「蹴る馬も乗り手次第」ということわざを知っていますか?何となく言葉のイメージから、想像できそうだけど、はっきりと説明できるわけではない…と思われる方も多いのではないでしょうか。
「蹴る馬も乗り手次第」とは、乱暴で扱いにくいような者でも、上手に接する方法があるという意味があります。馬や動物だけでなく、私たち人間にも同じように例えることができますね。
本記事では、「蹴る馬も乗り手次第」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。読み終わるころには、あなたの価値観がほんの少しだけ変わるかもしれません。
読み方 | 蹴る馬も乗り手次第(けるうまものりてしだい) |
---|---|
意味 | 乱暴で扱いにくいような者でも、うまい扱い方はあるということのたとえ |
使い方 | 上手に問題を解決するとき |
類義語 | 癖ある馬に乗りあり/人食い馬にも合い口/かぶり馬にも合い口 |
英文訳 | The horse to kick depends on the rider. (蹴る馬はライダーによって異なります) |
「蹴る馬も乗り手次第」とは
[jin-fusen2 text=”【語源】“]
人を蹴る癖のある暴れ馬でも、乗る人が上手に調教すれば、従順になることから。
「意味」乱暴で扱いにくいような者でも上手に接する方法があること
「蹴る馬も乗り手次第」は、乱暴で扱いにくい人でも、上手な方法で扱えるというたとえです。どんなに気性が荒くて乱暴に見える人も、対応する人によっては落ち着いて行動できるようになるという意味をあらわしています。
「ことわざのイメージ」
・いつも不機嫌で怒っている。
・すぐにカッとなりやすい。
・トラブルメーカーといわれる。
ちょっとコミュニケーションがとりにくい人でも、対応する人ややり方次第でうまくいくというイメージです。
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]なるほどな。隣のじぃさんもいつも不機嫌じゃのう。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]そうですねぇ。この間は烏に怒っていましたよ。[/chat]
[jin-fusen3 text=”ちょっと待った!”]
[chat face=”女医さん.png” name=”心理学者” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]乱暴で扱いにくい人といいますが、それぞれに何らかの理由があるということが多いのですよ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]まぁ。そうなんですか![/chat]
[chat face=”女医さん.png” name=”心理学者” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]そうなんです。それぞれの環境、経験、困難などの状況によって違うものです。だからこそ上手な接し方次第でうまくいくということがあるということです。[/chat]
「使い方」上手に問題を解決するとき
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]今日の町内会の会合で、隣のじぃさんと3軒隣のじぃさんがまた揉めてじゃな。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]あらあら。それは大変でしたね。いつものことですけど…。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]毎回揉めて長引くんじゃが、新しい町内会長さんが間に入ったら、なんとあっという間に和解したんじゃよ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]まぁ。それは凄いじゃないですか!蹴る馬も乗り手次第ですねぇ。[/chat]
この例文のように、揉め事をあっという間に解決したという意味合いで使っています。
これを参考に下にいくつか例文を載せてあります。
「例文」経験からうまく乗り越えることができる
トラブルが起きた原因はよくわからないけど、蹴る馬も乗り手次第でぶつかっていけば何とかなるだろう。
よくわからないままぶつかるというのは、うまいやり方を知らないということなので使いません。
今度の新入社員に、個性的でちょっと気難しい人がいるみたいだけど、ベテランのA子さんなら、蹴る馬も乗り手次第でうまく教えてくれるだろう。
B君はコミュニケーションに問題があるが、いろんな特性に詳しいⅭ先生が担任だから、蹴る馬も乗り手次第で乗り越えていけるだろう。
どちらも、いろんなやり方を対応する経験があるので、上手に乗り越えるだろうという意味をあらわしています。
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”right” border=”blue” bg=”none” style=””]うまい方法を知っているからできるんじゃな。[/chat]
