最近は、着物を着る機会が減り、帯や襷を使う方は随分減っていると思います。
それでも、このことわざは聞いたことがある、という方が多いのではないでしょうか。
本記事では、「帯に短し襷に長し」という言葉の意味や類義語、使い方などわかりやすく解説していきます。
聞いたことがあるし、使いこなせるわ!となれるよう、しっかりと見ていきましょう。
読み方 | 帯に短し襷に長し(おびにみじかしたすきにながし) |
---|---|
意味 | 中途半端で役に立たないこと |
使い方 | 条件に合うものがなかなか見つからないとき |
英文訳 | ・Too short for a belt, too long for a sleeve.(帯に短し襷に長し)
・Neither one thing nor the other(どちらでもない) ・It is good neither this nor that.(これにもあれにも良くない) |
類義語 | 次郎にも太郎にも足りぬ/あちらを立てればこちらが立たず |
対義語 | 大は小を兼ねる |
帯に短し襷に長しとは
[box01 title=”由来”]
このことわざは、帯と襷の長さが由来となっています。
「帯」とは、和服を着る時に腰のあたりに巻いて結ぶ布のことです。一般的に帯の長さは、3.6~4.3m程です。
「襷」とは、和服の袖などを邪魔にならないようにたくし上げる長い紐のことです。この場合の襷は、駅伝の時に使う輪状のものではありません。弓道をするときに使う襷をイメージしていただけたら、わかりやすいと思います。襷の長さは、2.1~2.4m程です。
帯と襷の長さの差は、1m程になりますね。いくらしっかりした布でも、この差の間の長さになってしまうと、中途半端になってしまい、結局何にも使えない布になってしまうのです。この状況が「帯に短し襷に長し」の由来なのですね。[/box01]
「意味」中途半端で役に立たないことである
「帯に短し襷に長し」とは、中途半端で役に立たないことを意味します。
丈の長い布があるけれど、帯として使うには短すぎるし、襷として使うには長すぎて邪魔になってしまう、ということから転じて、物だけでなく人についても用いられるようになりました。
「ことわざのイメージ」
・どっちもイマイチだなー
・ピンとこない
どっちつかずで決めかねる、そんなちょっとマイナスのイメージです。
「使い方」条件に合うのが見つからないとき
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]今度2泊で旅行に行くそうじゃないか[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]そうなんですけどね…[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]何を悩んでいるんじゃ?[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]2泊の荷物を入れるのにカバンが少し小さくて…もうひとつ持っているカバンは大きすぎて邪魔になってしまうんですよ[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]それは困ったね。帯に短し襷に長しじゃな[/chat]
「例文」気に入ったものがなく、選べないとき
・忘年会の会場を探しているんだけど、どの店も帯に短し襷に長しで困っているよ。
・結婚式場のモデルを募集したけど、帯に短し襷に長しでなかなか決まらないわ。
・帯に短し襷に長しで、いい人材が見当たらないよ。
「類義語」帯に短し襷に長し2つ紹介
次郎にも太郎にも足りぬ
中途半端、使い物にならない、というのが「次郎にも太郎にも足りぬ」の意味です。
太郎とは、最も優れたもの、最も大きいものなど、1番という意味があります。
次郎は、2番目という意味です。
「次郎にも太郎にも足りぬ」とは、1番にも2番にもなれない中途半端な3番目ということになるんですね。
あちらを立てればこちらが立たず
両方が納得できるような解決策がないことを意味するのが、「あちらを立てればこちらが立たず」です。
一方が満足するようにしても他方が不満に思う、というように解決策がなくジレンマに陥っている状態の時などに使われます。
「対義語」大は小を兼ねる
大きいものは小さいものの代用として使えるので、大きいものの方が役に立つ、というのが「大は小を兼ねる」の意味です。
大きいものは小さいものの代わりとしても役立つが、小さいものは大きいものの代わりにはならない。だから大きいものの方が幅広く役に立つということなのです。
「英文」帯に短し襷に長し3つ紹介
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]・Too short for a belt, too long for a sleeve.(帯に短し襷に長し)
帯に短し襷に長しの直訳じゃな
[/chat]
[chat face=”外国人.png” name=”エリー” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]・Neither one thing nor the other(どちらでもない)
ニュアンスを英語で表現してみたわ[/chat]
[chat face=”外国人2.png” name=”ボブ” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]
・It is good neither this nor that.(これにもあれにも良くない)
英語のことわざとして使われているよ[/chat]
まとめ
いかがでしたでしょうか?
・意味は、中途半端で役に立たないこと
・使い方は、条件に合うものがなかなか見つからないとき
生活の中で「帯に短し襷に長し」の状況は、意外とあるのではないでしょうか。
どっちつかずで中途半端というのは、困りものです。
物を購入するときは、色々なシチュエーションを考えて購入しないといけませんね。
帯に短し襷に長しにならないよう、衝動買いには気を付けなくては…と肝に銘じました。
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