「志学」という言葉聞いた事がありますか?
余り耳なじみのない言葉ですよね。あまり聞いたことのない、この「志学」ですが、実は字のままの意味で分かりやすいことわざで、また年齢も表すことも出来るんです。
今回はその「志学」ということわざの内容をまとめてみたので見ていきましょう!
読み方 | 志学(しがく) |
---|---|
意味 | 学問を志すということ。また十五歳の時 |
使い方 | 学問をするぞと決めた時。また十五歳の時をかしこまって表す時 |
英文訳 | age 15/ decide to do |
類義語 | 而立、不惑、知命など |
志学とは
「由来」『論語』
由来は『論語』にあるようです。『論語』はことわざの宝庫で、他にも様々なことわざの由来となっています。
それでは、該当箇所を見ていきましょう!
【原文】
子曰、吾五十有五而志于学。三十而立。四十而不惑。五十而知天命。六十而耳順。七十而從心所欲、不踰矩。
吉川幸次郎『論語 上』(角川文庫、二〇二〇)より引用
【書き下し】
子曰わく、吾れ十有五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順う。七十にして心の欲する所に従って、矩を踰えず。
吉川幸次郎『論語 上』(角川文庫、二〇二〇)より引用
【和訳】
孔子は言った。私は十五歳の時に学問を修める事に決めた。三十歳になると学問の基礎をマスターした。四十歳で自分の学問に対して自信をもった。五十歳で文化のために頑張ることが、自分の天命であると感じた。六十歳になると自分と違う意見を聞いても反発しないような心の余裕が出来た。七十歳になって自分の欲望のままに行動しても人の法則をこえない様になった。(自制出来る様になったということか)
吉川幸次郎『論語 上』(角川文庫、二〇二〇)を参考
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]マーカーは私が引きました。わかりやすいでしょ。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]「吾われ十有五にして学に志す。」という原典から十五歳の事を「志学」と言うんだよ。他かにもあるよ。
- 「三十而立(三十にして立つ)」から「而立」を三十歳、
- 「四十而不惑(四十にして惑わず)」から「不惑」を四十歳
- 「五十にして天命を知る。」だから「知命」を五十歳
- 「六十にして耳順う」より「耳順」を六十歳
- 「七十而從心所欲(七十にして心の欲する所に従って)」から「従心」を七十歳
と表すよ。読みや、言葉の並びが若干違うので使うときは気を付けよう。[/chat]
「意味」学問を修めることに決める
意味としては、そのままの意味で「学問を修める」という意味です。
ことわざ字面のままではありますが、イメージを書いてみました。
「ことわざのイメージ」
字の通り学びを志すという意味があります。そのままなのでわかりやすいと思います。
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]そのままだね
[/chat]
「使い方」畏まって、「15歳」を表現するとき
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]御社を受けた理由は?[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]志学の時、御社のメロンパンを食べてそれが忘れられなくなりました。それで自分も憧れの御社のメロンパンを作りたいと思い志望しました![/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]中学生の時から、わが社のメロンパンが好きとは・・・。気に入った!採用だ![/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]ありがとうございます!よろしくお願いします![/chat]
[chat face=”tameninaruzo2.jpg” name=”ためになるZO” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]この様にかしこまった場面で、十五歳を表現するときに使われるよ。友達との会話では使ったことないよね。[/chat]
「例文」「志学」=「15歳」
私は志学の時、成人式に行った。
二十歳の時のことを「志学」と言いませんよね。十五歳の時です。しっかり覚えておきましょう!
『論語』には「志学」という言葉があるが、いつなんどきでも学問を志すというのはとても素晴らしい事だ。
この様に「学問を志す」という意味はありますが、「使い方」で書かれている様な「15歳」という意味で使う事が多いです。
「類義語」『論語』三選
先述した様に『論語』を由来とした、年齢の別名たちがありましたね。三つ選んだので見ていきましょう!
而立
三十歳を「而立」と言いましたね。由来は『論語』の「三十にして立つ」でした。
【例文】
而立にして、医者を志した。
不惑
『論語』の文章から「不惑」は四十歳を表しましたね。由来は「四十にして惑わず」です。
【例文】
不惑にして、介護職へと転職した。
知命
五十歳を知命といいます。これも『論語』がもとになっていて「五十にして天命を知る。」がそのもとの部分にあたります。
【例文】
知命にして、大学へ入りなおした。
英語「15 age(十五歳)」/「decide to study(勉強すると決める)」
十五歳という意味で使う場合は、
15 age
「15歳」
【解説】
「age」は「~歳」を表します。
という感じで表します。
「学問を志す」という場合では、
decide to study
「勉強をすることに決める」
【解説】
- 「decide」 は「~を決める」という意味の動詞。
- 「to」は後ろに「do(動詞の原型:be,play ,studyなど)」がきて、「~すること」という意味になる。
⇓
つまり「勉強することに決める」という意味。
という表現が当てはまります。
まとめ
「志学」について完璧にマスターで出来たでしょうか?
そのままの意味と、特定の年齢を表す時の二つの意味がありました。以下にまとめてみたので、最終確認をしましょう!
- 「十五歳」という意味(畏まった場面で)
- 「学問を志す」という意味
という事でしたね。面接で「志学の時に~」と言うと面接官の方に教養の深い人だと思われそうです。普通の日常会話で使ったら、お堅い人と思われるので、少し注意が必要な表現ですよね。
また類義語の「而立、不惑、知命など」が使える様になると知識の豊富な人と思われると思いますので、一緒に憶えておいてもいいと思います。
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