あなたは亭主の好きな赤烏帽子ということわざを聞いたことがありますか?
[chat face=”ワニ右向き女性-1.png” name=”waniko” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]ないけれど赤烏帽子って何かしら?4文字だから四字熟語?[/chat]
[chat face=”ワニ男性左向き-1.jpg” name=”wanio” align=”right” border=”gray” bg=”none” style=””]よく漢字を見てみると、帽子とあるね。[/chat]
[chat face=”ワニ右向き女性-1.png” name=”waniko” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]亭主の好きな帽子ってこと?[/chat]
[chat face=”ワニ右向き女性-1.png” name=”waniko” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]でも読み方は「ぼうし」ではなくて「ぼし」って言ってたざます。[/chat]
では解説を見てみましょう。
本記事では、「亭主の好きな赤烏帽子」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。
読み方 | 亭主の好きな赤烏帽子(ていしゅのすきなあかえぼし) |
---|---|
ローマ字 | Têsyunosukina akaebosi |
意味 | 一家の主の好みに従うこと |
使い方 | 夫の趣味に合わせるとき |
類義語 | ・亭主の好きな赤鰯(ていしゅのすきなあかいわし)
・亭主が好きなら薦でも被れ(ていしゅがすきならこもでもかぶれ) |
英訳文 | ・My husband’s favorite red eboshi hat.(主人の好きな赤い烏帽子)
・I have to follow my husband’s taste.(私は夫の好みに合わせなければならない) ・The husband has the right to decide.(夫に決定権がある) |
亭主の好きな赤烏帽子とは
まずは由来から見てみましょう。
「由来」日本の昔の家制度
[box03 title=”由来”]
「亭主の好きな赤烏帽子」の由来は、日本の昔の家制度から来ています。
まず、烏帽子というのは昔に成人男性がかぶった帽子です。この帽子は、一般的には黒色です。
もし主人が赤色の烏帽子を好んでかぶっていたら、世間からは変だと思われます。
しかし、主人が好む赤色の帽子をおかしいですよとか、やめてほしいなどと家族は言えなかったことからきています。
主人が好むものに、家族は従わなければならなかったということです。
[/box03]
[chat face=”ワニ右向き女性-1.png” name=”waniko” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]感想くらい言いたいわね。[/chat]
家制度(いえせいど)とは、1898年(明治31年)に制定された明治憲法下の民法において規定された日本の家族制度であり、親族関係を有する者のうち更に狭い範囲の者を、戸主(こしゅ)と家族として一つの家に属させ、戸主に家の統率権限を与えていた制度である。この規定が効力を有していたのは、1898年7月16日から1947年5月2日までの48年9か月半ほどの期間であった。
[chat face=”ワニ男性左向き-1.jpg” name=”wanio” align=”right” border=”gray” bg=”none” style=””]制度だったことには驚くな。私も「統率権限を与える」なんて言われたら調子にのって威張ってたかもな。[/chat]
[chat face=”ワニ右向き女性-1.png” name=”waniko” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]一家の主に統率権限を与えたのはいいとしても、ただのまとめ役だったら良かったのにね。[/chat]
「意味」一家の主の好みに従うこと
亭主の好きな赤烏帽子の意味は、
一家の主の趣味に周りの家族は従わなくてはならないということ。
細かく見ます。
・亭主:一家の主、夫など
・赤烏帽子:変わった趣味、またはそういう趣味の人。(昔、成人男性がかぶった烏帽子は、普通は黒色であることから。)
・「旦那の好きな赤烏帽子」ということもあります。
「ことわざのイメージ」
従業員の人格や人権の配慮がなくても会社の言う通りに働き続ける。つまりブラック企業に勤めている。
[chat face=”ワニ男性左向き-1.jpg” name=”wanio” align=”right” border=”gray” bg=”none” style=””]重いなあ。[/chat]
「使い方」夫の好みに合わせるとき
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]わしは、カレーにソースをかけるんじゃ。息子は何もかけんがな。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]うちの主人は醤油だし、私も醤油ね。昔私はソースだったけど・・・これって亭主の好きな赤烏帽子?[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]しょうがなく合わせてるならね。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]なんとなくだわ。[/chat]
「例文」夫の趣味に合わせるとき
良い例、悪い例で見ていきます。
主人に赤いTシャツ買ったの。主人は赤が好きだし、ちょうどおしゃれなデザインのを見つけたの。亭主の好きな赤烏帽子ね。
亭主の好きな赤烏帽子は、亭主の好きな赤いものという意味ではないので誤った使い方です。
うちの人はトカゲ類が好きなの。それで今のペットはイグアナなの。たまに視線を感じて振り返ると近くにいて、ぎょっとするわ。亭主の好きな赤烏帽子ね。
一般的でない夫の趣味に我慢して合わせているので正しい使い方です。
「例文」参考文献:北原保雄編著(2007)『明鏡 ことわざ成句使い方辞典』大修館書店
「類義語」亭主の好きな赤烏帽子2つ紹介
亭主の好きな赤鰯
意味:主人が好きなら、奇妙なものでも、家族はそれに合わせるものである。
「赤鰯」とは、
(1)塩漬けで赤みがかったイワシや、干して赤みがかったイワシのこと。
(2)錆びて良く切れない刀を馬鹿にしていう言葉。また、そういう刀を持った浪人のこと。
「例文」夫は飲みものと言ったら水しか飲まないの。だから家族も家では水だけ。亭主の好きな赤鰯ね。
亭主が好きなら薦でも被れ
意味:主人が無理なことを言っても、家族はそれに従わなくてはならない。
「薦」とは、マコモ(イネ科の植物)の古い名前で、それを粗く編んで作った敷物のこと。
「例文」夫が、「うちはみんなベジタリアンになるんだ!」と言ったから、そうしなければならない。亭主が好きなら薦でも被れね。
「英文」亭主の好きな赤烏帽子3つ紹介
字面のまま英語で言う場合
My husband’s favorite red eboshi hat.
意味:主人の好きな赤い烏帽子
・husband:夫、亭主
・favorite:お気に入りの、大好きな
I have to follow my husband’s taste.
意味:私は夫の好みに合わせなければならない。
・have to :~しなければならない、~する必要がある
・follow:~に従う、続く、後についていく
・husband:夫、亭主
・taste:好み、センス
The husband has the right to decide.
意味:夫に決定権がある。
・husband :夫、亭主
・the right to ~:~する権利
・decide:決定する、決める
「まとめ」亭主の好きな赤烏帽子
今回は亭主の好きな赤烏帽子を解説しました。
家でずっと一家の主の好みを見ていると、そのうち当たり前になって変な感じがしなくなるかもしれませんね。
[chat face=”ワニ右向き女性-1.png” name=”waniko” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]友達のうちは、旦那様がトマトにはぜったい砂糖をかけて食べてたんですって。[/chat]
[chat face=”ワニ右向き女性-1.png” name=”waniko” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]「だからずっと家族も砂糖がけを食べていたの。亭主の好きな赤烏帽子だったわ。」と言ってた。[/chat]
意味:一家の主の趣味に周りの家族は従わなくてはならないということ。
(一般的に烏帽子という帽子は黒色であった。もし一家の主が赤色を好んみ、それが変だとしても家族は何も言えないことから)
由来:明治時代の一家の主に統率権限を与えた家制度。
今は個人を大切にする時代ですから、このことわざは現代には合わないことわざの1つですね。
家族が気にならない程度のものならいいですが、話し合ってみんなが幸せになれる方法を模索して行きたいものです。
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