クッションやまくらを、ぱんっと叩けば
見た目では清潔に見えるのに、次から次へと埃が出てきますよね!
一見すれば綺麗なのに、叩けば埃が出る様子が転じて、
どんなものでも調べれば欠点や弱点があるということを意味する今回のことわざ。
本記事では、「叩けば埃が出る」(たたけばほこりがでる)という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます!
読み方 | 叩けば埃が出る(たたけばほこりがでる) |
---|---|
意味 | どんな人でも、細かく調べれば欠点や弱点があるということ |
使い方 | 悪事や欠点を調べるときなど |
英文訳 | Every man has his weak side.(人にはそれぞれ弱点がある) Many without punishment, but none without fault.(多くの人が罰を受けずにいるが、罪のない人は一人もいない) |
類義語 | 垢は擦るほど出る、粗は探すほど出る/新しい畳でも叩けばごみが出る |
叩けば埃が出るとは
語源・由来:目に見えない埃も叩けば出てくる様子から
皆さん、良く晴れた日には家中にある布団をベランダに天日干ししたりしますよね。
その時に、布団叩きや手を使ってパンパン叩くと、埃が出てきたりする様子が
イメージしやすいかもしれません!
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]学校生活だと、黒板消しをバンバン叩くとチョークの粉が宙に舞うのが想像しやすいかもな!と思ったが…もしや、最近の学生さんたちは、ホワイトボード世代なのか?[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]これこそまさに、ジェネレーションギャップですね、トホホ…。[/chat]
「意味」どんな人でも、細かく調べれば欠点や弱点があるということ
見た目には完璧で上手く取り繕ってるように見える人でも、
その人の過去や欠点を調査すれば必ず、悪事や欠点が見つかるということを意味します。
[chat face=”job_kagakusya.png” name=”ことわざ博士” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]埃=汚れなので、このことわざは悪い点を見つけることを意味するよ![/chat]
また、同義語で「叩けば埃が立つ」とも言うので、セットで覚えておきましょう!
「ことわざのイメージ」
- 完璧な人はいない
- どんなことにも調べれば欠点・弱点がある
【完璧】
後ほど「対義語」の項目でも例に挙げている完璧という言葉ですが、
叩けば埃が出るということわざは、どんなに完璧に見えても調べれば欠点や弱点が見つかるという意味で、正反対のことを意味する言葉ですよね!
現在でも日常会話で欠点がないことやものを指す完璧、実は故事成語から生まれた言葉です。璧と呼ばれる中国の古代から重宝された宝石に、傷一つない様を表した完璧の由来になった話を、以下引用しておきます、
気になる方はぜひ読んでみて下さいね!
「史記―藺相如伝」に見える話を背景とすることば。「璧」とは、中国で昔から尊ばれている、翡翠などの宝石。紀元前三世紀、中国の戦国時代のこと。趙という国の王は、「和氏の璧」と呼ばれる有名な宝石を手に入れました。ところが、強国の秦から、その璧を一五の城と交換したい、と申し入れがありました。しかし、秦は武力を頼みに、璧だけ奪って城を与えるつもりがないと見抜いた趙では、対応に苦慮します。そこに名乗り出たのが、剛胆な家臣の藺相如。王は彼に璧を持たせて、使いに出しました。藺相如は、いったんは璧を秦王に渡しますが、「この璧には実は小さな傷があるので、それをお見せしておきたい」とうそをついて取り戻します。そして、璧を手に持ったまま、「私を殺せば、その瞬間にこの璧は砕け散ることでしょう」と脅しをかけて璧を守り抜き、無事、趙に帰ることができたのでした。
〈引用:コトバンク「完璧」より〉
[chat face=”job_kagakusya.png” name=”ことわざ博士” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]完璧の”璧”は、形が似ている漢字の「かべ」”壁”と間違えないように注意だね。[/chat]
「使い方」弱点や欠点を調べるときなど
[chat face=”sports_slump_soccer.png” name=”とあるサッカー部員” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””](今度の試合相手は、サッカーの全国大会で何度も優勝したチームだぞ?俺たちに勝ち目なんてあるのかな…?)[/chat]
