「朝には富児の門を扣き、暮には肥馬の塵に随う」とは、成功や幸福などの状況が変わりやすいことを表現する日本のことわざです。
具体的には、朝は富裕層の家に訪問して高級品を求め、夕方には荷物を背負って歩き疲れ、肥馬の塵にまみれながら帰宅するような状況を描いています。
このことわざは、成功や幸福が常に続くわけではなく、逆境や苦難にも直面する可能性があることを示しています。また、一時的に成功や幸福を得たとしても、それがいつまでも続くわけではなく、結局は何事も適度にとらえ、謙虚さを持って行動することが大切だという教えを含んでいます。
読み方 | あしたにはふじのもんをたたき,ゆうべにはひばちのちりにしたがう |
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ローマ字 | Ashitani ha fujinomon o tataki yubeni ha hibachi no chiri ni shitagau |
意味 | 金持ちや身分の高い人に取り入って稼ごうとするが、周りからするとその姿が惨めに見えるという意味。 |
使い方 | 仕事では人の繋がりは大切だというけれど,彼のやり方はまるで朝には富児の門を扣き、暮には肥馬の塵に随うというようで賛成できない |
英文訳 | It is to be going to gain the favor of a rich person and a having high social position. |
朝には富児の門を扣き、暮には肥馬の塵に随うとは
”語源・由来”:朝には裕福な家にご機嫌を伺いに訪問し、夕暮れには肥えた馬に乗って外出する権力者の後ろを、埃をかぶりながらお供をするということが由来。
「意味」金持ちや身分の高い人に取り入ろうとするがその姿が惨めだということ
朝も夕も、金持ちや身分の高い人のご機嫌をうかがい,取り入ろうとするが周りから見るとその姿が惨めに見えるということを意味します。
- 富児 → 身分が高く裕福な人のこと
- 肥馬 → 肥えた馬
- 塵に随う → 埃を浴びてお供をするという意
例えば,自分の利益の為だけに常に上司のご機嫌を取り親しくなっておく,というやり方はまさに「朝には富児の門を扣き、暮には肥馬の塵に随う」ということですね。
仕事では,人との繋がりは大切というけれど,このように利益のためだけに上司のご機嫌を取るというやり方は,周りからもよくは思われませんよね。
「ことわざのイメージ」
- 身分の高い人に取り入る
- ご機嫌を取る
「使い方」自分の利益の為に,上司のご機嫌を取る人がいた時
昔,会社員時代によく上司のご機嫌取りをする同期がいたんじゃ
あらそんな方がいたんですね。
仕事では人の繋がりは大切だというが,彼のやり方はまるで朝には富児の門を扣き、暮には肥馬の塵に随うというようで賛成できなかったのう
そうですね。それは周りの方もよくは思いませんし、少々惨めなお姿ですね。
この例文のように、「自分の利益の為に,権力のある人たちのご機嫌を取るが周りからはよくは思われず、惨めに見える」という意味合いで使っています。
これを参考に例文をご紹介します。
「例文」自分の利益のために,上司のご機嫌を取る人がいた時
職場に早く慣れる為に、上司や先輩、同僚に積極的に話しかけている同僚がいた。まさに、朝には富児の門を扣き、暮には肥馬の塵に随うだ。
上司や先輩、同僚に話しかけていることから、やり取りしている対象が身分の高い人だけではない為、間違った使い方。
◎権力がある人とお近づきになりたいとは思っていても,彼のように朝には富児の門を扣き、暮には肥馬の塵に随うことが一番大切という考えにはなれない
権力がある人に近づいて、ご機嫌取りをしているという正しい意味で使われているので良い。
出典:杜甫・詩「韋左丞丈に贈り奉る」
「英文」It is to be going to gain the favor of a rich person and a having high social position.
単語ごとに解説!
- 身分の高い high social position
- 金持ち rich person
- 利益を得そう it is to be going to gain
- 支持 the favor of
まとめ :朝には富児の門を扣き、暮には肥馬の塵に随う
意味 ・ 金持ちや身分の高い人のご機嫌をうかがい,取り入ろうとするが周りから見るとその姿が惨めに見えるということ
例文 ・ 仕事では人の繋がりは大切だというけれど,彼のやり方はまるで朝には富児の門を扣き、暮には肥馬の塵に随うというようで賛成できない。
身分の高い人や裕福な人と親しくなれたら、と思うことがあるかもしれません。
しかし朝も夕も常にそのような人たちについて回るような朝には富児の門を扣き、暮には肥馬の塵に随うにはならないように気を付けないといけませんね。
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