あなたは尾生の信ということわざを知ってますか?
意味は融通が利かなくて生真面目過ぎることです。
- 尾生(びせい)って何?
- なんか漢文みたい?
- 使い方がわからない。。。
本記事ではこのような疑問について、尾生の信を徹底解説します!
読み方 | びせいのしん |
ローマ字 | Bisei No Shin |
意味 | 融通が利かなくて生真面目過ぎること |
使い方 | 頑固な人に対して使う時 |
類義語 | 抱柱の信 / 木仏金仏石仏 |
対義語 | 問屋の只今 |
英文 | He is too serious.(真面目すぎて、融通がきかない) |
尾生の信とは
春秋時代、魯の国の尾生(びせい)という男が、一人の女性と橋の下で会う約束を交わしたが相手はなかなか現れなかった。
そのうちに大雨で川が増水してきたが、尾生はその場を立ち去ろうとせず、橋桁にしがみついて女性を待ち続け、ついに溺れ死んでしてしまった。
『荘子』盜跖篇より
尾生の信は史記の荘子に書かれていた故事から由来しています。
「尾生」は人の名前であり、「信」は信義(真心で約束を守り、相手に対する務めを果たすこと)を意味します。
荘子:荘子の著書とされる道家の書物
荘子:中国戦国時代の宋の国に生まれた思想家で、『荘子』(そうじ)の著者
「意味」融通が利かなくて生真面目過ぎること
魯の国の尾生は、どんな目にあっても約束を必ず守りました。
例え自らが水死の状態になろうとも。
そのことから尾生の信は、融通が利かなくて生真面目過ぎることを意味します。
尾生は生真面目過ぎますね!
ことわざのイメージ
例え自らが危険な状態になっても、生真面目に約束を守るイメージ
「使い方」頑固な人に対して使う時
(なるこさん来ないのう。。。)
なるぞうさん!!こんなに雨に濡れて!!風邪ひきますよ!
屋根のあるところにいてくれれば良かったのに。
だってこの看板の前で待ち合わせと約束したからね。
全く。。。『尾生の信』のようですね。
もっと柔軟に対応してくださいね。
良い例と悪い例
悪い例
彼は毎週日曜日に教会に通うくらい、熱心な信者だ。まさに尾生の信だ。
信仰が強いという場合には使いません。
良い例
料理のレシピには30分煮込むって書いてあるけど、今回は量が少ないから15分で良いよ。
柔軟に対応しないと尾生の信だといわれるよ。
頑固で融通が利かない人に対して使えます。
「類義語」2つ紹介
尾生の信の類義語を2つ紹介します。
抱柱の信
正直すぎて融通がきかないこと。由来は尾生の信に同じ。
柱を抱いてしがみついてまでも、約束を守る頑固ものですね。
木仏金仏石仏
融通がきかない、堅物の人のこと。木や金属や石で作った仏像は、冷たく感情がないということから。
「対義語」問屋の只今
問屋の只今とは、調子の良いことを言うが、行動が伴わないこと。
返事は良いが、約束の期日が守れないということから。
「英文」He is too serious.
英文:He is too serious.
意味:彼はとても真面目だ。
尾生を約束を守る真面目な男と考えると、「He is too serious.」が同じような意味の英文となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
尾生の信は、尾生という男性が女性との約束を信じて、自分が死に目に会おうともその場を離れなかったことから由来しています。
そこから、融通が利かなくて真面目過ぎる人のことを指します。
約束やルールはもちろん守るべきではありますが、時と場合によっては柔軟に対応することも必要となります。
そのような人間になりたいですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
- 意味:融通が利かなくて生真面目過ぎること
- 使い方:頑固な人に対して使う時
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