みなさんは「死せる孔明、生ける仲達を走らす」ということわざをご存じでしょうか?
私は聞いたことがありませんでした。今回初めて知ったのですが、パッと見は何やらかっこよさげな言葉ですね!
意味は、生前の威光が死後も残っていて、人々を畏怖させることのたとえです。
孔明とは、諸葛亮(中国、三国時代の蜀漢の宰相、総理大臣)のことです。
では、仲達とはなんでしょう?
こちらは、司馬懿(中国、三国時代の魏の武将・政治家)の字(中国で、男子が元服の時につけて、それ以後通用させた別名)のことです。
ちょっと話がずれてしまいましたが、「死せる孔明、生ける仲達を走らす」ということわざは、中国で生まれたようですね。
本記事では、「死せる孔明、生ける仲達を走らす」という言葉の意味や使い方などを解説していきます!
読み方 | 死せる孔明、生ける仲達を走らす(しせるこうめい、いけるちゅうたつをはしらす) |
---|---|
意味 | 生前の威光が死後も残っていて、人々を畏怖させることのたとえ |
使い方 | おじいちゃんはすごく厳しい人だったから、遺影を見るだけで「死せる孔明、生ける仲達を走らす」だよ |
英文訳 | Influence during the lifetime remains posthumously and lets you fear people.
(生涯の影響は死後も残り、人々を恐れさせます) |
類義語 | なし |
死せる孔明、生ける仲達を走らすとは
[由来]『三国志・蜀書ー諸葛亮伝』の注に引用された、『漢晋春秋』という書物に載せる逸話から。三世紀、三国時代の中国でのこと。蜀という国の宰相、諸葛亮(通称は孔明)は、魏国の将軍、司馬仲達の軍と対陣中に病死しました。そこで、部下たちは、軍をまとめて退却を始めます。これを見た仲達は追撃しようとしましたが、蜀軍が陣形を整えて反撃するようなようすをみせたので、経過してそれ以上攻撃することができませんでした。そこで、人々は「死せる諸葛、生ける仲達を走らす(諸葛亮はもう死んでいるのに、まだ生きている司馬仲達はこわがって逃げ出した)」と言ったのでした。
~コトバンクより引用~
[chat face=”22102608-1.jpg” name=”べんきょう猫” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]仲達の気持ち、ボクにはわかるニャ~[/chat]
[chat face=”22081587-1.png” name=”本好き猫” align=”right” border=”blue” bg=”none” style=””]うんうん。だって、諸葛亮って頭も良さそうだし、強そうだもんにゃ[/chat]
[chat face=”22102608-1.jpg” name=”べんきょう猫” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]生きるか死ぬかの戦場で、ヘタこけないもんニャ~[/chat]
[chat face=”22081587-1.png” name=”本好き猫” align=”right” border=”blue” bg=”none” style=””]そうだにゃ。でもなんか、怖がってちょっと情けないような気も…今でいう、ディスってる感じもあるように、僕は思うにゃ!(笑)[/chat]
「意味」は、もう死んでいる人の影に怯えるということ
もう今は死んでいて、いない人なのに、なんかまだどこかにいて見張られてるような、そんな気持ちになったことはありませんか?
私は、おばあちゃんやおじいちゃんの仏壇にある、ご先祖様達の写真を見て、そんな気持ちになったことがあります(笑)
そういうときに、「死せる孔明、生ける仲達を走らす」ということなのかなぁと、今回の記事を書きながら思いました。
「死せる孔明、生ける仲達を走らす」とは
[jin_icon_bulb color=”#e9546b” size=”21px”] 死んだ後も威光が残っていて、生きている人々を怯えさせること。
「使い方」 死せる孔明、生ける仲達を走らす
~恩師の葬式から帰って~
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]おぉぅ…なんかまだ先生がワシをみている気がするのぅ…[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]なるぞうさん、意外と気が小さいのですねぇ[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]あの先生にはよく怒られたからのぉ。それはそれは恐ろしい人じゃった。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]そうなんですねぇ、まるで死せる孔明、生ける仲達を走らすということわざのようですね。[/chat]
「例文」亡くなった人の影に怯える時に
あいつがいつ来るかと思うと、ひやひやして夜も眠れない。死せる孔明、生ける仲達を走らすってことだよ。
[jin_icon_unlike color=”#e9546b” size=”18px”]残念ながら、生きている人に対しては使わないので、これは間違った使い方という事になってしまいます。
お墓からいつでもご先祖様が見張っているような気がする…
死せる孔明、生ける仲達を走らすってのは、このことか。
[jin_icon_like color=”#e9546b” size=”18px”]亡くなった人に対して使っているので、大正解の使い方です!
この人のご先祖様はさぞかし威厳のある方だったのでしょう。生きている間に刷り込まれた恐怖は、簡単には拭い去れないものです。
「類義語」 死せる孔明、生ける仲達を走らす
「死せる孔明、生ける仲達を走らす」の類義語・同義語は特にありません。
「対義語」 死せる孔明、生ける仲達を走らす
「死せる孔明、生ける仲達を走らす」の対義語は、特にありません。
「英文」 Influence the lifetime remains posthumously and lets you fear people.
この「死せる孔明、生ける仲達を走らす」という言葉通りの英文というのはないようですが、意味的に同じようなものがあります。
Influence on the lifetime remains posthumously and lets you fear people.
上記の英文です。意味は、「生涯の影響は死後も残り、人々を恐れさせます」です。
Influence on=~の影響、威光
lifetime=生涯
remains=残る
posthumously=死後に
lets=let に三人称単数形の「s」が付いた形で「~に~させる」という意味
fear=恐怖、恐れ
people=人々
それぞれの単語の意味です。参考になさってください。
まとめ
それでは、死せる孔明、生ける仲達を走らすのまとめです。
[jin_icon_bulb color=”#e9546b” size=”21px”]読み方:しせるこうめい、いけるちゅうたつをはしらす
[jin_icon_bulb color=”#e9546b” size=”21px”]意味:生前の威光が死後も残っていて、人々を畏怖させることのたとえ。
[jin_icon_bulb color=”#e9546b” size=”21px”]由来:『三国志・蜀書ー諸葛亮伝」の『漢晋春秋」という書物に書かれている、❝蜀国の宰相「諸葛亮(孔明)」は魏国の将軍「司馬仲達の軍と対陣中に病死。そこで蜀の部下たちは退却しようとした。それを見た仲達は、追撃しようとするが、蜀軍が陣形を整えて反撃すると思い、警戒してそれ以上攻撃できなかった❞という逸話から。
生きている人に怯えているときには使わないので、注意しましょう。
いかがでしたか?
意味をきちんと覚えて、間違った使い方をしないようにしたいですね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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