まだ 筆者が高校生だった頃、友達とテスト勉強してくるという名目で、実際は都内に遊びに出掛けていたなんてこともありまして・・・(イケナイ、イケナイ!)
[chat face=”noriko1.png” name=”noriko” align=”left” border=”red” bg=”none” style=””]ごめ~ん!ウチの親が昨日一緒にいたか確認するかも!一緒にテスト勉強していたって言ってくれない?!汗[/chat]
と、まあ 親に疑われている時なんて、必死で友人にこんなお願いをしたりされたり・・・
皆さんもこんなご経験、ありませんでしたか?
友達と細かい点まで話をすり合わせて、話が一貫して通るようにする事を
”話の辻褄が合う(つじつまがあう)ようにする”と言います。
既に知っている方がほとんどではないかと思いますが、今一度 ことわざの意味をおさらいしてみましょう!
[chat face=”noriko2.png” name=”noriko” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””] Let’s check it out!(見てみよう!) [/chat]
読み方 | 辻褄を合わせる (つじつまをあわせる) |
---|---|
意味 | 本来矛盾している話を もっともらしく筋の通った話にする。 |
使い方 | 予め相談をして話の内容が食い違わないようにする場面 |
類義語 | 口裏を合わせる(くちうらをあわせる)
帳尻をあわせる(ちょうじりをあわせる) |
英文訳 | Adjust things to make sense(辻褄が合うように調整する) |
辻褄を合わせる(つじつまをあわせる)
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”辻褄”とは・・・?
お裁縫の関連用語になります。
辻・・・服などを縫い合わせる際に縫い目が十字に合う部分のこと
褄・・・着物の裾の両端の部分
着物の辻も褄も、ビシッと縫い目が合っているときちんと着こなせている事になります。合わなくてはならないところが合っている=物事の道理や筋道が一貫していることを”辻褄が合う”というようになりました。
逆に、ビシッと縫い目が合っていないと なんともチグハグな着物になってしまいますよね。きちんと合わなくてはならない事が合っていない=物事の道理や道筋が一貫していないことを”辻褄が合わない”と言うようになったとされています。
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「意味」本来矛盾している話を もっともらしく筋の通った話にする
辻褄を合わせる (つじつまをあわせる)とは、
本来は矛盾している話を、言い回しや話を脚色したりして、もっともらしく筋の通った話にするという時に使われますので、あまり良い意味ではありません。
着物の辻や褄は、本来 無理に合わせることはできません。
それを無理やり合わせるのですから、悪事を善事に、間違いを正解に無理やり変える事ではなく、最終的に矛盾していないよう合わせるということなんですね。
辻褄を合わせるとは、話の筋が通るように話を合わせるという事なのです。
[chat face=”nigaoe_edogawa_ranpo.png” name=”ふむふむおじさま” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]辻褄とは、話の道理、話の筋道のことだったんだの~[/chat]
「使い方」予め相談をして話の内容が食い違わないようにする場面
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]ばあさんや・・帰りが午前様となってしまったがの。いや何・・・八兵衛と昨今の岡っ引きのあり方について朝まで話し込んでしまっての~・・・[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]あら、そうでしたの?お話はどの様な事を具体的に話されたのですか?そもそもどちらで話されていらしたの??[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]いや 八兵衛の家族に迷惑がかかるからの~、あやつの家の離れの物置でだな、何、その・・・[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]あなた?すでに八兵衛さんと、話の辻褄を合わせるために口裏合わせした事は存じておりますからね?昨日 本当はどちらにいらしたのですか??[/chat]
このように
予め相談をして話の内容が食い違わないようにするという場面でも
辻褄を合わせる(つじつまをあわせる)
を使うことが出来ます。
[chat face=”nigaoe_tsuda_umeko.png” name=”ひらめきおばさま” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]どんなに入念に話をすり合わせたところで、後々ばれてしまったらそれこそ信頼を失いかねませんね。都合が悪い事は、早々に話してしまった方が吉でございますよ[/chat]
「例文」悪い例と良い例
帳簿上の支出額と今月集めた領収書の金額の数字の辻褄が合った。
