あなたは「待てば海路の日和あり」ということわざを聞いたことがありますか?
聞いたことがなくても「待っていれば日が和む・・・焦らずに待っていればいいことがあるっていうような意味かな?」と感じた、そこのあなた!それでほぼ正解です。
「待てば海路の日和あり」とは「今は悪い状況だとしても、辛抱強く待っていれば必ずチャンスはやってくる」という意味です。
この記事では、「待てば海路の日和あり」の意味や類義語、由来や使い方などを徹底解説していきます。
- 意味 今は悪い状況だとしても、辛抱強く待っていれば必ずチャンスはやってくる
- 使い方 何をしてもうまくいかない状況に対し、乗り切るための励ましの言葉
- 由来 中国のことわざ「待てば甘露の日和あり」
それでは詳しくみていきましょう。
読み方 | まてばかいろのひよりあり |
ローマ字 | matebakaironohiyoriari |
意味 | 今は悪い状況だとしても、辛抱強く待っていれば必ずチャンスはやってくる |
使い方 | 何をしてもうまくいかない状況に対し、めげずに乗り切るための励ましの言葉として使うなど |
類義語 | 石の上にも三年(いしのうえにもさんねん) 果報は寝て待て(かほうはねてまて) 急いては事を仕損じる(せいてはことをしそんじる) |
対義語 | 寝ていて牡丹餅は食えぬ(ねていてぼたんもちはくえぬ) |
英文 | The longest night will have an end. (明けない夜はない) Everything comes to him who waits. (全ては待つものの元にやってくる) |
待てば海路の日和ありとは
「待てば海路の日和あり」とは、中国のことわざ「待てば甘露の日和あり」が元になっていることわざです。
日本に伝わる際に、「甘露」が「海路」に転じてこのことわざが生まれたとされています。「待てば甘露の日和あり」は、「日照りに苦しい状況が続いていても、耐えていればいつか必ず甘露のような恵みの雨が降ってくる」という意味です。
「意味」焦らずに今は待て!そうすればきっとチャンスはくる!
あなたの人生は絶好調ですか?
「いつもすべてが自分の思い通り!」というそこのあなた。正直羨ましい限りですが、このことわざには一生縁がないでしょう。
私も含め多くの人は、人生山あり谷ありです。うまくいかないことの方が多いのかもしれません。
時にはそんなうまくいかないことばかりが続いてしまい、「いったいいつまでこんな状況が続くのだろう?」「こんなに頑張っているのに、ちっとも報われない!」とすべてを投げ出してしまいたくなる時もありますよね。
自分や周りの人がそんな状況になってしまった時には、このことわざを使って勇気づけてあげましょう。
時には諦める勇気が必要な時もありますが、焦らず諦めずにチャンスを待ち続ける粘り強さが大切な時があります。
「待てば海路の日和あり」とはそんな状況の人を励ますときに使えることわざです。
海路とは、海の上を船が通る道筋や航路のことをいいます。「日和」はとは空模様や晴れた良い天気を指します。
「(今は海が荒れていても)待っていれば航路に適したいい天気になる」⇒「今は悪い状況だとしても、辛抱強く待っていれば必ずチャンスはやってくる」という意味です。
待てば海路の日和ありのイメージ
焦らずに今は待て!そうすればきっとチャンスはくる!
「使い方」努力がなかなか報われない人を励ます
なるぞうおじいさんとなるこおばあさんの会話をみながら、使い方を確認していきましょう。今日のなるぞうおじいさんはかなり落ち込んでいる様子です。
今年も俳句コンクールに入選できなかった・・・
もう10回も挑戦しているのにかすりもせんよ。
才能がないとあきらめた方がいいのかのぉ・・・
おじいさん、そんなに落ち込まないでくださいな。
おじいさんの俳句、私はとても好きですよ。
なるこおばあさん!ありがとう!
きっと審査員の方の好みに合わなかっただけですよ。
「待てば海路の日和あり」ですよ。
きっといつかは、おじいさんの俳句の良さがわかる審査員の方に当たるはずです!
来年もファイト!
なるこおばあさんは、なるぞうおじいさんの努力をずっと見守ってきたのですね。
きっと来年こそ、おじいさんの努力が実を結ぶことを祈りましょう!
良い例と悪い例「待てば海路の日和あり」
「待てば海路の日和あり」悪い例
「待てば海路の日和あり」っていうだろう?海外に行けってことだよ。海外に行ってひと旗あげてこよう!
「待てば海路の日和あり」良い例
「待てば海路の日和あり」っていうだろう?今は焦らずにじっとチャンスを待つんだ。そうすれば君の努力が実る日が必ず来るはずだ。
注意したいのは、「待つ」という言葉の解釈です。「待つ」とは「何もしないで怠けていろ」という意味ではありません。
この場合の「待つ」は「焦らずに(努力を怠ることなく)気長にチャンスを伺って待つ」という意味です。
待てば海路の日和あり「類義語」を3つ紹介
石の上にも三年(いしのうえにもさんねん)
我慢強く辛抱して継続していれば、必ず成功するという意味。
果報は寝て待て(かほうはねてまて)
運というものはどうにもできないものだから、チャンスをじっと待つべきだという意味。
※先ほども説明したように、この場合の「寝て待て」も「何もしないでごろんと寝ながら待っていろ」という意味ではありません。すでに十分に努力し、その結果を不安の中で待つ人に対し「あなたはこれまでに十分頑張ってきたのだから、あとは幸運を待っていればいいんだよ」と励ます意味のことわざです。
急いては事を仕損じる(せいてはことをしそんじる)
急いで焦ってことを進めると、必ずぬけが出来てしまうものだから万事は落ち着いて行動するべきだという意味。
「対義語」寝ていて牡丹餅は食えぬ
何の苦労もせずに幸せは得られないという意味。
待てば海路の日和あり「英文」を2つ紹介
The longest night will have an end.
直訳すると「The longest night」は「最も長い夜」、「will have an end」は「終わりがある」という意味です。
「最も長い夜も終わりがある」、意訳すると「明けない夜はない、いつか必ず朝が訪れる⇒今は辛くても必ず報われる日がくる」という意味になります。
Everything comes to him who waits.
直訳すると「Everything comes to」は「すべてがやってくる」、「him who waits」は「待つ彼」となり、意訳すると「全ては待つ者の元にやってくる」となります。
まとめ
「待てば海路の日和あり」の意味や使い方などをもう一度おさらいしましょう。
- 意味 今は悪い状況だとしても、辛抱強く待っていれば必ずチャンスはやってくる
- 使い方 何をしてもうまくいかない状況に対し、乗り切るための励ましの言葉
- 由来 中国のことわざ「待てば甘露の日和あり」
類義語になることわざや言い回しも多いので、「待てば海路の日和あり」はあまり使わない方も多いかもしれません。
私は「明けない夜はない、止まない雨はない」という言葉が1番なじみがあります。(ドラマの影響ですね、きっと。)
これからは「明けない夜はない、止まない夜はない、待てば海路の日和あり」の3点セットで使ってみたいと思いました。
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