このタイトルを見た途端、火曜何とか劇場のイントロが頭の中に流れてきたのは、私だけでしょうか・・・。
赤一色しか思い浮かばないようなことわざですが、意味は
悪事に悪事をもって対処する、あるいは自分の利益の為に血族の悪事を暴く ということです。おお~、ますます火曜何とか劇場の世界ですね。
本記事では、「血で血を洗う」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。
読み方 | 血で血を洗う(ちでちをあらう) |
---|---|
意味 | 悪事に悪事をもって対処する 自分の利益の為に血族の悪事を暴く |
使い方 | 今の日本は平和であるが、歴史を振り返れば戦国時代には血で血を洗うような争いが絶えなかった。 |
英文訳 | Blood will have blood.(血は血をもとめる) |
類義語 | 骨肉相食む(こつにくあいはむ) 骨肉の争い(こつにくのあらそい) |
血で血を洗うとは
血で血を洗うの由来は、「旧唐書(くとうじょ)ー源休伝」からで、
八世紀、中国の唐王朝が異民族のウイグル族と争いになり、ウイグル族の王様の叔父を殺してしまいました。唐王朝の源休という官僚が、その遺体を届けたところ、ウイグル族の王は「お前たちは私の叔父を殺したが、私が報復のためにお前を殺すのはちょうど『血を以て血を洗う』ようなもので、汚れがますますひどくなるだけだ。」と言って源休を生きて帰らせたことによります。
「意味」 殺傷に殺傷をもって対処する
例えば、自分にとって大事な人を殺された時、報復にその人を殺し返すという意味が「血で血を洗う」です。
「ことわざのイメージ」
やられたらやり返す⇒その報復に、またやり返す といった、エンドレスの報復合戦が思い浮かびます。
さて、「報復合戦」というと「目には目を歯には歯を」のハムラビ法典を思い出す方もいらっしゃるかもしれませんが、一説には「こちらがやられたこと以上の過剰な復讐をしてはならない」と、過剰な報復合戦を防ぐ目的で書かれたと言われており、「やられて悔しい人は、同じ程度の復讐をする程度でとどめなさい」という、抑止の意図でつくられた、と考えられています。 (出典:Precious.jpより)
わたくし、真逆の「復讐OK!!どんどんやれ~!」の意味でとらえておりました・・・。法典を制定したハムラビ王は賢王だったのですね。
「使い方」自分の利益のために血族の悪事を暴くような時
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]なるこさんや、わしの愚痴を聞いてくれんか。甥が先日亡くなったんじゃが、用事があって家に寄ったらびっくりじゃ![/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]まあ、何があったんですか?[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]あの仲の良かった家族が、甥の遺した財産を少しでも多く受け取ろうとお互いにスキャンダルやら悪事を暴いて、足の引っ張り合いをしておった・・・。見ていて悲しくなったよ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]それはショックでしたね。血で血を洗うことほど醜いものはありませんよ。財産家も考え物です。[/chat]
「例文」殺傷に対して殺傷で応じることを表すとき
最先端技術を競う産業では、毎日が血で血を洗う戦いのようなものです。
最先端技術を競う産業においては、「血で血を洗う」のではなく、朝には最先端だったものが夕方にはもう古い型になってしまうような、移り変わりがとても激しい「千変万化」や、うかうかしていたら食われてしまうような油断のなさを表す「弱肉強食」や「油断大敵」あたりが適当と思われます。
なぜ人は血で血を洗うような醜い争いをするのでしょうか。生きるためというよりも、欲望に隠れた名誉のためなのでしょう。
「類義語」血で血を洗う2つご紹介
- 骨肉相食む
- 骨肉の争い
「対義語」対義語はありません
「英文」血で血を洗う1つご紹介
Blood will have blood.(血は血を求める)
まとめ
生きていれば争うことの一つや二つはあるでしょうが、間違っても血で血を洗うようなことは経験したくないものです。はたから見ていると、お金や財産が絡んだ時にそのような争いが起こる確率が高くなるような気がします。殺傷に対して殺傷をもって対処するー何も生み出すことのない哀しい対処法だと、思いませんか?
財産なんて無くていいから、いつまでも仲の良い家族でいたいものです。
血で血を洗うとは、殺傷に対して殺傷をもって対処する あるいは、自分の利益の為に血族の悪事を暴くこと。
コメント