「眼光紙背に徹す」ということわざを耳にしたことがありますか?
今では使われないような難しいことわざですが、奥深い意味を持っているのです。
本記事では「眼光紙背に徹す」の意味、使い方などをわかりやすく解説していきます。
さっそく見ていきましょう!
読み方 | 眼光紙背に徹す(がんこうしはいにてっす) |
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ローマ字 | Ganko shihai ni tessu |
意味 | 書物の意図や真意まで読み取ること |
使い方 | 書物などを深く読むとき |
類義語 | 行間を読む 紙背の意 |
英語訳 | read between the lines. |
眼光紙背に徹すとは
「眼光紙背に徹す」は眼光・紙背・徹すに分けられます。
「意味」書物の真意まで読み取ること
[由来] 江戸時代末期の儒学者、塩谷宕陰の文章、「安井仲平の東遊するを送る序」の一節から。安井仲平(号は息軒)の才能について、「書を読むに眼は紙背に透る(読書するときには、書かれている紙の裏まで見通す)」と激賞しています。
書物を読む際に書いてあることだけではなく、意図や真意まで読み取ることの例え。また読解力や理解力が鋭いことを意味します。
「ことわざのイメージ」
「眼光紙背に徹す」のそれぞれの意味は
・眼光:じっと見つめるときの目の光
・紙背:紙の裏
・徹す:奥深く貫いて達する
そのまま読み取ると「目の光りが紙の裏まで貫くこと」です。このイメージから書物の真意まで読み取ることを意味します。
「使い方」書物などを深く読むとき
昔、母親からもらった手紙が出てきての。
それは、うれし懐かしですね。
読んでいるうちに涙が止まらなくなったんじゃよ。
行間にあふれる母親の思いが胸にしみたんじゃ。
眼光紙背に徹すということですね。
このように昔は深く思わなかったものが歳をとると感慨深くなるものですね。
「例文」悪い例と良い例
眼光紙背に徹すほど教科書を読んだのにテストは赤点だった。
何度も読み直したというような意味で使われることがあります。ですが本来の意味である真意や意図は読み取れてないので間違った使い方です。
眼光紙背に徹するほど読み込まないと試験には合格しないだろう。
この場合ですと奥深くまで読み解く、真意や意図まで読み取るといった意味で使われています。紙の裏まで目の光が貫くほどよく見るといったイメージを忘れない
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]紙の裏まで目の光が貫くほどよく見るといったイメージでつかうのじゃぞ。[/chat]
「類義語」眼光紙背に徹す2つ紹介
行間を読む
文章の行と行の間を読むという意味です。何も書かれていないところを読み取る、というとこから文章に書ききれていない作者の主張や心情を読み取ること。
(例)チームのリーダーとしてもっと行間を読む力が必要だ。
紙背の意
言葉の裏に隠された真意のこと。
(例)この文の紙背の意を読み取ることが今回の鍵だ。
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]「行間を読む」は見えないとこを読み取る。「眼光紙背に徹す」は文字の奥深くまで読み取ると覚えると良いぞ。[/chat]
「英語訳」眼光紙背に徹す2つ紹介
read between the lines.
between:~の間 なので直訳すると「行間を読む」という意味です。
having penetrating eyes.
penetrating:貫通する、浸透する なので直訳すると「貫通する目を持っている」という意味です。
まとめ
いかがでしょうか?今回のポイントをおさらいしましょう。
・「眼光紙背に徹す」とは書物の真意まで読み取ること
・目の光が紙の裏まで貫くイメージ
子供のころは本を読んでもストーリーが面白いなどで 終わっていましたが、大人になるとその奥にある作者の真意までわかりそれが面白いと感じることもあります。
本当に伝えたいことを読み取れたら書物を読むのが楽しくなると思います。是非みなさんも眼光紙背に徹してみてください。
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