ことわざである「一花咲かせる」の意味と使い方、対義語についてまとめました。
花が咲く、というイメージからプラスの印象のある言葉ですが、「花を咲かせる」ではなく「一花」なところが少し気になるところです。
花が咲き乱れる・咲き続けるのとはちょっと違う様子を想像してみてね!
- 「一花咲かせる」の正しい意味を知ろう!
- 単純に「成功する」とは意味が違うことについても解説
- 良い使い方・正しくない使い方を例文で紹介
読み方 | ひとはなさかせる |
ローマ字 | Hitohana Sakaseru |
意味 | 何かを成し遂げて、一時期注目される |
使い方 | 成功して一時的に注目を浴びるほど評価される場合に使用。 |
類義語 | 「成功する」ことをあらわすことわざに属しますが、「一花咲かせる」の意味に該当する類義語はありません。 |
対義語 | 鳴かず飛ばず |
英文訳 | to flourish briefly |
「一花咲かせる」とは
「意味」何かを成し遂げて、一時期注目される
「一花咲かせる」の意味は「何かを成し遂げて、一時期注目される」という意味です。
ことわざのイメージ
「一花」、つまり一つの花なので永久的なものではなく「一時期」なのがポイントです。
「使い方」一時的な成功に対して使う
流行語大賞までとった芸人のあの人、もうすっかり見なくなったね
流行っているものの移り変わりは激しいからね
ああいうのを世間は一発屋と呼ぶけれど、一花咲かせただけでもすごいことだよね
一時的にでも注目されることなく消えていく芸人さんも多いですからね
なるぞうさんは、一時期華やかに注目され人気者だった芸人さんの活躍について「一花咲かせた」とことわざを使って表現しています。
ここでのポイントは、その芸人さんが今でも人気者である場合は「一花咲かせた」は使えない、ということです。
一時的な活躍だった(今はそれほど注目されていない)からこそ「一花咲かせた」のことわざを使用できます。
「例文」良い例と悪い例
良い例
最近は脇役が続いていたが、俳優人生でもう一花咲かせたいと意気込んでいた彼は、次の舞台は主役に近い役のオーディションを受けることにした。
これはしばらく脇役が続いていた(注目されていなかった・成功しているとは言えない)俳優の男性が「一時的にでも注目されたい!活躍したい」と思い「一花咲かせたい」と決意した様子です。
彼が「出世してずっと主役でいたい!世間から脚光を浴びていたい」と思う場合には「一花咲かせたい」を使うのは間違いになります。
悪い例
あの漫画家は一花咲かせたね!デビューしてから今までずっとヒット作を出し続けているよ!
「一花咲かせる」は「一時的に成功する」意味合いが強いです。
なのでずっと成功し続ける状態に「一花咲かせる」を使うと意味合いが違ってしまいます。
「類義語」成功を表すことわざは多いけれど「一花咲かせる」の意味に一致する類義語はありません
「一花咲かせる」は「一時的に成功する」という意味なので、単純に「成功する」「名を知られる」「出世する」という意味とは違う部分があります。
「一時的に成功する」という意味の強いことわざは「一花咲かせる」以外には見つかりませんでした。
「対義語」鳴かず飛ばず
「一花咲かせる」の対義語は「鳴かず飛ばず」です。
「鳴かず飛ばず」の意味は長年取り組んでもうまくいかない・成功しないことです。
鳥が何もしない(鳴くことも飛ぶこともしない)様子が由来です。
「英文」to flourish briefly
「一花咲かせる」の英文訳は to flourish briefly です。
・flourish 繫栄する・栄える・花が咲く
・briefly 一時的に
英単語のflourishには「栄える」と同時に「花が咲く」という意味もあります。
植物の花が咲く状態と、物事が栄える状態は英語でも同一のニュアンスがある部分が面白いですね!
まとめ 「一花咲かせる」
「一花咲かせる」は花が咲くイメージからプラスの印象のあることわざですが、「一花」咲くまでの道のりや「一花」がずっと咲き続けないことを踏まえると、単純に「成功!」「出世!」するのとは違った意味になります。
花を使用したことわざの中でも、少し切ないような意味が含まれています。
- 意味 一時的に成功・注目されること
- 使い方 一時的に成功したり注目される状態に使う。
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