敗軍の将は兵を語らずということわざを聞いたことがありますか?
敗軍の将は兵を語らずは
- 戦争で負けた将軍は潔く負けを認め、兵法についてあれこれ弁解するべきではない
- 失敗した者は戦略について語る資格がない
という意味があります。
惨敗したときの戦略などを堂々と話されると少し面倒くさいものです。
今回は敗軍の将は兵を語らずということわざの意味や例文、類義語、英文について解説していきます。
読み方 | はいぐんのしょうはへいをかたらず |
ローマ字 | haigunnno syouha heiwo katarazu |
意味 | 失敗した者はそれについて弁解するなという意味 |
使い方 | 失敗したことについて多くを語るな!敗軍の将は兵を語らずだぞ。 |
類義語 | 敗軍の将は以て勇を言うべからず、敗軍の将は敢えて勇を語らず |
対義語 | ー |
英文 | A defeated general should not talk of the battle.(敗軍の将軍は兵を語らず) |
敗軍の将は兵を語らずとは
敗軍の将は兵を語らずということわざについて追求していきましょう!
史伝『淮陰候伝」(著:司馬遷)
中国の前漢時代の話。趙と漢は対立しており戦が起きていました。
趙の将軍である李左車は趙で一番権力のある趙王に、勝算がある戦略を提案しました。
しかし趙王は李左車の意見を聞かず戦に挑み、結局負けてしまいます。
漢の将軍である韓信は趙の国へ密偵を送って、相手側の情報を探っていました。
それにより李左車の戦略が採用されていたら自分達の軍は負けていたかもしれないと知ります。
李左車に興味を持った韓信は、李左車を捕らえて今回の戦の戦略について問いただそうとします。
そのとき李左車は敵の漢の将軍である韓信に向け「敗軍の将は兵を語らず」と言い放ちました。
「負けてしまった今、自分には語ることは何もない」という言い訳など一切しない潔い言葉が、李左車の強い意志を思わせます。
この話から敗軍の将は兵を語らずということわざが誕生しました。
意味「失敗した者は戦略について語る資格がない」
「敗軍の将は兵を語らず」は失敗した者は戦略について語る資格がないや、敗北したのであればあれこれと弁解するなという意味があります。
ことわざのイメージ
敗北しても言い訳一つしないという、潔く男らしいイメージ
使い方「負けや失敗のあと何も弁解しない!と意思を突き通す時に使う」
敗軍の将は兵を語らずはこのように使用します。
村の大会で惨敗したよ。
無念じゃ。
ご苦労様でした。今回は残念でしたねぇ。
どんな策を立てていたんです?
戦略はあったんだが話さないでおくよ。
敗軍の将は兵を語らずじゃよ。
潔く負けを認めて、一切言い訳しないなんて男らしいですねぇ!
良い例と悪い例「敗軍の将は兵を語らず」
「敗軍の将は兵を語らず」良い例
試合に負けてしまったのは監督である私の責任です。戦略などあったかというご質問をいただきましたが、敗軍の将は兵を語らずというように、負けに導いてしまった私からは何もお話しすることはできません。
「敗軍の将は兵を語らず」悪い例
コンペに負けたのは相手の論破に反撃できなかったからですね。敗軍の将は兵を語らずです。次は頑張りましょう。
→ 敗軍の将は兵を語らずということわざは、相手の攻撃に対し語らず何もしないという意味ではありません!
負けを潔く認め、そのときの戦略について弁解しない、という意味なのでこの使い方は間違いです。
類義語を2つ紹介「敗軍の将は兵を語らず」
敗軍の将は以て勇を言うべからず
戦に負けた将軍はその戦での武勇(武術や戦いの様子)を語る資格がない。
敗軍の将は敢えて勇を語らず
戦に負けた将軍は敢えて負けた戦やその戦での戦法を話さない。
英文を1つ紹介「敗軍の将は兵を語らず」
A defeated general should not talk of the battle.
破られた将軍は戦いについて話すべきではありません。
まとめ
敗軍の将は兵を語らずのことわざをご紹介してきました。
このことわざは昔の戦争が由来になっていますが、現在でもスポーツの勝敗や仕事のコンペなど対立があるところで使われます。
もし負けや失敗してしまっても、敗軍の将は兵を語らずと言った将軍・李左車のように、弁解せずに潔く負けや失敗を受け入れましょう。
きっと言い訳や愚痴などがない方が、スパッと次に進めると私は思います!
- 意味 戦争で負けた将軍は潔く負けを認め、兵法についてあれこれ弁解するべきではない
- 使い方 負けや失敗のあと「何も弁解しない!」と意思を突き通す時に使う
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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