みなさん、こんにちは!今回紹介する”ことわざ”は「必要は発明の母」です。
人は必要に迫られると、大いなる力を発揮するものです。それが誰かにとって、大変役立つ発明となることがあります。
ではその発明とは、いつ、どのようにして生まれるのでしょうか?
まずは有名な発明家を数人ピックアップしてみましょぅ。その顔ぶれから「必要は発明の母」の意味につながるヒントが隠されているかも知れません。
歴史的に有名な発明家と言えば…
- トーマス・エジソン
- ガリレオ・ガリレイ
- ライト兄弟
- レオナルド・ダ・ヴィンチ
- アルキメデス
これは、ほんの一例ですが、聞いたことのある有名人がずらりと名を連ねています。
では、上記のように世界的に有名な発明家のためにある”ことわざ”なのでしょうか?
答えはNO!です。
私たちが、普段の生活の中で思ったり、実際に口にして使うことができます。
ここからは「必要は発明の母」を、更に深堀していきましょう。
読み方 | ひつようは はつめいの はは |
ローマ字 | Hitsuyo wa hatsumei no haha |
意味 | 必要に迫られ新たな工夫を生み出すこと |
使い方 | 窮地に追い込まれた際、良いひらめきを感じたとき |
類義語 | ①窮すれば通ず ②案ずるより産むが易し |
英文 | Necessity is the mother of invention. |
必要は発明の母とは
必要に迫られたときにハッと気づきが…なんて経験はありますよね。
締め切りや納期・納品に追われると人は、予想もしない大胆な行動をして周囲を驚かせたり、アイデアが浮かびこれまでよりずっと良い方法を思いついたりする力を持っています。
「必要は発明の母」の意味を解説する前に、何がきっかけで生まれた”ことわざ”なのでしょうか?
由来を探したら身近なところにありました。
「由来」ガリヴァー旅行記の一説
『ガリヴァー旅行記』は17~18世紀に活躍した、アイルランド人作家のジョナサン・スウィフトが執筆した風刺小説。本編の中に”Necessity is the mother of invention.”と言う文章があります。ことわざはこの著書の一説から世界中に広まったのです。そのきっかけとなったのは、蓄音機など数々の発明をしたことで有名なトーマス・エジソンが「必要は発明の母」を言い残したからだと言われています。エジソンと言えば「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」と言う、名言を発したことは誰もが知る事実ですね。それにしても現代では児童書のコーナーに並んでいる『ガリヴァー旅行記』が由来だとは意外と思う人もいるでしょう。
「意味」必要に迫られ新たな工夫を生み出すこと
火事場の馬鹿力と言う言葉がありますよね。窮地に追い込まれると、人は想像もつかないバワーを発揮するものです。これこそが「必要は発明の母」なのです。
私たちは必要に迫られると素晴らしいアイデアを生み出すことができます。
例えの一つに、平凡な主婦が大ヒット作品を発明したエピソードを紹介します。
現代のように男性の育児休暇などない時代の 実話です。 ほんの少し前までは、ワンオペ育児は当たり前。 パートを終えて疲れて帰っても家事、育児は 主婦にとって欠かせない業務です。 多忙な毎日の中で、その女性はこの状態を 何とかしたいと考えます。 そうして出来たのが、底がモップ状なっている スリッパでした。それを子供に履かせたところ 床が綺麗になり家事の時短につながりました。 家の中をせわしなく動き回る子供の行動力を うまく利用したことが 大ヒット商品を生み出すきっかけになったのです。
このスリッパは後に製品化され、何億円もの売り上げを叩き出すアイテムになりました。この例え話から言えるように、偉大な発明は、有名な発明家からだけ生まれるものではないと言えます。
ことわざのイメージ
♦必要に迫られ発明されたものは意外と多い。
- 洗濯糸くず取り
- メモクリップ
- 汗取りパット
- 自撮り棒
- カラオケ等々
「使い方」窮地に追い込まれた際、良いひらめきを感じたとき
なるこさんのメールは絵文字が多いなぁ。
だって可愛いもの。ところでこの絵文字って日本人が考え出したのよね。
そうじゃな。文字だけだと相手に感情を伝えられないから、何とかしたいと打開策を考えた結果、生まれたんじゃ。
今は世界中の人が使っているわね。これを「必要は発明の母」と言うのね。
オバマ元大統領が、安倍元首相をホワイトハウスに招いた際、日本文化の例として「空手、カラオケ、漫画、アニメ、そして絵文字」を挙げたことが話題になりました。また、オックスフォード大学が刊行する英語辞典の編集メンバーが選ぶ、その年を表す言葉を発表する「オックスフォード・ワード・オブ・ザ・イヤー」があります。2015年を代表する言葉として初めて絵文字が選ばれました。世界では日本の発音そのままで”emoji“と呼ばれています。選ばれた絵文字は、うれし泣きを表す顔文字「Face with Tears of Joy」でした。
良い例と悪い例「必要は発明の母」
「必要は発明の母」良い例
A:ええっ?!このゲームを作ったのは部長なんですか?
B:ああ、子供と遊ぶ時間がなかったから、寂しい思いをさせまいと考えたんだよ。
A:ヒット作のきっかけは、部長の父性愛だったんですね。
B:まあそうだな、「必要は発明の母」って言うやつかな。
「必要は発明の母」悪い例
A:ねえ、お母さん。私の代わりに企画書を作ってよ。
B:なんで?
A:だって「発明は必要の母」って言うでしょう?
B:正しくは「必要は発明の母」なのよ。自分で考えなさい!
「類義語」 2つ紹介 必要は発明の母
①窮すれば通ず
読み方 | きゅうすればつうず |
意 味 | 窮地に追い込まれたときほど、良いアイデアが浮かぶこと |
由 来 | 中国の古典のひとつ易経に見られる『窮して通ず』から |
②案ずるより産むが易し
読み方 | あんずるよりうむがやすし |
意 味 | あれこれと心配するより、行動に移せば案外たやすいこと |
由 来 | 出産にまつわる話から |
妊婦さんが、産む前に不安が膨らんでしまうのは当然の成り行きでしょう。ですが『お産』は奇跡であると言われます。お腹の中の赤ちゃんは、時期が来れば自然と頭が下になるよう、くるりと向きを変え生まれるのです。そのことから、思い悩んでいたとしても、いざ行動に移してみるとたやすいものであるとの例えで使われます。
「英文」Necessity is the mother of invention.
日本語に訳すと「必要は発明の母」の意味になります。
≪単語の意味≫
necessity | 必要(性)、不可欠 |
mother | 母、(~を)生み出す |
invention | 発明、新考案 |
まとめ
いかかでしたか。
今回紹介した「必要は発明の母」は、現代社会のあらゆる場面で使えることわざです。ここでもう一度、おさらいしておきましょう。
- 意味=必要に迫られ新たな工夫を生み出すこと
- 使い方=窮地に追い込まれた際、良いひらめきがあったとき
最後に「必要は発明の母」を、うまく使ってSNSで表現している人を見つけたので紹介します。
日常的にことわざを使い、SNSをうまく活用するなんて素敵ですね。あなたも、早速今日から使ってみてください。
それではまた、次回のことわざをお楽しみに!
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