[chat face=”女医さん.png” name=”心理学者” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]そうですね。人は皆、違います。10人いれば、10通りのやり方があります。その人に合わせた方法を見抜く力が必要になりますね。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]間違ったやり方をしてしまった場合はどうなりますか?[/chat]
[chat face=”女医さん.png” name=”心理学者” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]トラブルを引き起こす原因になるでしょう。[/chat]
「類義語」蹴る馬も乗り手次第3つ紹介
・癖ある馬に乗りあり
一癖ある者も、扱い方次第では、個性を生かすことができるというたとえ。
彼には独特の癖があって、コミュニケーションがスムーズじゃないけど、パラパラ漫画のすごい才能があったんだ。まさに癖ある馬に乗りありだね。
・人食い馬にも合い口
乱暴で扱いにくい者にも、立ち向かえない相手や、気の合う者がいるということ。どんな人間にも、相性のいい相手がいるということのたとえ。
いつも喧嘩しているイメージの強いDさんだけど、Eさんといる時は楽しそうで、笑っているよ。人食い馬にも合い口ということなんだね。
・噛む馬にも合い口
噛みつく癖のある馬でも、相性のいい乗り手にはおとなしいことから、どんな乱暴で扱いにくい者にも、頭の上がらない人や気が合う友達があるということ。
普段はカッとなって物に当たるのに、噛む馬にも合い口で、Fさんには頭が上がらないようだね。
3つとも、関わる人によって物事がうまくいき、個性を生かすことができるという意味合いがあります。
「英文」The horse to kick depends on the rider.
The horse to kick depends on the rider.
(蹴る馬はライダーによって異なります。)
[jin-iconbox08]・horse to kick(蹴る馬)・depends(~次第である)
・on the(~に)・rider(乗り手、騎手)[/jin-iconbox08]
It is dependent on how to teach also by a rowdy.
(乱暴者による教え方にもよる。)
[jin-iconbox08]・dependent on(~に応じて)・how to teach(教え方)
・also(また)・by a(~によって)・rowdy(乱暴な)[/jin-iconbox08]
【参考:google翻訳、Weblio辞書】
「まとめ」蹴る馬も乗り手次第
「蹴る馬も乗り手次第」は、どんなに気性が荒くて乱暴に見える人も、対応する人によって落ち着いて行動できるようになるということですね。「蹴る馬」を「乱暴で扱いにくい人」、「乗り手次第」を「関わる人によって」と例えていることわざです。
「乱暴で扱いにくい人」というと、トラブルをよく起こす人とイメージもあり、できることなら関わりたくないと思われるでしょう。ですが、初めから「扱いにくい人」ではなかったかもしれません。
[chat face=”女医さん.png” name=”心理学者” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]人は生まれながら持っている「気質」があります。また、それぞれに持つ「性格」もあります。そして、環境や経験によってそれぞれの「人格」が形成されていくといわれています。
人は、過去の経験から、本能的に自分を守る自己防衛をすることがあります。
「乱暴で扱いにくい人」といわれますが、本能的に自分を守ろうとして攻撃的になっている場合があります。[/chat]
そういった不安によって、理性や感情のコントロールができなくなると攻撃性が出てしまう人もいる。人間は誰でも怒りや攻撃性を持っていますが、それが表に出るのは、自分自身の安全が脅かされているときなんです。安全を確保したいがために攻撃する。
[chat face=”女医さん.png” name=”心理学者” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]「乱暴で扱いにくい人」といわれるその奥には、「何か困っている」「何か不安なことがある」ということかもしれませんね。[/chat]
「扱いにくい人」といわれる人の、心の奥底にある「困り感」や「不安感」に気づいたり、その人の個性や特徴に合わせた対応をすることで、人間関係もよりスムーズになることでしょう。
そっと手を差し伸べてみたら、新しい発見があるかもしれませんね。
乱暴で扱いにくいような者でも、上手に接する方法があるということ。
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