「足下を見る」ということわざを知っていますか?
ただ足もとを見るという意味だけではなく、実は日常でも使えるとても面白い意味があるのです…!
本記事では、「足下を見る」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。読み終える頃には、「足下をみる」マスターになっているでしょう!
読み方 | 足下をみる(あしもとをみる) |
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意味 | ①人の弱みに付け込む。
②置かれた状況を見定める |
由来 | ①旅人の状況を見て金品を巻き上げていたことから |
使い方と例文 | ①弱みを見透かされ、言いなりになるとき ②身近な状況を把握するとき |
類義語 | ①「足下に付け込む」「内兜(うちかぶと)を見透かす」 ②「足下を見つめる」 |
英語 | ①take unfair advantage of weakness
訳)不当に利益を利用する ②think about the situation 訳)状況を考える |
足下をみる
足元をみるマスターになるためには、全てのこと追求する必要がある。早速、意味から解説していこう。
「意味」足下をみる
意味は2つあります。それぞれの意味を解説します。
①人の弱みを見つけてそれに付け込む
人の弱みを見つけ、そこにつけ込み利用することの意味。
この弱みとは、多くの場合金銭について言います。
例えば、相手が金銭的に余裕があると知れば、それにつけ込み高額を要求するようなことを
「足下を見る」といいます。
また、金銭以外の弱みに対して使われることもあり、いずれも相手が不利に働くように仕向け、自分が有利になるようにするという意味を持ちます。
②身近な環境や、置かれている状況を把握する
自身や周囲がどんな状況に置かれているか把握するという意味。
「足下」は、「足元」や「足許」とも書き、意味は同じです。
※いずれも読み方は「あしもと」
「由来」は旅人の足もとの状態
昔、旅人を脅して金品をまきあげる護摩(ごま)の灰という者たちがいました。
彼らは旅人の履物や歩きぶりから懐具合を判断し、金品を持っていそうな旅人を選んで
脅していたといいます。
参考文献:北原保雄編著(2007)『明鏡 ことわざ成句使い方辞典』大修館書店
[chat face=”tameninaruzo2.jpg” name=”護摩(ごま)の灰” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]金品を持っている旅人は、荷物が重く前のめりになり、さらにはいている草履(ぞうり)も切れやすいのじゃ。こういう旅人を選んで効率的に金品を得るのじゃ。[/chat]
このことから、人の弱みにつけ込んで自分が有利になるよう働きかけるという意味のことわざとして使われるようになりました。
ことわざをイメージで覚える
「足下」から「立っている足の周囲」「足つき」などがイメージできます。
「立っている足の周囲」から周りがどんな環境であるか、また「足つき」からはどれくらい安定しているかが分かりますね。
したがって、それぞれのイメージから
まわりがどんな環境か見る…どんな状況下にいるか見定める
どの程度安定しているか見る…安定していれば前者のような意味、不安定ならそこにつけ込んで自分の良いように利用しやすい
というように、ことわざをイメージでも記憶することで、長期間記憶することができます。
「使い方」足下をみる
2パターンの使い方の例文をご紹介します。
①弱みを見透かされ、つけ込まれて言いなりになるとき
主に金銭面の弱みに対して、そこにつけ込まれて不当な売買た貸借をさせられるときに使います。金銭面以外に、不当な契約や約束事を行うときに対しても使われます。
・海外で観光客だからと足下を見られて高額で商品を売られた。
・足下を見られて、大幅な値切りを要求された。
・公平な契約をするはずだったが、足下を見られこちらに不利な契約を交わされた。
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになる子” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]なるぞうさん聞いてください!
初回無料だと思って行ったエステだったのに、たくさんオプションを付けられて結局高額を払わされたの…。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”right” border=”blue” bg=”none” style=””]それは足下を見られたのう…。ところで効果はあったかい?[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]全然なかったわ…。エステのことを知らなさ過ぎて足下を見られてしまったわ。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”right” border=”blue” bg=”none” style=””]足下を見られないためにも知識をつけることが重要じゃな。[/chat]
これらの例文に共通していえることは、どれも知識不足によって足下を見られていますね。
逆に勉強していれば、足下を見られる機会は減ってしまうということです!
②身近な状況を見て把握するとき
自分や周囲がどんな状況に置かれているかを見定めるときに用います。
・一度立ち止まって、自分の足下を見る必要がある。
・足下を見てみると、我が国でも失職者が増えている。
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]今月クレジットカードを使いすぎてしまったのじゃ…。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]あら…。計画的におかねを使わなかったの?[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]ついついほしいものをたくさん買ってしまったのじゃ。たまには自分の足下を見ないといけないのぉ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]そうですよ。来月からは気をつけてくださいね![/chat]
このように、足下を見ていないといたい目に遭うかもしれませんね…。
「類義語」足下をみる
足元をみる。それぞれの類義語を解説する。
①「足下に付け込む」「内兜(うちかぶと)を見透かす」
「足下に付け込む」…足下を見ると同義語。相手の弱みにつけ込んで、自分の良いように利用することを意味する。
「内兜(うちかぶと)を見透かす」…「内兜」は、かぶとの内側のことを言います。この部分は射貫かれると頭を損傷し、命取りになるため「弱点」という意味を表します。
ことわざの意味は、相手の弱みを見透かすという意味。
「英語」足下をみる
①take unfair advantage of weakness
訳)不当に利益を利用する
「take advantage of ~」で~を利用する
例文)he takes unfair advantage of your weakness.
(彼はあなたの弱みにつけ込む。)
②think about the situation
訳)状況を考える
例文)I have to think about this situation before do this work.
(この仕事に取り組む前に、この状況を把握しなければならない)
まとめ
いかがでしたか?
「意味」①弱みにつけ込み、自分の良いように企む
②どんな状況に置かれているか把握する
「使い方」①金銭面での不当な売買や契約など
②周囲の状況を把握するとき
足下を見るとは、弱みにつけ込むといういみだけでなく、周囲の状況を把握するという意味も込められていましたね!
弱みを見つけて相手の足下をよく見ていると、自分の足下を見たときに友達がいなくなっていたなんてことになるかもしれないので注意しましょう!
ここまで読んだあなたは、「足下を見る」マスターです!
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