「鵜の目鷹の目」は、鵜や鷹が獲物をねらうときの鋭い目つきのことです。ちょっとしたことも見落とすまいと、熱心に探す様子や目つきのことをいいます。
本記事では、言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。読み終える頃には、マスターになっているでしょう!
読み方 | 鵜の目鷹の目(うのめたかのめ) |
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意味 | 獲物を狙うような目つきで、何かを探している様子 |
使い方 | 欲しいものを必死で探す。人の弱点を探す。 |
英文訳 | to seek with eager eyes(熱心な目で求める) |
類義語 | 鵜の餌鷹の餌/血眼になる/目くじらを立てる |
対義語 | 静観する/火中の栗を拾わない |
鵜の目鷹の目
「意味」獲物を狙う鋭い目
「鵜の目鷹の目」は、鵜や鷹が獲物をねらうときの鋭い目つきのことです。ちょっとしたことも見落とすまいと、熱心に探す様子や目つきのことをいいます。
鵜が魚を、鷹が小動物を、狙った獲物の様子をしっかり観察し、確実に仕留めることから、鋭い目で狙う様子をあらわしています。
自分の欲しいものを手に入れるために必死で探すときや、相手の欠点や弱点を探すときの様子という意味もあります。その様子は、行き過ぎている、やりすぎであると非難する意味もあるので、人に使うときは、あまりいい意味では使いません。
「ことわざのイメージ」
「鵜の目鷹の目」で見られると、何やら粗探しされているようで、嫌な感じがするし、怖いですよね。「いやー!そんな目でこっちを見ないでー。」と言いたくなりますね。
「使い方」欲しい物を必死で探す
「鵜の目鷹の目」は、めったにないバーゲンセールで欲しい物を見つける様子に使えますね。
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]鵜の目鷹の目でバーゲン品を見るのはやめるんじゃ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]だって、半期に一度の大バーゲンセールなんですよ。良いものを安く買わなくっちゃ…。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]そんなに必死にならんでも…。もうわしは、先に帰るぞ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]このスカートは、裾が少しほつれてるからダメ。このスカーフは傷があるからダメ。やっと良いのが見つかったわ。なるぞうさん、これ良いでしょう?あれ、いないじゃないの。もう…。先に帰ったのね。[/chat]
これを参考に下にいくつか例文を載せてあります。
「例文」悪い例と良い例を紹介
楽しみにしていたので、鵜の目鷹の目で野球の試合を見る。
ただ熱心に見るだけに使うことはありません。欠点などを粗探しするときに使うのでこの使い方は悪い例です。
実技試験で、試験官は、鵜の目鷹の目で、見ているので緊張した。
真剣に欠点を見つけることに使うのは良い例です。
「鵜の目鷹の目」と聞いて、どちらも鳥の目のことというのはわかりますが、鵜と鷹はどう違うの?と思った方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?鵜という鳥と、鷹という鳥の違いについて解説します。
鵜とは?「ペリカンという意味」
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”right” border=”gray” bg=”none” style=””]『鵜』の文字は、日本では鵜飼いなどに用いる鵜をいうが、もともと中国では『鵜』と読み、ペリカンを意味するんじゃよ。中国では『鵜鷀』が、日本の『ウ』を意味するんじゃ。[/chat]
鵜の習性を利用した漁が、日本の「鵜飼い」だけではなく、インド以東のアジアで行われています。鵜が口にした魚は、噛まずに丸呑みにします。魚の体を傷つけずに漁が出来るだけでなく、鵜ののどの中で魚に強い圧力をかけて魚を一瞬で失神させるので、網や釣り竿などで獲るのとは違って、魚の旨味が落ちないのと、魚の骨が柔らかくなるそうです。
