岡目八目(おかめはちもく)とはご存知ですか?
意味は、第三者は当事者よりも冷静に物事を見きわめられるということです。
なぜこの漢字からそのような意味になるのか、想像しづらいですよね。
本記事では、岡目八目の意味、使い方、由来、類義語、対義語などを詳しく解説していきます。幅広い場面で使いこなせるようになりますよ。
では見ていきましょう!
読み方 | 岡目八目(おかめはちもく) |
---|---|
意味 | 第三者は当事者よりも冷静に物事を見きわめられる |
使い方 | 感情に左右されて冷静な判断ができないとき |
類義語 | 他人の正目(たにんのまさめ) |
対義語 | 夜郎自大(やろうじだい) |
英文 | Onlookers can read the game far better than the players themselves.
(傍観者はプレイヤー自身よりもはるかによくゲームの流れを読める。) |
岡目八目(おかめはちもく)
みなさんはネットで買い物をするときに口コミやレビューを参考にすることはありませんか?
購入者のリアルな声には、公式ホームページでは得られない情報があります。
ウィンザー効果といって、第三者(購入者)を介した情報や噂というのは、直接本人(販売者)から伝えられるよりも影響が大きく、信憑性が増すと言われています。
岡目八目にもそのような意味合いが含まれます。
「意味」第三者は当事者よりも冷静に物事を見きわめられる
岡目八目とは、以下のような意味があります。
当事者よりも第三者のほうが物事の是非をよく見きわめられるということ。
他人の囲碁をはたで見ている人は、打っている人より八目も先の手を読める(一説に八目強く見える)ことからいう。
(出典:『明鏡ことわざ成句使い方辞典』)
少し複雑なので、「岡目」と「八目」の2つに分けて意味をみていきましょう。
・岡目とは、他人のしていることをわきから見ていることを意味します。
(岡目八目は傍目八目とも表記されます。傍目の「傍」が「傍からみる」という意味合いがあると考えればわかりやすいですね。)
・八目とは、囲碁でいう手数を表しています。
「語源」囲碁の世界
意味の説明でも少し触れたように、岡目八目の語源は、囲碁の世界にあります。
・岡目(傍目)とは、わき(傍)から見ていること。
・八目とは、囲碁の手数を表しています。一目とは碁盤上の一つの目のこと。ここでの八目とは、八回先の手ということです。
対局している本人たちは勝ちたい気持ちから冷静さを失いがちですが、対局を見ているだけの傍観者は、全体を見渡し八目も先の手まで見えてしまうほどの、心の余裕があるということです。
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]なるほど。利害関係にない第三者ってのは、物事を広い目で見て冷静に判断できるということじゃな。[/chat]
[box06 title=”あわせて読みたい”]知っていましたか?何気なく使っている言葉も囲碁が語源!
・駄目…石を打っても陣地が増えない場所のこと。このことから「効果がない」「役立たない」という意味で使うようになった。
・駄目押し…終局後、お互いが念のため駄目に石を埋め合って勝敗を確認することから、「すでに十分なのに念のため追加する」という意味で使うようになった。
・一目置く…囲碁では、弱い方が先に石を一つおいてから始めることから、「一歩譲ること・相手に敬意を表すこと」という意味で使うようになった。
[/box06]
「使い方」感情に左右されて冷静な判断ができないとき
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]コーチ、私もうテニス辞めます!![/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”right” border=”blue” bg=”none” style=””]な、なんだって?!甘ったれたこと言って!もう勝手にしろ![/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]…!!今までお世話になりました。さようなら!![/chat]
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”right” border=”gray” bg=”none” style=””]君たち、落ち着いてください。…(コソコソ声)…、なるぞうさん、岡目八目というがわしから見れば、なるこさんは構って欲しいのじゃ。まずは話をきくべきじゃ。[/chat]
「例文」岡目八目の例文5選 誤用例も紹介
「第三者だからって、言いたい放題!」という意味で使うのは誤りです。
岡目八目で君は人の悪口ばかり言いふらすんだから!
次に正しい使い方の例文をみていきましょう。
・教授はいつも「こういうのは岡目八目だからね」といって授業で配る資料を事前に助教授たちに確認させる。
・君が彼女に惚れているのは岡目八目まちがいないよ。
・新製品を開発するときは岡目八目で社外の一般の方々から意見をもらうようにしている。
・試合中は納得いかなかったけれど、終わってみて岡目八目で振り返ってみると間違いなく私のファウルでした。
「類義語」岡目八目 類義語
他人の正目(たにんのまさめ)
利害関係のない他人の見方は当事者よりも公平で正しいということ。
例文:大事な決断をするときは、他人の正目という言葉を忘れないようにしている。
「対義語」岡目八目 対義語
夜郎自大(やろうじだい)
自分の力量も知らないで威張っていること。
例文:夜郎自大になって調子に乗っているといつか足をすくわれるよ。
「英文」Onlookers can read the game far better than the players themselves.
Onlookers can read the game far better than the players themselves.
onlookers:傍観者 far better:はるかによい
直訳 傍観者はプレイヤー自身よりもはるかによくゲームの流れを読める。
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]第三者(onlookers)は当事者(players)よりも事の流れ(game)をよく(far read)判断(read)できるということじゃ。[/chat]
「岡目八目」まとめ
いかがでしたか?
岡目八目とは第三者は当事者よりも冷静に物事を見きわめられるという意味でした。
当事者になるとつい気持ちが入ってしまい冷静な判断ができなくなりますよね。
大事な決断をするときには一度踏みとどまり岡目八目を意識してみるといいかもしれませんね。
コメント