[chat face=”sports_soccer_kantoku.png” name=”監督さん” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]いいか、部員のみんなよく聞け!我々の強みは、相手の弱点を分析してから試合に臨むデータベース戦略だ。どんなに強い相手でも必ず叩けば埃が出る。弱気にならず、練習してきたこととデータを信じよう![/chat]
[chat face=”enjin_sports_man.png” name=”部員のみんな” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]はい!監督![/chat]
[chat face=”sports_soccer_pass_man.png” name=”とあるサッカー部員” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]そうだよな!なんのために練習して、いろんなチームの試合を分析してきたか思い出そう。徹底的に相手を分析して、弱点を把握して必ず勝ちに行こう![/chat]
「例文」誰かの悪事や欠点を暴きたいときなど
叩けば埃が出るというし、新しい取引先のことを調べれば思いがけないメリットがでてくるかもしれない。
[chat face=”job_kagakusya.png” name=”ことわざ博士” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]詳しく調べれば何かがわかるということは共通しているが、叩けば埃が出るは良いことではなく、悪いことや弱点を見つけたいときに使うから、この場合は誤用になってしまうのだ![/chat]
この前のセールスマンの言っていることがうまい話すぎて何だか怪しい雰囲気がしたので、調べてみると叩けば埃が出るというように、どんどんその会社の悪事がわかった。
[chat face=”job_kagakusya.png” name=”ことわざ博士” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]上手い話に思ったけれども、調べてみると悪事を暴くことができたということを叩けば埃が出るということわざで上手く伝えることができるぞ!それにしても上手い話しをする人には注意だな![/chat]
「類義語」叩けば埃が出る・類義語2選
- 垢は擦るほど出る、粗は探すほど出る
- 新しい畳でも叩けばごみが出る
垢は擦るほど出る、粗は探すほど出る
【意味】欠点や弱点は、探せばいくらでも出てくるということ。
新しい畳でも叩けばごみが出る
【意味】どんなものでも、探せば欠点や弱点が出てくることから、完全無欠なものはないことのたとえ。
「対義語」叩けば埃が出る・対義語3選
- 完璧
- 間然するところなし
- 完全無欠
完璧
【意味】何一つ欠点や足りない部分がないこと。
[box06 title=”あわせて読みたい”]完璧[/box06]
間然するところなし
【意味】非難する欠点が何一つなく、完璧なこと。
完全無欠
【意味】欠点や不足が何もなく、完璧なさま。
「英文」叩けば埃が出る・英文2選
Every man has his weak side.
訳:人にはそれぞれ弱点がある。 weak side/弱点
〈他にも弱点を意味する英単語〉
- weakness
- weak point
- fault
Many without punishment, but none without fault.
訳:多くの人が罰を受けずにいるが、罪のない人は一人もいない。
without/~なしで、~抜きで punishment/罰、処罰
none/誰も~(何一つ)ない fault/過ち、欠点
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます!
それでは再度、叩けば埃が出るのことわざのポイントを振り返っておきましょう。
- 語源・由来は、目に見えない埃も叩けば出てくる様子から。
- 意味は、どんな人でも、細かく調べれば欠点や弱点があるということ。
- 使い方は、悪事や欠点を調べるときなど。
- 類義語は、垢は擦るほど出る、粗は探すほど出る/新しい畳でも叩けばごみが出るなど。
どんなに完璧な人だ!素晴らしいことだ!と思っても、
やっぱり弱点や欠点・時には過去の悪事は見つかるものです。
欠点がないものを見ると身構えてしまいますが、誰にでも弱点はあるんだなと思って
気を楽に考えてみてもいいかもしれませんね!
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