「刎頸の交わり」と言うことわざを皆さんご存じでしょうか?あまり聞きなれないことわざですよね。
「刎頸の交わり」は、簡単に言うと生死を共にするほど親しい友人関係のたとえです。
「刎頸」とは、頸(くび)を刎(は)ねる斬首のことを指し、共に首を斬られても後悔しないような仲という成語として使用していました。
本記事では、「刎頸の交わり」の意味、由来、どの様な状況で使うのかなど詳しく解説していきます。
- 意味 生死を共にするほど親しい友人関係のこと
- 由来 紀元前100年前後の中国前漢時代の歴史家、司馬遷によって書かれた史紀の中にある故事からです。
- 使い方 相手と共に首を刎ねられても、後悔しないような出来事があった時
読み方 | ふんけいのまじわり |
ローマ字 | HUNKEINO MAJIWARI |
意味 | 生死を共にするほど親しい友人関係のこと |
使い方 | 共に罰を受けるような状況になっても、後悔しないと思う時 |
類義語 | 心腹の友・断金の交わり・旧地の仲 |
対義語 | 犬猿の仲・水と油 |
英文 | Inseparable friendship ・A friend in need is a friend indeed |
刎頸の交わりとは?
【意味】生死を共にするほど親しい仲
「刎頸の交わり」は、故事によると中国の戦国時代に将軍である廉頗は、趙の国の王である恵文王に厚い信頼を受けていた藺相如のことを恨んでいました。しかし相如は二人が争えば、秦の国に攻め滅ぼされると思い争いを避けました。
「刎頸の交わり」は廉頗が相如に深く謝罪し、二人は相手の為なら首を刎ねられても良いと思うほど深い友情を結んだということからでた言葉です。
【由来】 中国前漢時代の歴史家 司馬遷によって書かれた史紀の中にある故事からである
「刎頸の交わり」の由来は、中国前漢時代に司馬遷により編集された歴史書の中で、趙の国の廉頗と相如の二人の関係からでたことわざです。
廉頗と相如は、趙の恵文王の家臣でした。秦の昭王が趙を攻めて、大いに破り河南省澠池県というところで平和交渉をしようと申し入れました。気が弱くて行きたがらない趙王を励まし、藺相如は随行して廉頗は留守を守りました。
随行した相如は、趙王を屈辱する秦王と堂々と言い合い趙の名誉を守り、廉頗も留守を守り秦を寄せ付けませんでした。
しかし、相如が口先だけで大臣に昇格したことが廉頗は気に入らず、恨んでいたのです。
相如は廉頗の思いを知り、今二人が争うと秦の国に滅ぼされることを伝えたのでした。
廉頗は、自分の行いを恥相如に謝罪し、二人は刎頸の交わりを結んだことが由来となっています。
*秦、趙とは戦国時代にあった国の名前です。
ことわざのイメージ
実際に刎頸の交わりのような生死を共にする友達はできるのであろうか?と思うイメージがあります。
「使い方」生死を共にまたは、罰を共に受け後悔しない状況の時
- 例文1
- 仲が良くない友達が仕事のミスを一緒に乗り越えてくれたのは刎頸の交わりのようだ。
- 例文2
- 刎頸の交わりのようにあの友達は苦労を共にしてくれた。
なるぞうとなるこの会話で見てみましょう
あの人は何故いつも怒っているのだろう?
何故でしょうね
無視したらいいのではないですか?
昔苦しい生活の時、食べ物を分け合った
仲だから無視ははできない
そうでしたか
刎頸の交わりのような間柄だったんですね。
良い例と悪い例
悪い例
・一緒に学んできた友達は、刎頸に交わりのようだ。
良い例
・あの人とは対立が多いけど、刎頸の交わりのように親しい友人になった。
「類義語」刎頸の交わり 3つの紹介
【心腹の友】
- 心を許し合ったもっとも親しい友人関係
【断金の交わり】
- 友人同士が極めて固い友情で結ばれていること
【旧地の仲】
- 昔から良く知っていて、親しい間柄であること
「対義語」刎頸の交わり 2つの紹介
【犬猿の仲】
- 犬と猿のように互いにいがみ合う仲
- 仲の悪いたとえ
【水と油】
- 水と油が互いに溶け合わないように、性格が合わずしっくりいかないこと
「英文」刎頸の交わり 2つの紹介
Inseparable friendship
- 切っても切れない友情
- Inseparablegaが切っても切れないの意味
A friend in need is a friend indeed
- 困っている友達は、確かに友達です
- needは必要indeedは確かにの意味ですが、needは困っているという表現で使用しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「刎頸の交わり」を解説してきましたが、故事からのことわざなのでとても難しい言葉もありましたね。もう一度おさらいしてみましょう。
- 意味 生死を共にするほど親しい友人関係のこと
- 使い方 相手と生死を共にする状況になっても後悔しないと思う時
皆さんも「刎頸の交わり」のような友人がいたら本記事のことわざを思い出して下さいね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
参考にになれば幸いです。
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