変わりやすい |
使い方 | 女性に対して男性の愛情は変わりやすい |
英文訳 | A man’s heart is as fickle as the autumn weather. (男の心は秋の天気のように気まぐれだ。) |
類義語 | 秋の空と男心は七度変わる/夫の心と川の瀬は一夜に変わる/男心と秋の空/測り難きは人心/分からぬは夏の日和と人心 |
対義語 | 女心と秋の空/女の心は猫の目 |
男心と秋の空とは
夏が終わり、秋に入ると台風が多く発生しますね。私は学生時代、部活動中に天気がいきなり悪くなりずぶ濡れになった記憶があります。
秋は、高気圧と低気圧が交互に日本にやってきます。
なので、夏のカラッとした晴天に比べ、秋の天気は晴れている日もあれば激しい雨の日もあり不安定で変化が多いのです。
「意味」男性の愛情は変わりやすい
「男心は秋の空」は主に女性に対して、愛情が変わりやすいという意味です。
変化の多い男性の女性に対する心の様子を、変化の多い秋の空でたとえています。
「男心と秋の空」イメージ
イケイケの男の子が「この子が好き!」と、女の子を取っ替え引っ替えしている場面に合ったことはありませんか?
女性の立場からしたら少し軽薄な印象を持ってしまうかもしれません。
「使い方」恋愛が多い男性に対して使うとき
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]わしが若い頃は、ブイブイ言わせていたもんじゃい。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]それはどういう意味ですか?[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]20代はモテていたから、A子ちゃんとB実ちゃん、C恵さんと3か月ペースで好きな人が変わっていたのぅ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]まぁ・・・。男心と秋の空ですね。少し複雑な気持ちです。[/chat]
この例文のように、なろぞうさんの若い頃は「女性に対して愛情が移り気している」という意味合いで使っています。結構やんちゃな20代のためになるぞうさんでした。
これを参考に下にいくつか例文を載せてあります。
「例文」女性に対しての愛情の変化があるとき
まずは、悪い例を使って、何を対象にしているのか理解を深めましょう。
近所の男の子が、「将来は警察官になってから、消防士になって、パイロットにもなるんだ!」って言ってたから男心と秋の空だね。
こちらの文は、男の子の将来の夢に対しての気持ちの移り変わりが激しい様子です。
「男心と秋の空」は主に女性に対しての愛情の変化をさします。なのでこちらは誤った使いかたです。
次に正しい使い方の例文です。
恋は必ず破れる、女心男心は秋の空、必ず仇心が湧き起り、去年の恋は今年は色がさめるものだと分つてゐても、だから恋をするなとは言へないものだ。
こちらの文中では「女心と男心は秋の空と同じように、必ず浮ついた気持ちが表れる」と書かれています。
上記の文章を元に例文を2つ紹介します。
・会社の同期が最近彼女ができたらしい。だけど後輩にまでちょっかいを出しているみたいだ。男心と秋の空というが、このことか。
・モテやすい男性は彼女が1年間に何回も変わるものなのか。男心と秋の空だ。
例文のように女性に対する気持ちの移り変わりを対象にして使いましょう。
「類義語」男心と秋の空2つ紹介
夫の心と川の瀬は一夜に変わる
こちらは、一夜にして川の瀬のように変わってしまう男性の心をたとえたことばです。
瀬とは、河川の中でも流れが速く水深が浅いところをさします。とても変化が多いことが感じ取れますね。
測り難きは人心
こちらは、人の心は理解が難しい・人の心は変化が多く頼りにならないという意味のことばです。
「男心と秋の空」とは少しちがい、性別は関係ありません。人の心の変化を現わしているので、「男心と秋の空」と同じ意味合いで使うこともできます。
例:私の兄は彼女ができて2か月だが、私の友達にも恋心があるみたいだ。なんと、測り難きは人心。
「男心と秋の空」と「女心と秋の空」違い
「女心と秋の空」は聞いたことがある、という人が多いと思います。性別が違うだけで、似たような言葉です。二つの言葉の関係は何でしょう?
「女心と秋の空」は「男心と秋の空」が元で、時代によって変化したものです。
「男心と秋の空」が使われるようになったのは江戸時代からと言われています。当時は、女性の浮気は重罰でした。それとは逆に男性の罰は緩いものでした。
女性には恋愛の自由が少なく、男性の方が自由な時代であったことが分かります。そのことから、女性に比べると男性の方が恋愛の自由があったのです。
その様子をみて「男心と秋の空」というようになりました。
「女心と秋の空」が使われるようになったのは、明治以降と言われています。
日本の女性解放運動が盛んになったのもこの時期からです。
大正デモクラシーも始まりどんどん女性の地位が上がっていきました。その頃になると男性よりも女性の方が気持ちの変化が大きくなっていきました。
この様に時代によって言葉が変化していきました。
江戸時代では男性の自由が大きく「男心と秋の空」がよく使われ、明治以降は女性の自由も認められはじめ「女心と秋の空」が使われるようになりました。
「女心と秋の空」は、恋愛に関しての気持ちの変化ではなく気分全般に関して使用されることが多いです。
例:「今日は映画をみてご飯に行く予定だったのだが、買い物をして家でゲームをすることに変更するようだ。女心と秋の空というようにコロコロと予定がかわるなぁ。」
「クラスでA君と付き合っていると聞いていたのだが、C君のことも好きって言っていたな、女心と秋の空で、何を考えているのかわからない。」
この様に、「男心と秋の空」とは異なり、愛情以外の気持ちの変化に使われます。
女心と秋の空についてはこちらに詳しく記載していますので、こちらもどうぞ!
[box06 title=”あわせて読みたい”]女心と秋の空[/box06]
「英文」A man’s heart is as fickle as the autumn weather.
A man’s heart is as fickle as the autumn weather.
(男の心は秋の天気のように気まぐれだ。)
A man’s heart is…男の心は
as fickle as the…~のように気まぐれだ。
autumn weather…秋の天気
まとめ
今回は「男心と秋の空」をご紹介しました。
意味と、ことわざを使うときの注意点は下記の通りです。
・男性が女性に対しての愛情の変化を現わすことわざ
・物や、愛情以外の気持ちに対しては使わない
ロマンチックな秋の空のおかげで、ちょっとした男性の軽薄な雰囲気をプラスに感じてしまいますね。ですが、捉えようによっては人を悲しませる言葉なので、使うときには注意をしましょう!
私も秋の空のような男性には気を付けます!
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