「名は体を表す」ということわざについて聞いた事がありますでしょうか?美という字が付いた人が名前通り美人なときってありますよね。そういう時に使うことわざなのです。今回は、この「名は体を表す」について詳しく見ていきましょう!
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【この諺または、記事の前知識】
- 意味としては、物や人の名称がその中身をそのまんま表している時に使うよ
- 英文ではNames and natures do often agree.(名前と性質とよく一致する)と書かけるよ
- 名詮自性(みょうせんじしょう)が類義語にあるよ
- 本当に名は体を表すのかという事についても記載しているよ
上に書いてある事について説明していきます!
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読み方 | 名は体をあらわす(なはたいをあらわす) |
---|---|
意味 | 物や人の名称がその中身をそのまま表している |
使い方 | 名前の中身が合致している時 |
英文訳 | Names and natures do often agree.(名前と性質とよく一致する) |
類義語 | 名詮自性 |
名は体を表す
まずは、由来から確認していきましょう。
由来 『嫗山姥』
「名は体を表す」の由来としては以下のものがあげられます。
首を討つあまりの鋒風にも散る髭を切り。両膝かけて落ちたること日本無雙の剣。名は體を顯はせば則ち髭切膝丸と名付けべしと。
石田博(編)『故事成語ことわざ事典』(雄山閣出版、一九八〇)より引用
【私訳】首を打ち取れるほどの並外れた剣先(それだけ鋭い剣先という事か)は、風で散った髭を切って、両膝にかかって落ちる。その様子はまさしく日本で並ぶもののない剣である。名は体を表すならば、髭切膝丸と名付けべきだと。
さて、意味に関してはこの程度にしておいて、この出典について見てきましよう!
『嫗山姥』
- 【読み】こもちやまんば
- 【どんな作品】簡単に言うと劇
- 【作者】近松門左衛門。彼は現代で言うところの劇作家
- 【成立】正徳2年(1712年)
となっています。中々古い時代から言われていることわざなのです。
「意味」名前のまんま
「名は体を表す」はの意味は、書籍で調べると以下の様になっています。
名がそのもんのの実体を表現するということ
石田博(編)『故事成語ことわざ事典』(雄山閣出版、一九八〇)より引用
この様に書かれています。つまり、名前がそのまんまそれを表すという事です。イメージとしては以下の様に書くことが出来ます。
「ことわざのイメージ」
名前通りに育った人を思い浮かべましょう。例えば、のび太は、のびのびとしていますよね。まさに名前のまんまです。これが、名は体を表すです。
こぼれ話:本当に「名は体を表す」のか
本当に名は体を表すのでしょうか?
それに関する面白い記事がありますので、紹介します。それが「名は体を表す」は本当かを調査という記事です。
少し要約すると以下にまとめらます。
【調査国】
ドイツ
【調査内容①】
数百人の人に写真と4人から5人の名前を見せて、写真と名前が一致するか
【結果①】
正解率:25~40% 同じ文化で育った場合の正答率:左記の正答率以上
統計上の正答率:20~25%
⇒これを踏まえると正答率はかなり高い
【調査内容②(調査対象を広げる)】
10万人の顔と名前に関する情報を記憶させたコンピューターを使って、名前と顔を仕分ける
【結果】
正答率:54~64%
⇒これを踏まえると、人は無意識で名前の様な人物に近づく
ドイツでの研究ですが、かなり面白いですよね。
「使い方」名前の中身が一致している時
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]剛という友達がいるんだけど、力が強くて、身長も高くて、体重も100kgあるんだよね。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]そう言う人のことなんて言うと思う[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]…なんて言ったっけ?[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]名は体を表すというんだよ。覚えておくといいかもね。[/chat]
「例文」名前とその人柄や物の特徴が一致しているのを表現するとき
「名は体を表す」の例文を見てきましょう!
彼は強いという字が付いているのに学校の相撲大会で最下位だね。これが名は体を表すということかな。
全く逆の意味で使っています。名前とその性質が異なっているときは、名前負けという言葉を使います。
彼は強いという字が名前もあるし、力があるよね。この前の学校の相撲大会だって一位をとったからね。まさに名は体を表すだよ。
この様に名前とその人の特徴が一致するときこの諺を使います。
「類義語」名詮自性
「名は体を表す」の類義語としては、「名詮自性」というものがあります。難しそうな言葉が並んでいますね。詳しく見ていきましょう。
【名詮自性】
- 読み・・・みょうせんじしょう
- 意味・・・物の名前がそれ自体の本性を表現するということ
(字、単語の意味)
- 詮・・・明らかにする
- 自性・・・その物の気質
[例文]
明るいという字を使った名前を持っている人は、元気な人が多いイメージがあるなぁ。まさに名詮自性というやつか。
この様にまとめられます。難しい漢字ばかりですが、「名は体を表す」とほぼ同じです。
「英語」Names and natures do often agree.(名前と性質とはしばしば一致する)
「名は体を表す」の英文は「Names and natures do often agree.」(名前と性質とはしばしば一致する)と書きます。少し詳しく見ていきましょう!
【英文】Names and natures do often agree.
【解説】
- names・・・「s」が付いているので「複数の名前」という意味
- and・・・「~と~」という意味
- natures・・・「s」が付いているので「複数の性質」を表す。今回は「自然」という意味でないので注意
- do・・・後ろに「agree」という動詞があるので、強調の意味がある。「本当に~する」という意味を表す
- often・・・「頻繁に」または「よく」という意味
- agree・・・「一致する」という意味
⇓まとめると
【和訳】名前や性質は本当によく合致する。
という事が出来ると思います。
まとめ
「名は体を表す」どうだったでしょうか?最後にポイントを掻い摘んで説明しますね。
- 意味:物や人の名称がその中身をそのままであるということ
- 江戸時代から存在する
- 類義語:名詮自性(みょうせんじしょう)
- 英文:Names and natures do often agree.[訳:名前やその性質は本当によく合致する]
この様に説明が出来ると思います。使う場面としては、名前とその人の特徴が一致しているときに使うことが出来ることわざです。ぜひ、使ってみてくださいね。
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