槿花という花はご存知ですか?
槿花とはムクゲや朝顔の花のことを指します。
大切に育てていたものが枯れてしまった時はすごく悲しいし、はかない気持ちになりますよね。そんな様子を表すのにぴったりな言葉それが「槿花一日の栄」です!
本記事では、「槿花一日の栄」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。
読み方 | 槿花一日の栄(きんかいちじつのえい) |
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意味 | ・栄華ははかなく終わりを迎える
・物事が終わるとき |
使い方 | 栄華のはかなさを表現するときに使う |
英文訳 |
When things are over(物事が終わるとき) |
類義語 | 「朝顔の花一時」「花一時人一盛り」「一時の仇花」 |
槿花一日の栄とは
「由来」中国唐代の詩人・白居易の「放言」
中国唐代の詩人・白居易の「放言」に元ネタがあります。
彼は「松は松の木は1000年経ってようやく枯れるが、『槿花は一日にして自ずから栄を為す(朝咲いて夕べにはしぼんでしまうムクゲの花は、一日だけで自然と盛りが終わる)』」」と詠い、槿花の一日で終わりを迎えてしまう儚さを嘆いているのです。
「意味」はかなさを嘆くたとえ
朝咲いて夕べにはしぼんでしまう槿花は、その華麗な花の美しさも一日のものでしかなく、それを栄華ははかなく終わりを迎えることを嘆く例えになっています。
「ことわざのイメージ」
かつての栄華はすぐに消え失せてしまい、はかなく感じるというもの
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵におなじ。」という文が平家物語の冒頭部分に差し込まれているのはご存知ですよね??
この中でも「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。」という部分はこの「槿花一日の栄」にぴったりなのです。これを現代語訳してみると「沙羅双樹の花の色は、どんなに勢い盛んな者も必ず衰えるという道理を示している。」となります。このことから沙羅双樹の花も槿花の花と同じくすぐに枯れてしまうのかということが想像できます!
「使い方」物事が終わるとき
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]どこのスーパーに買い物に行こうか。あの街角の繁盛してそうなところはどうかの?[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]はらあの店は開店初日に閉店しましたわよ。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]なんだって?!まさしく、槿花一日の栄だな。[/chat]
この例文のように、「あるものが栄えたとしてもすぐに廃れてしまうことを嘆く」という意味合いで使っています。
これを参考に下にいくつか例文を載せてあります。
「例文」悪い例・良い例
この店は開店初日にもう100万人も来店したのか。まさしく槿花一日の栄であるな。
これはいけない使い方です。槿花とは1日で枯れてしまうような可憐な花です。それをみて栄華のはかなさをうたっているのですから、1日で栄えるという意味あいは読み取れません。
・朝顔は咲いたと思ったらすぐに枯れてしまう。槿花一日の栄とはこのことだ。
・どんなに勢いに乗っている芸能人でもすぐに干されてしまう。一発屋などだ。これは槿花一日の英であるなあ。
「類義語」を2つ紹介!!
朝顔の花一時(あさがおのはなひととき)
朝顔の花一時とは、物事の盛りがきわめて短期間であって、はかないことのたとえ。
一時の仇花(ひとときのあだばな)
仇花とは咲いてもすぐに枯れてしまう花でこれもまたすぐに枯れてしまうことの儚さを表しています。
まとめ
槿花一日の栄について少しは理解が深まったでしょうか。ではここでポイントの確認をしていきます。
栄華は儚く終わりを迎えることの嘆きを表しており、それが人やものの栄華がすぐに終わってしまう儚さを共に表しています。
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