「歯に衣着せぬ」ということわざを聞いたり、使ったりした事はありますか?
「歯に衣着せぬ」とは、思ったままをはっきりと飾らずに、素直に意見を述べる様子を表すことわざです。
- 思っていることを包み隠さず言う
- 言葉を飾ることなく素直に言う
- 遠慮したり気を遣わず、思っている事をズバリと言う
自分の感情や思った事を素直にそのまま伝えられると気持ちがいいですよね。
このような言動をしている人を見た時に、使われることわざです。
本記事では「歯に衣着せぬ」という言葉の意味や使い方について解説していきます。
読み方 | はにきぬきせぬ |
ローマ字 | hani kinu kisenu |
意味 | 遠慮なくハッキリ物をいう事 |
使い方 | 思っていることを包み隠さず、気を遣わずズバリと言うような時 |
類義語 | 舌鋒鋭く/舌端火を吐く/忌憚なく |
対義語 | 奥歯に物が挟まる/奥歯に衣着せる/オブラートに包む |
英文 | a frank opinion (歯に衣着せぬ意見)/have a sharp tongue(歯切れよく言う)/tell it like it is(素直に言う) |
歯に衣着せぬとは
歯を隠さないという意味が「歯に衣着せぬ」ということわざの由来です。
歯を隠すと話ができませんので、口をつぐむという事になります。”衣”は洋服のことで、歯を”衣”(洋服)で隠さないという事は、物事をハッキリという事を表します。
「意味」思っている事をハッキリ遠慮なくいう事
「歯に衣着せぬ」とは、自分が思った事を包み隠さず言う。相手に遠慮せずに、自分の感情や思った事をそのまま伝える、というような時に使われる言葉です。
状況にもよりますが、大人しい性格が多い日本人にとっては、このような性格を憧れている人も実は多いかもしれませんね。
一方で、配慮に欠け周りをひやひやさせる、空気が読めないなどという印象を与える事もあり、受け止め方はそれぞれとなりそうです。しかし、毒舌や無神経な発言に対して使われる言葉ではなく、自分に向けて使う言葉でもありませんので、使い方には注意が必要です。
ことわざのイメージ
言いにくい事を、ズバッと言ってくれてスッキリした。
ずけずけ物を言うので、ひやひやした。
「使い方」思っていることを包み隠さず、気を遣わず、ズバリと言うような時
この女優さん最近よくテレビで見るね
そうですね、コメントが面白いんですよね
この間も自分の意見を、包み隠さずハッキリ言っていて、痛快だったな
「歯に衣着せぬ」物の言い方で人気が出てきたんですね
良い例と悪い例「歯に衣着せぬ」
「キーワード」良い例
上司の「歯に衣着せぬ」発言は、聞いていて気持ちがいい。
「キーワード」悪い例
「歯に衣着せぬ」言い方をしますが、私は正直者です。
「歯に衣着せぬ」は自分の言動には使いせん。
歯に衣着せぬの間違いやすいことば
“衣”は「ころも」ではなく「きぬ」と読みます。絹と間違えて漢字変換するケースがある為注意が必要です。
「歯に衣着せぬ」とは、誉め言葉として使われ、他人に対して使う言葉です。
類義語を3つ紹介「歯に衣着せぬ」
舌鋒鋭く
峰のように弁舌が鋭いという意味。
舌端火を吐く
強い勢いで厳しく持論を述べること。
忌憚なく
忌み憚るという意味の言葉で、遠慮やためらいがなく思ったままという意味。
「対義語」2つ紹介「歯に衣着せぬ」
奥歯に物が挟まる/奥歯に衣着せる
「奥歯に物が挟まった」状態で話すと、聞き取りにくく、何か隠しているように聞こえるので、「歯に衣着せぬ」とは反対の意味になります。
オブラートに包む
“オブラート”とは薄い膜状のもの。強い表現を避けて、遠回しな言い方をすることを「オブラートに包んだ言い方」などと言います
「英文」3つ紹介キーワード
a frank opinion
「歯に衣着せぬ意見 」
have a sharp tongue
「歯切れよく言う」
tell it like it is
「素直に言う」
まとめ
ここまで「歯に衣着せぬ」を解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
- 意味 思っていることを包み隠さず言う。素直に、はっきり飾らないで言う。
- 使い方 思った事、感じたことを飾らず、気を遣わずズバリと言うような時
言葉一つで、人の気持ちを良くも悪くもしてしまいますね。使い方を間違えずに、思ったことはハッキリと伝えたいものです。
この記事を参照して、より良い人間関係を築くヒントにしていただけると幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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