あなたは、「糟糠の妻は堂より下さず」ということわざを聞いたことがありますか?
意味は貧しい時代からの妻は、自分が出世後も家から追い出せないということです。
これは、賛否両論ありそうなことわざですね。
[chat face=”ワニ男性左向き-e1640267151245.png” name=”wanio” align=”right” border=”gray” bg=”none” style=””]夫の立場から想像すると、自分は昔の自分とはレベルが違うから、妻になる相手もそれ相応でないといけないので、お別れする選択をしたくなるかもしれないなあ。[/chat]
[chat face=”ワニ右向き女性-2-e1640267024174.png” name=”waniko” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]今何て?妻の支えがあって出世したかもしれないのに、追い出すのはよろしくないざます。[/chat]
いろいろ意見はありますが、このことわざは妻は追い出せないということになります。
本記事では、「糟糠の妻は堂より下さず」という言葉の意味や使い方、類義語・英文など徹底解説していきます。
読み方 | 糟糠の妻は堂より下さず(そうこうのつまはどうよりくださず) |
---|---|
意味 | 貧しい時代からの妻は、自分の出世後も家から追い出せない |
使い方 | ずっと奥さんを大事にしているとき |
類義語 | 糟糠(そうこう)の妻 |
英文 | A wife who has shared your hardships with you should be treasured even after you become wealthy.(あなたと苦労を共にしてきた妻は、あなたが裕福になってからも大切にされるべきだ) |
糟糠の妻は堂より下さずとは
まずは由来からみてみましょう。
「由来」『後漢書』の一節
中国、後漢の光武帝が、寡婦となった姉、湖陽公主を、人格風采ともに人にすぐれた大司馬宋弘にめあわせようとして、宋弘に「人は身分が高くなれば交際相手を替え、富めば妻を替えるのが普通だが」と妻を替えるようほのめかしたときに宋弘の答えたことば。
分かりやすく言うと、
後漢王朝の光武帝は、未亡人となった自分の姉と大臣の宋弘を結婚させたいと思いました。
光武帝は宋弘に「裕福になったら妻を変えるのが普通だ。」「妻を変えてみてはどうか」と言ったのです。
「糟糠の妻は堂より下さず」は、
このときに宋弘が返したことばに基づいています。
宋弘の答えは、「貧賤の交わりは忘るべからず、糟糠の妻は堂より下さず(貧しかったころの友だちを忘れてはいけませんし、苦労を共にした妻を表座敷から追い出すなんてことは、しないものです)」。
宋弘は何と返したかというと、
貧しい時の友達や妻は大事にすべきだということでした。
つまり、お世話になった友達や妻のことは、出世後も大事にするべきだという宋弘の言葉が由来ですね。
「意味」貧しい時代からの妻は、出世後も家から追い出せない
「糟糠の妻は堂より下さず」の意味は、
貧しい時代からの妻は、自分が出世した後も家から追い出せないということ。
つまり、大事にするということですね。
細かく意味を見ると、
・「糟糠」とは酒粕と米ぬかのことで、粗末な食べ物又は値打ちの無いものを指す。
・「糟糠の妻」とは粗末なものしか食べられなかった時代からの妻のこと。
・「堂」とは住まい、表御殿、表座敷、神仏を収める建物などのこと。
・「下す」とは、価値や地位などを低くすること、高いところから低いところへと移動させること。よって、「下さず」は、価値や地位などを低くしないということ。
意味から読み取れることわざのイメ-ジは、
「ことわざのイメージ」
今の自分があるのは妻のおかげ。
お世話になった人は大切にする。
感謝の気持ちを忘れない。
「使い方」ずっと奥さんを大事にしているとき
富も名誉もないときに結婚した奥さんと、簡単に別れたりしないときに使えます。
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]あのハリウッド俳優は、売れないときに結婚した奥さんと、まだ続いてるんじゃ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]へえ~、ハリウッド俳優って、すぐ離婚してしまうイメージがあるのに。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]そうじゃな。でも彼は、糟糠の妻は堂より下さずなんじゃな。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]きっと周りは綺麗な人だらけなのに、誘惑に負けないってすごいですね。彼もすごいけれど、きっと素晴らしい奥様なのね。[/chat]
他の例も見てみましょう。
「例文」支えてくれた奥さんを大事にできなかったとき
想像してみてください。
例えば、あるミュージシャンが売れていないときに結婚したとします。