[chat face=”nigaoe_tsuda_umeko.png” name=”ひらめきおばさま” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]この場合は、お金が関係していて最後は数字が合致したという言い回しなので、”帳尻があった”の方が適切ですね[/chat]
会計監査を担当している会社にブランクの領収書が保管されているのを見つけた。決算報告書の辻褄を合わせるために、保管しておいたように見受けられたので、担当者と役員を呼び出し この件について更に追及した。
[chat face=”nigaoe_edogawa_ranpo.png” name=”ふむふむおじさま” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]金額の筋道が通るように証憑を合わせようとしたので、ここでの使い方は適切だと言えよう[/chat]
「類義語」辻褄を合わせる 2つ ご紹介
口裏を合わせる(くちうらをあわせる)
表向き 言っていることが矛盾しないよう、予め示し合わせること、または予め相談しておいて、話の内容が後で食い違わないようにすること。
((使用例))
容疑者の知人という男性に質問した際、容疑者と全く同じ事を言ったので、さては口裏を合わせたのではと思い 厳しく問い詰めたところ、簡単に口を割った。
帳尻を合わせる(ちょうじりをあわせる)
物事の最後に、数字や話が合致するようにする。または、全体を通して 論理的におかしなところがないようにすること。
((使用例))
今月は私の好きなブランドの新作バックが発売され、ついつい買ってしまい家計簿の収支が悪くなってしまった。なんとか他の項目で節約して、帳尻を合わせないといけないな!
[chat face=”nigaoe_tsuda_umeko.png” name=”ひらめきおばさま” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””] どちらにせよ、ポジティブな場面では使われないことわざなのですね![/chat]
「英訳] Adjust things to make sense
Adjust things to make sense(辻褄が合うように調整する)
Adjust・・・調整する
things・・・物事
make senses・・・筋が通っている、わかる、辻褄が合う ※”なるほど”という肯定をする際に使われています。
It makes sense. (辻褄が合う)となります。
しかし、今回の”辻褄を合わせる”という英語・・・実は表現が無いんです・・・
敢えていうならば・・・
“Adjust things to make sense“(辻褄が合うように調整する)
をご紹介致しました。
[chat face=”nigaoe_tsuda_umeko.png” name=”ひらめきおばさま” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””] これもまた微妙なニュアンスとなりますが・・・ They adjust her story to fit the situation(その状況に合わせて、彼女の話を調整する=辻褄を合わせる)でも良いかもしれません[/chat]
[jin-iconbox13]”辻褄があわない!”と言いたい時は・・・[/jin-iconbox13]
make senseを否定分にして・・・
It doesn’t make sense!(話が通らないよ!=辻褄が合わないよ!)
その他にこんな面白い表現もあります。
It doesn’t add up!(合わないよ!=辻褄が合わないよ!)
※上記の二つはニュアンスが同じですので、どちらを使ってもOKです。
[chat face=”nigaoe_edogawa_ranpo.png” name=”ふむふむおじさま” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]”It doesn’t add up“というのは数学から来ているのだよ。”きちんと足し算できない!”つまり、何かが足りないから”合わない!”となるのだよ。[/chat]
ご参考までに!!
まとめ
この記事では、辻褄をあわせる(つじつまをあわせる)をご紹介致しました。
その場しのぎで、友人や周りの人と話の辻褄を合わせたところで、嘘は嘘。
いつかはばれてしまうものなのです・・・早々に自らの過ちを認め 謝罪する事が肝要ですね。
また、先日とある本を読んだ時にとても興味深い内容のものがありましたので、ちょこっとご紹介したいと思います!
人間の起こす”錯覚”、実は辻褄を合わせようとする脳の優れた働きであるそうです!例えば
・探している物が目の前にあるにも関わらず、見つけられない(見えていない)
・洋画等 吹き替えの声が別人のものでも違和感を覚えない感覚
これらは私達人間が安心して日々を過ごせる脳の特性なんですって!
いかがでしたか?ことわざは日々のちょっとした出来事を表情豊かに伝えることが出来る、ひとつのスパイスです。言い方を少し変えるだけで、あなたの会話力は格段にアップしますよ!これを機に よりたくさんのことわざと出会って、ますます豊かな表現を身につけてくださいね!!
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