『百日の説法屁一つ』とは?意味や使い方、類義語などを徹底解説!

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『百日の説法屁一つ』ということわざを聞いたことがありますか?

お坊さんが読む説法は仏教の教えで、ありがたいものです。

そして屁は…、ありがたい説法と下品な屁でなんとなく想像つきませんか?

これは直訳では「百日間かけてありがたい説法を解いてきたお坊さんが、屁を一度したせいで雰囲気を壊してしまい、すっかりありがたみがなくなってしまう」ということになります。

こちらの記事では『百日の説法屁一つ』について、詳しく解説していきます。

  • 『百日の説法屁一つ』の由来と意味
  • 使い方の良い例、悪い例
  • 類義語、英文について解説
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読み方ひゃくにちのせっぽう へひとつ
ローマ字hyakunichi no seppou he hitotsu
意味百日間続けてありがたい説法を解いてきたお坊さんが、屁を一度して雰囲気を壊してしまい、すっかりありがたみがなくなってしまうこと。
使い方長いあいだ積み重ねてきた努力が、小さな失敗ですべてだめにしてしまうとき。
類義語磯際で船を破る/九仞の功を一簣に虧く/千日の行屁一つ
対義語
英文One ill condition mars all the good.
目次

百日の説法屁一つとは

百日の説法屁一つ

「由来と意味」崇高な説法から低俗な放屁への落差

『百日の説法屁一つ』は、百日間も続いたありがたい説法が終わろうとした時、お坊さんが不用意にもおならを一つしてしまい、有り難い雰囲気がすっかりなくなってしまったことに由来します。

お坊さんの崇高な説法が、たった一度の下品なおならですっかりだめになったのです。

ここから転じて、長い間積み重ねてきた努力や信用が些細なできごとで台無しにしてしまう、という意味になりました。

ことわざのイメージ

長い時間をかけて積み上げてきた努力や評価が、思いがけない失敗ですっかりだめになってしまうイメージ

「使い方」一度の失敗で積み上げた信頼を損なう

なるぞうさん、落ち込んでいます。

なるぞう

長いこと交渉してきてようやく契約がとれると思ったのに、最後の最後でだめになったよ…。

なるこ

ええっ?ほぼ決まりかけていたじゃない。
あれだけ頑張ってきたのにどうして?

なるぞう

実は先週、先方との飲み会があってね
その時飲み過ぎてつい調子に乗っちゃって、先方の機嫌を損ねてしまったんだ。

なるこ

百日の説法屁一つで信用を失くしてしまったのね。

なるぞうさんは一体何をやらかしたんでしょうか?

良い例と悪い例「百日の説法屁一つ」

百日の説法屁一つ

「百日の説法屁一つ」悪い例

一日かけてこつこつ並べたドミノが、百日の説法屁一つで子供に倒されてしまった。

「百日の説法屁一つ」良い例

受験勉強をずっと頑張ってきたのに、百日の説法屁一つで試験当日に寝坊してしまった。

『百日の説法屁一つ』は自分が積み重ねた努力を自分でダメにしてしまうことです。

ですから悪い例のように、他者からの影響でダメになってしまう場合にはあまり使いません。

この場合、「水の泡となる」「水泡に帰する」という言い方が適切です。

「類義語」『百日の説法屁一つ』に似たことわざを3つ紹介

百日の説法屁一つ

磯際で船を破る(いそぎわでふねをやぶる)

物事がもう一歩で成功しようとするときに失敗すること。

船が港の近くまで来たところで難破してしまった、という由来からきています。

九仞の功を一簣に虧く(きゅうじんのこうをいっきにかく)

事が今にも成就するというときに手を抜いたため物事が完成しないとということ。

九仞の盛り土を造るときに、最後の竹かご一杯分を残してやめてしまっては造り上げたとはいえない、という中国の歴史書『書経』からの由来です。

くわしいぞう

「仞」は長さの単位で、九仞=約18メートル 、
「一簣」は竹かご一杯の土、という意味じゃよ。

千日の行屁一つ

こちらは『百日の説法屁一つ』とほぼ同じで、千日の修行や行いが放屁一つで台無しになることです。

百日と千日では期間がかなり異なりますが、「長い期間」という意味を表しています。

「英文」One ill condition mars all the good.

ストレートな表現では次の英文があります。

One ill condition mars all the good. (一つの悪い条件がすべての良い条件を台無しにする)

“one ill condition” は「一つの悪い条件」、“mar” は「だめにする、台無しにする」という意味です。

「台無しにする」と言えば、ほかにも以下の動詞や熟語がありますが、内容によって使い分けます。

  • ruin
  • spoil
  • waste
  • destroy
  • screw up
  • mess up

まとめ

『百日の説法屁一つ』の解説をしましたが、いかがだったでしょうか?

もう一度おさらいをしてみましょう。

  • 意味:百日間説法を解いてきたお坊さんが屁を一度したため、すっかり雰囲気を壊してしまったこと。
  • 使い方:長いあいだ積み重ねてきた努力が、小さな失敗ですべてだめにしてしまうとき。

一度失った信頼を取り戻すのは、とても時間がかかります。

そうならないように、日頃の言動は慎みたいものですね。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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