やれることはやったから、後は運を天にまかせるしかない!みたいな経験ありませんか?
頑張れるだけ頑張って、結果を待つのみというのは、意外とあるものなのでは…
本記事では、「後は野となれ山となれ」という言葉の意味や類義語、使い方などわかりやすく解説していきます。
さりげなく使えるように、しっかりマスターしていきましょう!
読み方 | 後は野となれ山となれ(あとはのとなれやまとなれ) |
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ローマ字 | Ato ha no to nare yama to nare |
意味 | 目先のことさえ解決できれば、後はどうなっても構わない |
使い方 | 悔いのないとき 投げやりで無責任なとき |
英文訳 | After us the deluge.(私たちの後に洪水が来るなら来い) |
類義語 | 旅の恥はかき捨て |
後は野となれ山となれ
「由来」後は野となれ山となれ
「後は野となれ山となれ」の由来一つ目は、浄瑠璃『冥途の飛脚』の一節からきています。飛脚問屋の忠兵衛が顧客の大金を横領して、罪人となり逃亡する場面で、「栄耀栄華も人の金、はては砂場を打ち過ぎて、あとは野となれ大和路や」という語りの言葉が由来とされています。忠兵衛には、恋に落ちた遊女を解放して一緒に暮らすという夢があったため、大金が必要で罪を犯してしまいました。見ている人は、後悔はなく覚悟や潔さを感じるのか、はたまた、後の事は知ったことではないという身勝手さを感じるのか、面白いところですね。
※栄耀栄華⇒贅沢なこと ※砂場⇒当時の大阪の地名 ※大和路⇒奈良県へと通じる道
「後は野となれ山となれ」の由来二つ目は、収穫後の耕地です。耕地で作物を育てるには、しっかりと手入れをしなくてはいけませんよね。収穫に影響するのですから、耕地をいつも良い状態で保てるよう、注意している必要があります。でも、いったん収穫が終われば、そのあと耕地が野になろうが山になろうが関係ないのです。このように、収穫さえできれば後のことは気にならない、というところからきていることわざだとされています。
「意味」目先の事さえ解決できれば、後はどうなっても構わない
今現在、目の前にある問題が最優先で、それさえ解決すれば後はどうなっても構わない、というのが「後は野となれ山となれ」の意味です。
意味は一つでも、心情によって二つの使い方があります。
悔いのないとき
できること、やるべきことは全て行ったので、後はどうなっても悔いはないよ
この場合は、やり切った達成感も感じられてポジティブに受け取れますね。
投げやりで無責任なとき
やることはやったし、自分にはあまり害のない案件だから、後はどうなっても構わないさ
こちらの場合は、とりあえずやることはやったから、後は知らないよ、という無責任さが感じられます。
「使い方」悔いのないとき
明日は漢検1級の試験なんだよ
まあ、いよいよですね。毎日勉強頑張ってましたものね
やれることはやったから、後は野となれ山となれ状態だよ
合格できるといいですね
「例文」投げやりで無責任なとき
◎とりあえず目先の事が終わったからといって、後は野となれ山となれ状態にするなんて酷いと思います。
◎終了時間が迫っていたから、後は野となれ山となれで適当に解答欄をうめたよ…。
✖️今日まで厳しい練習に耐えてきたのだから、後は野となれ山となれで最後まで頑張ろう!
後はどうなっても構わない、というのが「後は野となれ山となれ」の意味なので、最後まで頑張ったり、後の事に責任をもつ気持ちがある場合には、使用はひかえましょう。
「類義語」旅は恥のかき捨て
旅先では知り合いもいないので、恥ずかしい行動をしてもその場限りのものだということが、「旅の恥はかき捨て」の意味です。
このように、「旅先では何をしてもその場限りだ(⇒だから何をしてもいいだろう)」と、使われることが多い「旅の恥はかき捨て」です。
でも、もともとは、旅人が現地の伝統や風習に合わない行動をとってしまった時に、現地の人が「旅の恥は気にすることはない」と、慰めの言葉として使っていたのが本来の形だということです。
「対義語」立つ鳥跡を濁さず
水鳥が水辺を綺麗にしたまま飛び立ったことから、過ごした場所や立ち寄った場所は、綺麗に残したまま去ろう、というのが「立つ鳥跡を濁さず」の意味です。
英文訳
After us the deluge.(私たちの後に洪水が来るなら来い)
自分たちがいなくなった後はどうなってもいいなんてひどいなあ
まとめ
いかがでしたでしょうか?
意味は、目先のことさえ解決できれば、後はどうなっても構わない
使い方は、悔いのないとき 投げやりで無責任なとき
後は野となれ山となれは、使い方によって意味がずいぶん違うことが、わかりましたね。
投げやりになるのではなく、やるだけやって後悔のないときに使いたいと思います。
でも、なるべくなら、最後まで頑張ったり、後の事にも責任をとれる行動を取れるように努力していきたいですね。
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