空は晴れているのに雨がぱらぱら降ってくる、そんな天気を経験したことがある人は多いのではないでしょうか。
このような天気の事を「狐の嫁入り」といいます。
そんなの知っているよ、という方もたくさんいると思いますが、なぜ晴れているのに雨が降ることが「狐の嫁入り」と言われるようになったのかは、あまり知られていないのではないでしょうか。
本記事では、「狐の嫁入り」という言葉の意味や類義語、使い方などわかりやすく解説していきます。
是非この機会に、意味や由来をマスターしてみましょう!
読み方 | 狐の嫁入り(きつねのよめいり) |
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意味 | 日が照っているのにパラパラと雨が降ること |
使い方 | 天気雨が降ったとき |
英文訳 | sun shower(天気雨)/fox wedding(狐の嫁入り) |
類義語 | 天気雨 |
狐の嫁入りとは
由来
天気雨は怪奇現象と言われていた
現代では、天気雨の原因として
①雨が地上に落ちる前に、雲が流されて消えてしまった
②遠くで降った雨が強風で流されて晴れている場所で落ちる
などが知られていますが、昔はそのような事が解明されていなかったので、怪奇現象の一つとされていました。
説明がつかない現象を、「狐の嫁入りを人間から隠すために、雨を降らせているのではないか」と考え「狐の嫁入り」と呼ばれるようになったのです。
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]狐に化かされているのではないか、と思ったのじゃな[/chat]
昔話が由来している
「狐の嫁入り」と呼ばれるのは、昔話が由来しているという説もあります。
[box06 title=”あわせて読みたい”]昔、日照りに悩む村がありました。困り果てた村は、雨乞いのため龍神様に生贄を捧げることにしましたが、村人の中から生贄を選ぶことができませんでした。そこで村人達は、人に化ける狐をだまして代わりに生贄にしようと考えたのです。村の男と祝言をあげさせ、嫁にきた狐を捕まえて生贄にするという計画でした。ところが、祝言をあげた男と狐は惹かれあってしまい、男は狐に計画を話して逃がそうとしました。でも狐は、愛する男と、男が愛する村のため、我が身を犠牲にすることを選び、生贄となったのです。すると、空は晴れているにもかかわらず、雨が降り出しました。日照りに困っていた村人達は喜びましたが、その雨は、まるで生贄になった狐の涙のようでした。[/box06]
「意味」日が照っているのに、ぱらぱらと雨が降ることである
晴れているのに、ぱらぱらと雨が降ることが「狐の嫁入り」の意味です。
天気雨は怪奇現象とされていて、狐に化かされているという話が広まりました。また、狐が自分たちの嫁入り行列を人の目から隠すために、雨を降らせたなどと考えて「狐の嫁入り」と呼ばれるようになったのですね。
昔、嫁入りは夜に行われていました。江戸時代、武家の婚礼は、暗くなるころ花嫁が輿に乗って、兄弟や家臣がお供をしてたんすや長持を運びました。これが嫁入り行列です。暗いので提灯を灯しての行列でした。夜中に提灯の明かりの行列が見えると、嫁入り行列だということですね。婚礼の予定のない日の夜に提灯行列のようなものが見えたとき、山野で狐火が並ぶ様子を狐の嫁入り行列にたとえたのです。
※狐火⇒鬼火とも言われ、山や川沿いなどに現れる怪光の一種。現在でも正体不明の部分が多い。
「使い方」天気雨が降ったとき
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]昨日、晴れていたからゲートボールに行ったんだけど、雨が降ってきてびっくりしちゃったよ[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]あら、せっかく行ったのに残念でしたね[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]空は晴れていて、ちょっと雨宿りしているうちに、止んでくれたからよかったよ[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]まあ、狐の嫁入りでしたのね。いいことあるかもしれませんよ[/chat]
狐の嫁入り・天気雨は、とても縁起のいい出来事とされています。
狐はお稲荷様のお使いのため、吉兆で豊作が約束されると言われているのです。
「例文」縁起が良い出来事とするとき
・今日、出勤するとき、晴れているのに雨が降ってきて驚いたけど、狐の嫁入りって言うし、人間関係の悩みも解決するかな。
・狐の嫁入りが見れたから、今年は豊作になるかもしれないぞ。
[chat face=”女教師-3.png” name=”ものしり子先生” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]雨で悪いエネルギーを浄化してくれて、同時に太陽のパワーも受け取れるから、狐の嫁入りには縁起のいい効果があると言われているのね[/chat]
・晴れているのに急に雨が降ってきたよ。狐の嫁入りかな。
・狐の嫁入りのあとは、虹が出てきれいだよね。
[chat face=”先生-2.png” name=”ものしり男先生” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]天気雨のあとは、虹が出る事が多いんだよ[/chat]
「類義語」天気雨
空は晴れているのに雨が降ている気象現象を天気雨といいます。
「天気雨」は「狐の嫁入り」とも言われますが、どちらの呼び名を使っている人が多いのでしょうか。
ウェザーニュースのアンケートによると、「天気雨」が54%、「狐の嫁入り」が44%と「天気雨」が多数派でしたが、関西では「狐の嫁入り」が83%と圧倒していて、呼び方には地域差があることがわかりますね。
「英文」
・sun shower(天気雨)
・fox wedding(狐の嫁入り)
[chat face=”外国人-3.png” name=”えいごちゃん” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]日本でいう「狐の嫁入り」や「天気雨」の事を、海外でも動物を使った言い方があるのよ[/chat]
・オーストラリア⇒猿の誕生日
・ギリシャ⇒ゴリラの結婚式
・イタリア⇒猫が愛し合っている
・プエルトリコ⇒天使の結婚式
[chat face=”外国人-3.png” name=”えいごちゃん” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]色々あって面白いでしょ![/chat]
まとめ
いかがでしたでしょうか?
意味は、日が照っているのに、ぱらぱらと雨が降ること
使い方は、天気雨が降った時
私が小さい頃は、天気雨に遭遇すると、「あ、狐の嫁入りだ」などと言っていましたが、今の小学生も使っているのでしょうか?
このように趣のあることわざを、語り継いでいきたいですね。
今度近所の子に聞いてみて、知らなかったら教えてあげたいと思います。
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