「雲泥の差」ということわざを知っていますか?両者の差の大きさを面白く喩えたことわざです。
本記事では、「雲泥の差」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。読み終える頃には、マスターになっているでしょう!
読み方 | 雲泥の差(うんでいのさ) |
---|---|
意味 | 両者の差が非常に大きいこと |
使い方 | 人に対する態度の違いを表すとき |
英文訳 | Lose by a large margin to one’s rival.(ライバルに大差で負けた) |
類義語 | 月とすっぽん
大異小同 |
雲泥の差
この「雲泥の差」は中国 唐時代の詩人 白居易が詠んだ詩「友を傷む」が語源となっています。
白居易には昔、貧しい暮らしをしていた時に助け合った友人がいました。ある日、友人の身分が高くなり離れ離れになってしまいます。ですが、町の道中で久しぶりに再会を果たしました。
白居易が声を掛けるとその友人は振り向きもせず赤の他人のような態度をとったので「昔は助け合ったものだが、今は雲泥の隔たりを感じる」
と詩を詠み「雲泥の差」の語源となりました。
親しかった友人も身分や暮らしが変わっただけで、自分に対し冷たい態度をとる。また、その態度の差には大きな違いがあるという悲しい詩ですね。
「意味」両差に大きな差があること
この「雲泥の差」には、両者を比較した際に天と地ほどの大きな差があるという意味があります。
日常では何かと距離を感じることがありますよね。
友人との関係上、現実と理想などの距離感があります。そういう時
「以前に比べ、友人とは全然喋らないな」
「現実と理想が違い過ぎて、嫌になる」
と両者を比較したりして大きな差を感じることがあります。
それが「雲泥の差」の意味となっています。
「雲泥の差のイメージ」
天と地の差を表しているので、比較をして優劣をつけるというイメージが湧きますが、両者の格差に限らず距離の差や単純な違いの差を喩えることわざです。天と地ほどの差なので、「決してこの手では届かないな」という時に使うとより意味が引き立ちますね。
「使い方」両者を比較して大きな差があるとき
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”right” border=”gray” bg=”none” style=””]ためになるこや、ごきげんよう。今日はいい天気じゃのう~。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]はい、そうですね。では私はこれで失礼します。[/chat]
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翌日…
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”right” border=”blue” bg=”none” style=””]あの店のおすすめ料理がおいしくてのう~。ためになるこも食べてみると良いぞ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]あら、そうなんですか!では、今度ご一緒にご飯でも行きましょう![/chat]
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”right” border=”gray” bg=”none” style=””](なるぞうさんには明るいのう…。この前のわしに対する態度とは雲泥の差じゃな…。)[/chat]
この例文のように両者に対する態度を比較して大きな差があるという意味合いで使っています。
これを参考に下にいくつか例文を載せてあります。
「例文」悪い例・良い例を紹介
「相手に雲泥の差を見せつけて格上だということを知らしめてやる」
「新人とベテランの技術には雲泥の差があり、ベテランの方が優れている」
悪い例では、天と地ほどの大きい差ということを喩えてはいますが両者の優劣をつけるだけになっています。
「父親と自分は仲が悪く、距離感に雲泥の差がある」
「製品のセール価格と通常価格では額の大きさに雲泥の差がある」
良い例では、天と地ほどの大きい差を優劣だけでなく、関係上の距離感や値の違いを喩えています。
「類義語」雲泥の差の分かりやすい類義語を2つ紹介
①月とすっぽん
月もすっぽんも丸く似ている部分はあるが、比較にならないほどに違う部分もあるということ
②大異小同
一致する部分は少しあるものの、事の重要な部分では大きく異なっていること
この二つの言葉を使った例文も紹介していきます。
「このメーカーのイヤホンは形こそ音質が良さそうだが、いざ聴いてみると音質が悪く、高音質とは月とすっぽんの差がある」
「二人の生徒の報告書を見てみると、字こそは似ているが内容自体は対照的で大異小同である」
このように似ている部分もあるけれど、重要な部分では大きな差があるという意味で使います。
「対義語」雲泥の差の使いやすい対義語を2つ紹介
①紙一重の差
紙一枚の厚さほどの差しかないこと
②目と鼻の先
目と鼻の間のように距離が非常に近いこと、物理的な距離間に使いやすい
この二つの言葉を使った例文も紹介していきます。
「今回の期末テストの成績一位と二位の点数差は1点で紙一重の差であった」
「長かったフルマラソンもゴールまで目と鼻の先の距離である」
というように両者の差や距離が非常に近く今にも届きそうという意味で使われます。
「英文」雲泥の差の日常的な英文を2つ紹介
① Lose by large margin to one’s rival.(ライバルに大差で負けた)
この例文で使った英単語には
「Lose」=負けた、「by a large margin」=大差で
「to one’s rival」=ライバルに
という意味があります。
② Their personalities are very different.(彼らの性格には大きな差がある)
この例文で使った英単語には
「Their personalities are」=彼らの性格には
「very different」=大きな差がある
という意味があります。
「雲泥の差」の両者に大きな差があるという意味につながりますね。
「雲泥の差」まとめ
以上が「雲泥の差」の意味や分かりやすい使い方になります。
両者の「大きな差」を「天と地の差」に喩えたことわざ
両者の距離感や性質に大きな差があるときや隔たりを感じるときに使える
距離や差の大きさを「数字」などで表すのではなく、
「天空」と「大地」という自然を比喩にした面白いことわざでした。
語源は親しかった友人の態度が冷たい態度になっていたことからきているというのが悲しいですが、日常の中でも分かりやすく使いやすいことわざとなっています!
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