日本では【海鵜】、【川鵜】、【姫鵜】、【千島鵜鴉】の4種が繁殖しています。いずれも体色は黒褐色から黒色で、緑色あるいは藍色で羽に光沢がある水鳥です。体と首は細長く、くちばしも細長くて、先は鋭く下に曲がっています。海にも湖沼にもすみ、水中にもぐり魚を捕え、水面に浮上してから飲み込みます。意外に、餌をとるとき以外はあまり水に入ることがないそうです。
・海鵜
全長約84cm。海岸に生息し、水面近くを飛行する。くちばしは鋭く、先が鉤状に曲がっており、魚を捕らえるのに適している。小枝や枯れ草を集めて岩場や断崖にコロニーをつくり営巣する。日本では捕獲・飼育されたものを鵜飼いに用いる。
・川鵜
全長約82cm。ウミウに似るがやや小形。河川部や湖沼に生息。数十から数百羽単位で行動し、小枝や羽毛などを集めて樹上に営巣する。中国での鵜飼いに使われる。
・姫鵜
全長約73cm。ウミウやカワウより小型。数羽単位で行動し、ウミウのコロニーに営巣することもある。
・千島鵜鴉
全長約84cm。主にアリューシャン列島などで繁殖するが、冬鳥として北海道・東北地方に飛来することがある。日本でもごく少数が北海道東部の島で繁殖する。
[chat face=”tameninaruzo2.jpg” name=”ためになるZO” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]鵜が口にした魚は噛まずに丸呑みにするため、人の言葉の真偽などをよく考えずそのまま相手の言葉を信じ込んでしまうという意の「鵜呑みにする」という言葉の起源ともなったんじゃぞ。[/chat]
鷹とは?古来から、威厳のある姿の鳥
・タカ目タカ科に属する鳥類の一種のうち比較的小さ目のものを指します。 (オオタカ、ハイタカ、クマタカなどの種がいます。)
・タカ科に分類されるなかで、比較的大きいものをワシ(鷲,Eagle)、小さめのものをタカ(鷹, Hawk)と呼び分けていますが、明確な区別はなく慣習に従って呼び分けているに過ぎません。
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]例えばクマタカはタカ科の中でも大型の種であり大きさからはワシ類といえるし、カンムリワシは大きさはノスリ程度であるからタカ類といってもおかしくないんです。[/chat]
・鷹は、鷲と比較して一般に、翼と尾の幅が狭く、翼の先端がとがっています。くちばしは鋭く曲がり、足には大きなかぎ爪を持ちます。昼行性の猛禽で、ふつう樹上、絶壁に巣を作ります。日本では、古来から、威厳のある姿の鳥とされ、鷹狩に使われています。
「類義語」鵜の目鷹の目のを2つ紹介
・血眼になる(冷静さを失いながら物事を行うこと)
明日提出する書類を、血眼になって探している。
・目くじらを立てる(他人の欠点を探し出してとがめ立てること)
ほんの少しのミスに目くじらを立てるのは、器が小さい人だなと思う。
「対義語」鵜の目鷹の目2つ紹介
・静観する(心静かに観察すること、本質まで心眼で見極めること)
・火中の栗を拾わない(自分に不利益があると見込まれることには、無理しないこと)
「英文」鵜の目鷹の目4つ紹介
to seek with eager eyes(熱心な目で求める)
・eager(熱心)
keep one`s eyes peeled(目を凝らして見る、油断しないで)
・eyes peeled(目をむいた)
Search with sharp eyes.(鋭い目で検索)
・sharp(鋭い)
keep one`s eyes on(注視しつづける、目を離さない)
まとめ
「鵜の目鷹の目」は、鵜や鷹が獲物をねらうときの鋭い目つきのことです。ちょっとしたことも見落とすまいと、熱心に探す様子や目つきのことをいいます。
意味は、獲物をねらうときの鋭い目つきのことですが、自分の欲しいものを手に入れるために必死で探すときや、相手の欠点や弱点を探すときの様子でもあります。
使い方は、行き過ぎている、やりすぎであると非難する意味もあるので、人に使うときは、あまりいい意味では使いません。
鵜の目鷹の目は、ただ熱心に何かをするときに使うのは誤りです。やりすぎな熱心さとか、欲望の強さをあらわしています。熱心も度を超すと良くないですね。
相手の欠点や弱点を探すなど、嫌な使い方もありますので、注意しましょう。
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