[chat face=”ワニ右向き女性-2-e1640267024174.png” name=”waniko” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]妻は夫の夢のために一生懸命働いて、生活を支えた。妻は彼の一番のファンだったので毎日幸せだった。[/chat]
[chat face=”ワニ右向き女性-2-e1640267024174.png” name=”waniko” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]しかし彼は売れるとすぐに、ふらっと出て行ったまま、帰って来ることはなかった。[/chat]
[chat face=”ワニ男性左向き-e1640267151245.png” name=”wanio” align=”right” border=”gray” bg=”none” style=””]そしてきれいな女優さんと結婚しましたとさ。[/chat]
[chat face=”ワニ右向き女性-2-e1640267024174.png” name=”waniko” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]それはwanioさんの願望?[/chat]
[chat face=”ワニ男性左向き-e1640267151245.png” name=”wanio” align=”right” border=”gray” bg=”none” style=””]!!![/chat]
悪い例と良い例で見ていきます。
彼は自分が出ていったから、まさに糟糠の妻は堂より下さずだね!
糟糠の妻は堂より下さずは、確かに「貧しい時代からの妻は、自分が出世した後も家から追い出せない」という意味ですが、ニュアンスは「苦労を共にした妻とは簡単に別れない、大切にする」なので、これは誤った使い方です。
糟糠の妻は堂より下さずっていうのに、売れたらすぐに支えてくれた妻と別れてしまった。
「類義語」糟糠の妻
類義語とその例文を紹介します。
糟糠の妻
意味:粗末なものしか食べられなかった時代から、苦労を共にしてきた妻のこと。
・「糟糠」とは、酒粕と米ぬかのことで、粗末な食べ物又は値打ちの無いものを指す。
・例文
[chat face=”ワニ男性左向き-e1640267151245.png” name=”wanio” align=”right” border=”gray” bg=”none” style=””]あの社長さんは30年間連れ添った夫人をこの前亡くされたんだ。糟糠の妻と言っていたよ。[/chat]
[chat face=”ワニ右向き女性-2-e1640267024174.png” name=”waniko” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]昔は苦労なさったのね。亡くなられて残念ですわ。[/chat]
今は社長さんですが、奥様と結婚したときは裕福ではなかったので、「苦労を共にしてきた妻」ということですね。
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「英文」糟糠の妻は堂より下さず
少し長いですが英文の紹介です。
A wife who has shared your hardships with you should be treasured even after you become wealthy.
意味:あなたと苦労を共にしてきた妻は、あなたが裕福になってからも大切にされるべきだ。
・wife → 妻
・share your hardships → あなたの苦労[苦難、困難]を分ける → 苦労を共にする
・treasure → 大切[大事]にする、心にしまっておく
・even → ~さえも、(たとえ)~でも、~ですら
・wealthy → 裕福な、お金持ちの
「まとめ」糟糠の妻は堂より下さず
今回は「糟糠の妻は堂より下さず」を解説しました。
[chat face=”ワニ右向き女性-2-e1640267024174.png” name=”waniko” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]糟糠の妻は堂より下さずっていいますけれど、夫の誠意を感じられれば、出ていくことになってもいいざます。だって別々の道を行ったほうが、お互い幸せになることだってありますから。[/chat]
[chat face=”ワニ男性左向き-e1640267151245.png” name=”wanio” align=”right” border=”gray” bg=”none” style=””]現代的ですなあ。[/chat]
「糟糠」とは酒粕と米ぬかのことで、粗末な食べ物又は値打ちの無いものを指す。
「糟糠の妻は堂より下さず」の意味は、貧しい時代からの妻は、自分の出世後も家から追い出せないということ。
苦労を共にした妻は、自分が成功してからも大事にするということ。
「由来」に出てきた宋弘が言っていたように、妻だけでなく、お世話になった人も大切にできるといいですね。そして平和に暮らしていきたいものです。
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