「二の舞を演じる」ということわざをご存じでしょうか?
前の人がしたのと同じような失敗をしてしまうことなんですが、「お前の二の舞はごめんだ」などと、二の舞単独で使うこともありますね。
本記事では、「二の舞を演じる」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。
読み方 | 二の舞を演じる(にのまいをえんじる) |
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ローマ字 | Ninomaio enjiru |
意味 | 前の人がしたことと同じような失敗をしてしまうこと |
使い方 | 人が失敗したのを見ていたはずなのに自分も失敗してしまったとき |
類義語 | 前車の轍を踏む/二の舞を踏む/再三再四 |
対義語 | 人の振り見て我が振り直せ/反面教師 |
英文訳 | Make the same mistakes as others. |
二の舞を演じるとは
二の舞とは舞学の名前。案摩という舞の次に舞う舞で、こっけいな演技を見せるもの。転じて、人のまねをすること。前の人間と同じ失敗を繰り返すこと。
引用:成美堂出版㈱『文庫版ことわざ辞典2400』P292
「意味」前の人がしたことと同じような失敗をしてしまうこと
しっかり見ていたはずなのに、前の人がしたことと同じような失敗をしてしまうことってよくありますよね。
「ことわざのイメージ」
失敗しないようにしなくてはと思っているのに、なぜか同じことを繰り返してしまう。
このようなイメージではないでしょうか。
「よく見てなかったんでしょう?」とか、「なぜ同じ失敗をするのかわらない」などと言われても、ついついやってしまうのが「二の舞を演じる」ということ。
よくあることなんです。
4月26日(金曜日)
🐒ゴロポチ🐩の
〈ことわざ・故事・俗言〉[二の舞を演じる]
二の舞とは、舞楽で「案摩(あま)」という舞の次に舞われる舞で、案摩の舞をなぞらえてややこっけいに舞う。
転じて、人のまねをすること。
前の人と同じ失敗をすることのたとえとして用いる。— 🐒・ゴローとポチ・🐩 (@oyoshiyasu1) April 25, 2019
「使い方」人が失敗したのを見ていたはずなのに自分も失敗してしまったとき
ではここで、なるぞうさんとためこさんに、「二の舞を演じる」の使い方を紹介してもらいましょう。
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]この前、隣のじいさんがパチンコで負けていたんじゃが、わしは何が悪かったか見ていてわかった。今日はあいつのリベンジも兼ねて絶対に勝ってくるぞ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]おじいさんも凝りませんね。どうせまた二の舞を演じることになりますよ。[/chat]
数時間後……
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]ただいま。あ~今日は調子が悪かったわい。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]やっぱりね。[/chat]
カケコミを成就すると、天がさけて虹がふる、と云われ、妙花天に遊ぶ果報をうると云われる。これが果報の第一課であるが、カケコミを成就したものはいかにも顔がハレバレして、妙花天に遊ぶ果報を得たことがうなずかれる。牧田はこれに苦労した。ウッカリ妙花天に遊んでしまうと、牛沼雷象の二の舞を演じなければならなくなる。
引用:青空文庫『明治開化 安吾捕物 その三 魔教の怪/坂口安吾』
総理大臣自ら先頭に立つて、国民平衡運動を行ふぐらゐの熱意を必要とするけれども、総理自ら平衡を失するが如きことがあつては、今度の戦争の二の舞を演じることであるから、この提案は引つこめる。
引用:青空文庫『日本人とは?ー宛名のない手紙ー/岸田國士』
「例文」二の舞を演じる 悪い例・良い例
ここでは、「二の舞を演じる」の使い方、悪い例と良い例を紹介します。
君の二の舞を演じることにする。同じ失敗は繰り返さないよ。
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]これだと、二の舞がリベンジのような意味になってしまうぞ。[/chat]
前の人のやり方をしっかり見ていたはずなのに、同じ失敗をしてしまった。二の舞を演じるとは、まさしくこのようなことだ。
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]私もよくあるのよ。つられてしまうのかしらねぇ。[/chat]
「類義語」二の舞を演じる3選
前車の轍を踏む
【意味】前に通った車の車輪のあとを、次に通った車が同じように踏んでいくことから、前者と同じ失敗を繰り返すということ。
二の舞を踏む
【意味】人と同じような失敗を繰り返すこと。
It is important to learn from history, so we do not repeat the mistakes of the past.
過去の間違いの二の舞を踏まぬよう、歴史を学ぶ。
再三再四
【意味】何度も繰り返し行われること。
「再三」をもっと強調した言い方。
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]花瓶の取り扱いについては、ばあさんから再三再四注意を受けたな。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]それでも、割ってしまうなんて、困った人だわ。[/chat]
「対義語」二の舞を演じる1選
人の振り見て我が振り直せ
ほかの人の善悪を見て、見習ったり、同じ過ちを繰り返さないようにしたりすること。
反面教師
悪いことをしている人を見て、自分は同じことはしないようにしようと学ぶこと。
「英文」二の舞を演じる1選
Make the same mistakes as others.
【和訳】他人と同じ失敗をする
same mistakes(同じ失敗)/others(他人・人様)
I’ve heard this song before.
直訳では、「この曲は聴いたことがある」
Here we go again!
直訳では、「またか!」
どちらも、「二の舞」という意味で使うことができます。
まとめ
いかがでしたか?
比較的覚えやすいことわざではないでしょうか。
二の舞を演じるとは、 前の人がしたことと同じような失敗をしてしまうこと。
人が失敗したのを見ていたはずなのに自分も失敗してしまったときに使いましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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