日本には昔から「女房と畳は新しいほうが良い」と言うことわざがあります。この意味を聞いた女性の皆さんから、顰蹙を買いそうですね。
とは言え、最近は社会における女性の進出が目覚ましく、男女が平等に評価される時代になりました。
男性がおおっぴらに口にすること自体が躊躇される昨今だとも言えるでしょう。
令和の私たちの生活は大きく変化しており、畳の部屋がない家も少なくありません。
ですがあえて昔からよく使われていたことわざに着目していくことは、私たちが住む日本の古い文化や生活習慣を知る上でとても大切なことです。
「女房」や「畳」と言う単語は古いですが、反対にパワーワードだとも言えます。ここでしっかり押さえておきたいことわざの一つです。
本記事では、「女房と畳は新しいほうが良い」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。
読み方 | 女房と畳は新しいほうが良い(にょうぼうとたたみはあたらしいほうがよい) |
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意味 | 妻と畳は常に新しいほうが気分が良い |
使い方 | 古い物を捨てて新しい物に交換したいときの例え |
英文訳 | Everything new is fine. |
類義語 | wives and tatami mats are best when new |
女房と畳は新しい方が良いとは
新築の家に住んだり新品の洋服に袖を通すとき、私たちは気持ちが良いと感じます。
例えば、古くなり使いにくくなってしまった家電を新調したと仮定しましょう。テンションが上がるだけでなく、電気代を抑えることができたり、家事の時短につながると言った利点があります。
ですが家電ではなく、「女房」と「畳」ならどうなのでしょうか?
「意味」 妻と畳は常に新しいほうが気分が良い
若い妻と結婚した男性は誇らしく友達に自慢するのでしょう。
また黄色く変色したイグサより、青々として独特の香りを放つ畳は、懐かしい癒しを与えてくれます。
つまり「女房と畳は新しいほうが良い」とは、なにごとも新鮮であると心がうきうきして痛快になることを意味しています。
「使い方」古い物を捨てて新しい物に交換したいとき
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]意味を掘り下げると、なるこさんの地雷を踏みそうじゃな。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]古い女房で申し訳ないですねえ。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]まあ、そう熱くならず「使い方」を若者に教えてやって欲しいのじゃ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]確かにそうね。では「例文」を交えて紹介しましょう。[/chat]
「例文」悪い例と良い例を2つ紹介
<例文>
推しの男性アイドルがまだ高校生なんですって?
そうよ、だって「女房と畳は新しい方が良い」って言うでしょ。
[chat face=”ねこ.png” name=”” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]昔から男性が得意げに使っていたことわざだにゃ。女性だと少し意味が異なるようにゃん。[/chat]
<例文①>
お前、親子ほど年の差がある嫁さんをもらったんだってな。まあな、昔から「女房と畳は新しい方が良い」って言うだろ。
<例文②>
文無しになってまで新築物件を購入したのか?確かに「女房と畳は新しい方が良い」とは言うが、最近はお得な中古物件を選んでDIYする楽しみもあるぞ。
例文を2つ紹介しました。悪い例との違いは理解できましたか?
「類義語」女房と菅笠は新しい方が良い
似たようなことわざがあります。意味はほぼ同じですが、こちらはあまり使う人は現代ではいません。ですが「女房と畳は新しい方が良い」と一緒に覚えておきましょう。
女房と菅笠は新しいほうが良い
[box01 title=”~要 約~”]
・読み方:にょうぼうとすげがさはあたらしいほうがよい
・意 味:何でも新しいものが良いと言う例え
[chat face=”ねこ.png” name=”” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]「菅笠(すげがさ)」とは被り物ことにゃ。平安時代から男女問わず愛用していたにゃ。スゲを材料としているにゃんよ。[/chat]
[/box01]
「対義語」女房と味噌は古いほど良い
これまで「女房と畳は新しい方が良い」と言うことわざを解説してきました。
しかしこの日本には、全く意味が異なることわざもあります。
それが「女房と味噌は古いほど良い」です。ここで、対義語を一緒に覚えていきましょう。
[box01 title=”~要 約~”]
・読み方:にょうぼうとみそはふるいほどよい
・意 味:古いものは味わい深くて良い
[chat face=”ねこ.png” name=”” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]味噌は古いと熟成されコクのある味になるにゃ。長年連れ添った女房も味噌のように深く味わいのある素敵な女性になるのにゃ。[/chat]
[/box01]
「英文」Everything new is fine.
直訳すると”すべてのものは新しいのが良い”と言う意味になります。
しかし外国に「女房と畳は新しい方が良い」と言うことわざはないように思います。
そもそも部屋に畳を敷くのは、日本独自の建築文化です。
三歩さがって後ろから歩くとか、三つ指ついて夫を出迎えるのが良い妻の証だとされません。だからこそ、日本人女性は海外でとても人気が高いのです。
まとめ
いかかでしたか?今回、解説した「女房と畳は新しい方が良い」とは、新しいものは清々しく気持ちがいいことを意味します。
確かに新しいものに変えたときは気分がスッキリします。ですがヨーロッパでは、日本のことわざとは反対に、古からある伝統的なものを大切にする文化が根付いています。
アンティークな家具や小物、古い建造物やビンテージワインなど古いものほど貴重とされるのです。
日本もヨーロッパのように、古いものを大切にするようになりました。城や伝統芸能、工芸品の技術などを守っていくことが重要だと考える若者も増えてきました。
「女房と畳は新しい方が良い」は、時の流れとともに忘れ去られていくことわざなのかも知れません。
男性の皆さん、くれぐれも女性の前では言わないように覚えておいてくださいね(苦笑)
[chat face=”ピンクスーツと眼鏡ОL.png” name=”” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]20年くらい前のテレビコマーシャルが話題を呼びました。[/chat]
そのコマーシャルでは、こんな風に言っています。
「旦那とキッチンは新しい方が良い」
「女房と畳は新しい方が良い」に反したこのセリフは、当時としては面白おかしくキャッチーだと大きな反響呼びました。
今回のことわざを通して学んだことは、「人はみな新しいものが好き」と言うことです。
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