あなたは「三遍回って煙草にしょ(さんべんまわってたばこにしょ)」って、聞いたことありますか?
何となく語感が良くて、ちょっと楽しい感じがすることわざですよね。
でも「え、3回まわってタバコ吸うの?それ、どういう状況なの!?」と、不思議な感じもします。
どんな意味なのか、気になりますよね!
本記事では、「三遍回って煙草にしょ(さんべんまわってたばこにしょ)」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。
読み方 | 三遍回って煙草にしょ(さんべんまわってたばこにしょ) |
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意味 | 休むことは後にして、手落ちのないように念入りに確認をせよといういましめ。 |
使い方 | 「疲れたけど三遍回って煙草にしょというから、もう一度チェックしてから休憩しよう!」 |
英文訳 | measure twice and cut once(2回測って、1回で切れ) |
類義語 | 念には念を入れよ |
三遍回って煙草にしょ(さんべんまわってたばこにしょ)とは
「意味」休むことは後にして、手落ちのないように念入りに確認をせよという戒め
「三遍回って煙草にしょ(さんべんまわってたばこにしょ)」の言葉の由来は、江戸時代まで遡ります。
江戸時代には警察の代わりに自身番というものがあって、「不審者がいないか」「火の元は大丈夫か」と夜回りをしてくれていました。
毎晩のことなので、「どうせ何も起きないだろう」と気が緩み、早くタバコを吸ったり、お茶をしたりして一休みしたい気持ちになりますよね。
でも、だからと言って、注意が疎かになってしまうと、そんなときに限って事件が起きたりするわけです。
そこで「夜回りは三度してから休憩しよう」という意味を込めて「三遍回って煙草にしょ」ということわざができたのですね。
「三遍回って煙草にしょ」は『江戸いろはかるた』の一つで、「三遍回って煙草にしよう」「三遍回って煙草にしょう」ともいいます。
「三遍回って煙草にしょのイメージ」
仕事などを頑張って「そろそろ休憩しようかな」というタイミングで、休憩前に念のため、ミスがないか確認するときに使います。
「使い方」念には念を入れて自分の仕事などを確認するとき
なるぞうさん、お隣さんからおいしい和菓子を頂いたの。お茶にしませんか?
おぉ、ちょっと待ってくれ。ここを片付けたら行くよ。
あら、のこぎりを使っていたんですね。あとで孫たちも来るみたいだから、危なくないように片付けないと。
そうなんだよ。お菓子は早く食べたいけど、三遍回って煙草にしょと言うし、絶対危ないものが落ちてないように確認してからお茶にするよ。
使い方2
仕事を念入りにやった後で、休息にしよう。夜回りなどが念には念を入れて見回って、その後で休息にしようという意から言う。休むことを急がずにきちんと仕事をせよという教え。
「例文」早く帰りたい気持ちを抑えて、会社の退勤時に戸締りをする
おい、お前三遍回って煙草にしてみろよ。
今日も残業で、退社するのが一番最後になっちゃった。早く帰って寝たいし、さっき帰った人が戸締りしてくれてたから大丈夫だと思うけど、三遍回って煙草にしょと言うし、もう一回全体の戸締りを確認してから帰ろう。
語感が何となく似ているのですが、「三回まわってワンと鳴け」と「三遍回って煙草にしょ」は全くの別物です。
「三回まわってワンと鳴け」は相手に屈辱を与える言葉ですから、絶対に間違えてはいけませんね。
ちなみに、「三遍回って煙草にしょ」の「三遍」を「三回」「三度」とするのも誤りなので、気をつけましょう!
正しい使い方の例文として、残業後の戸締りをしなければいけない状況を想定して紹介しました。
残業後は疲れているので、早く家に帰りたいですよね。
でも、もし泥棒が入ったりしてお金や顧客情報などが盗まれたら大変なので、念には念を入れて戸締り確認するのが大事です。
「類義語」3つ紹介
念には念を入れよ
注意の上に、さらに注意を重ね、細心の注意をしなさいという戒め。
浅い川も深く渡れ
ささいなことでも用心せよという戒め。
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石橋を叩いて渡る
用心の上にさらに用心を重ねて物事を行うこと。
どの言葉も戒めの意味合いが強いですね。
「念には念を入れよ」や「石橋を叩いて渡る」は比較的、耳にすることが多いことわざではないでしょうか?
「対義語」2つ紹介
一か八か
一か八かとは、結果がどう出るかわからないが、運を天にまかせてやってみること。
分別過ぐれば愚に返る
あまり深く考えすぎると、かえってつまらない事を考え失敗するということ。
どちらも深く考えずに行動してしまうということわざですね。
念には念を入れて確認する「三遍回って煙草にしょ」とは正反対です。
「英文」measure twice and cut once.
measure twice and cut once.(2回測って、1回で切れ。)
これは木を切る時に失敗して、もう一回切らなければいけない事態を避けるため、切る前の測定は、1回だけでなく2回行うべきということわざです。
まとめ
「三遍回って煙草にしょ」の意味・類義語・対義語をご紹介させていただきました!
・三遍回って煙草にしょとは、急いで休みたい気持ちを抑えて確認しなさいと言う戒め。
・英語のことわざでは、”measure twice and cut once.”
・類義語には「念には念を入れよ」「石橋を叩いて渡る」がある。
・対義語は「一か八か」「分別過ぐれば愚に返る」
「三遍回って煙草にしょ」の理解を深められたでしょうか?
この記事があなたのお役に立てれば幸いです。
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