皆さん「文はやりたし書く手は持たず」と言うことわざを耳にしたことありますか?なんとなく聞いたことあるけど、どんな時使うのかわからないという方も、いるのではないでしょうか。
最近ではデジタル化が進んできて、手紙を自筆で書くことは少なくなって来ましたね。
本記事では、「文はやりたし書く手は持たず」のことわざの意味や由来、使い方を解説していきたいと思います。
- 意味 恋文を書きたいけど,文字が書けず人に頼むこともできない
- 由来 江戸いろはかるたの一首で、無筆な女性の嘆きからでたことわざ
- 使い方 恋をしているときの些細な障害がいじらしいと思うようなとき
*江戸時代は学問を学んだ人だけ文字が書けるような時代だった為、手紙を書きたくても書けない人にとっては、さぞかし辛い思いをしていたのではないでしょうか。
読み方 | ふみはやりたしかくてはもたず |
ローマ字 | HUMIHA YARITASI KAKUTEHAMOTAZU |
意味 | 恋文を書きたいけど、文字が書けず人に頼むこともできない |
使い方 | 自分では事情あって実行できず他の手段が無いとき |
類義語 | 文はやりたし我が身は書かず |
対義語 | なし |
英文 | Wanting to write,but has no hand. I’ve done the sentences,but I don’t have the hands to write. |
文はやりたし書く手は持たずとは?
「意味」恋文を書きたいけど、字が書けず人に頼むことすらできない
「文はやりたし書く手は持たず」の意味は恋文を書きたいけど、字が書けない自分が恥ずかしくて他人にも頼めないからどうしようと悩むということを表しています。
また、恥じらいを表現する意味でもあります。
「由来」江戸いろはかるたの一つで、無筆な女性の嘆きから
「文はやりたし書く手は持たず」の由来は遊郭の字の書けない女が嘆くさまからです。
江戸時代に実在した遊郭は、遊女を一つのところに集めた場所のことを言います。
遊郭の始まりは天正3年(1585年)に豊臣秀吉が、大阪の街に遊女たちを集めた場所を作り、このことが遊郭の始まりと言われています。
遊女たちは、好意をもった殿方には文で思いを伝えていたようです。しかし遊女の中には無筆な人もいたと言われています。
携帯電話がある今では考えられないですね。
*ご存じの方もいると思いますが、ことわざはほとんど江戸いろはかるたからきています。
ことわざのイメージ
- 字が書けないという恥じらいはありますが、他人には頼めないことは、ある反面プライドが高かったのではと言うイメージがあることわざですね。
「使い方」自分では事情あって実行できず他の手段がないとき
例文1
- 彼女は「文はやりたし書く手は持たず」のように、恥ずかしがりやなので今日は憧れの人と同席するのはやめたようだ。
例文2
- 好きな娘がいるけど、ドイツ人なので「文はやりたし書く手は持たず」ではないが、ドイツ語できないので身振り手振りで伝えなくてはいけない。
なるぞうとなるこの会話を見てみましょう。
なるこ「文はやりたし書く手は持たず」という
ことわざを知っているかい?
知ってますよ!
手紙を書くのに文字が書けなくて
他人にも頼めないという恥じらいのことわざですね。
今じゃ考えられない
携帯電話のメールで済むからね
そうですね。それに、今は女の人の方が積極的だから
「文はやりたし書く手は持たず」という状況はありえませんね。
良い例と悪い例
悪い例
- 「文はやりたし書く手は持たず」と同じように手紙を書いてくれるかな?
良い例
明日のプレゼン好きな人がいる前で、恥ずかしくてできないからどうしよう悩むのは「文はやりたし書く手は持たず」のようだ
「類義語」文はやりたし我が身は書かず
- 「文はやりたし我が身は書かず」は、やはり文字が書けず人にも頼めないと言う意味で「書く手」が「我が身」に置き換えているだけのようです。
「英文」「文はやりたし書く手は持たず」二つの紹介
- 「Wanting to write,but has no hand」の訳は書きたくても手が無い
- 「I’ve done the sentences,but I don’t have the hands to write」の訳は文章はできたが書く手がいない
*2つの英語の訳はどちらも書きたくても書き手が無いことを表しています。
まとめ
いかがでしたでしたか?
「文はやりたし書く手は持たず」の解説をしてきましたが、ご理解いただけたでしょうか?
それでは、もう一度「文はやりたし書く手は持たず」の意味、使い方をおさらいしてみましょう。
- 意味 恋文を書きたいけど字が書けず、他人にも頼むすらできないということ
- 使い方 自分に事情があり物事が実行できず他に手段が無いとき
ことわざは、会話の中で自然に出てくるものでもありませんが、ぜひ使ってみてください。
参考にしていただけたら幸いです。
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