「一事が万事」ということわざを知っていますか?
使い方は、言う側も自分を棚に上げてその人の全てを否定しないように、使うことがベストです。
本記事では、「一事が万事」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。読み終える頃には、マスターになっているでしょう!
読み方 | 一事が万事(いちじがばんじ) |
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意味 | 一つの小さな事柄の調子が他のすべての場合に現れるという意味。 |
使い方 | 見た目や雰囲気からその人の性格が分かったり、体型からその人の生活ぶりが見えてくること。 |
英文訳 |
One instance shows all |
類義語 | 「一を聞いて十を知る」「一滴舌上(いってきぜつじょう)に通じて、大海の塩味を知る」 |
一事が万事(いちじがばんじ)
物事は、些細なことから万事が同じ調子だと見られやすいものであり、多くあまり良くない一面を見て他の場合も悪いはずだと推測する場合に使われます。
「意味」一つの小さな事柄の調子が他のすべての場合に現れてしまう
悪い事柄を一つ見て、他も同じように悪いはずだと予想する時に用います。良い事柄に使うことは少ないです。例えば、見た目や雰囲気からその人の性格が分かったり、体型からその人の生活ぶりが見えてくることを「一事が万事」と表現します。
「由来」甲陽軍艦
一事が万事は「日本由来のことわざ」です。江戸時代に書かれた「甲陽軍艦」という兵法に記載されており、武士とはこうあるべきという、人生の戒めが記述されています。
「一事」は「一つの事柄」、「万事」は「全ての事柄」を表します。 「人は一つのものを見て、他のものも同様だと判断する」という考えから「一事が万事」という言葉ができました。
「使い方」他人への注意の際、皮肉さが込められているとき
「一事が万事」
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]今日も遅刻かい?[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]はい。遅刻しそうです。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]君は約束の時間通り来たことがない。一事が万事この調子だ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]はい。気をつけます。[/chat]
この例文のように、人の性格や生活態度などに対して注意したり、皮肉を言う場合に用いるのが一般的です。
これを参考に下にいくつか例文を載せてあります。
「例文」使い方が非常に重要
・彼は鉄道が大好きで、一事が万事、走ってくる電車の名前ををほぼ完璧に把握している。
・会社の上司は、仕事もできて格好も良く後輩受けが抜群に良い。一事が万事、完璧だ。
このように「完璧」や「全て知っている」という意味では使いません。
良い表現として目上の方や先輩や会社の上司に対して、誤って使うと大変失礼にあたる言葉なので、使い方には注意しましょう。
・また書類にミスがありました。一事が万事、気をつけてください。
・営業先で靴が汚れていると一事が万事、信頼を損なうので気をつけましょう。
誰かに「キミは、一事が万事〜だね」などと言われてしまった時には、自分の過去のおこないを改めて振り返って見ましょう。また、言う側も自分を棚に上げてその人の全てを否定しないように、他人を攻撃するような意図で使うのは控えましょう。
「類義語」一を聞いて十を知る
物事の一部を聞いただけで全部を理解することができる。非常に賢くて理解が早いたとえです。
例文:彼は頭の回転が良く、まるで「一を聞いて十を知る」ような人です。
「対義語」木を見て森を見ず
一部や細部にとらわれすぎて全体に注意を向けず、物事をおろそかにしている状況を表します。
例文:会社の先輩は、自分の成績を伸ばすことを優先し、サービスの品質向上や顧客満足などをおろそかにしてしまっており、まるで「木を見て森を見ず」ですね。
「英文」一事が万事2つ紹介
「一事が万事」の英文を2つご紹介します!
・She does everything carelessly(一事が万事で彼女はなんでもいい加減にやる)
・False with one can be false with two(一つを偽る人は二つのことについても偽る)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「一事が万事」とは、
・他人の言動など一つのことを見て、その人全体を推測するという意味合いで使われます。
・他人を褒める言葉ではないので、使用する時には注意が必要です。
「一事が万事」を使うときは、他人を判断する「数ある中の一つの基準である」と認識し、むしろ自分への言動の戒めや気持ちの引き締めの手段として使うのが良いでしょう!
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