「薊の花も一盛り」ということわざをご存じでしょうか?
器量が良くない女性でも、年頃になると魅力が出るという意味です。
そもそも、「薊」という漢字を見ても、なんて読むのかもわかりませんよね?
「あざみ」「アザミ」のどちらかで書かれたものをご覧になる機会が多いのではないかと思います。
また、花なのになぜ「魚」という漢字が入っているのか疑問に思って調べたら、魚にはトゲトゲした骨があるところからきていました。
薊の棘も、触れるととても痛いです。
また、薊というのがどういう花なのかわからない方は、記事に写真をつけていますので、参考になさってください。
本記事では、「薊の花も一盛り」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。読み終える頃には、マスターになっているでしょう!
読み方 | 薊の花も一盛り(あざみのはなもひとさかり) |
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ローマ字 | Azami no hana mo hitosakari |
意味 | 器量が良くない女性でも、年頃になると魅力が出る |
使い方 | あまり器量が良くない女性が輝く時期に使う |
英文訳 | ・Thistle flowers are in full bloom. ・The thistle flowers are also having a beautiful time. |
類義語 | 鬼も十八番茶も出花/蕎麦の花も一盛り など |
薊の花も一盛りとは
【由来】人にあまり好まれまい薊の花にも、ひとときの美しい花盛りの時期があることから。
出典:新星出版社『大きい活字の故事・ことわざ辞典』P67
東京外国語大学名誉教授 国松 昭 監修(2008)
薊の花がきれいではない時期の写真を紹介します。
棘もあり、色もぱっとしません。
あまり好まれない花というのが納得できます。
「意味」器量が良くない女性でも、年頃になると魅力が出る
親にとっては、器量など関係なく我が子はみんなかわいいと思うものですが、他人は同じ気持ちでは見られません。
器量が少しね・・・という女性でも、容姿など気にしない!と楽しい毎日楽しく過ごしている人もいれば、自分の顔が好きになれず、人と会うのも億劫になって引きこもる人もいます。
その人の性格にもよるのでしょうが、それでも不思議なもので、みんな年頃になると魅力が出てくるものです。
「ことわざのイメージ」
●薊の花って、棘もあるし美しくない。
●それでも時期がくると、綺麗な花が咲く。
●それと同じで、あまり器量が良くないと思っていた女性も、輝く時期がある。
このように、薊の花と女性を連想させたイメージを抱かれると良いのではないでしょうか。
「使い方」器量が良くない女性が輝く時期に










この例文のように、器量が良いとはいえなかった女性でも、年頃になると魅力的になるという意味合いで使っています。
これを参考に、悪い例、良い例を紹介したいと思います。
「例文」器量が良くない女性でも、年頃になると魅力が出る
薊の花も一盛りとはよく言ったものだ。小さいころからかわいかった友人の娘が、結婚したと言うので写真を見せてもらったら、美男美女の素敵なカップルだったよ。
元々かわいかった女性に対しては使えないことわざですね。
この場合、大人になったら「かわいい」から「美人」になったことで、薊の花というよりも、きれいな花の一番美しい盛りと、花嫁さんが一番輝く時期を混同してしまいました。
薊の花も一盛りってやつかな、うちの娘が最近きれいになったように思うんだよ。
出典:新星出版社『大きい活字の故事・ことわざ辞典』P67
東京外国語大学名誉教授 国松 昭 監修(2008)
器量はいまひとつという状況のときに使うことわざです。
この例文から、生まれた時から娘のことはかわいかったけれど、器量はいまひとつと思っていた父親が、年頃になってきれいになった娘を見て、しみじみと実感している様子がうかがえます。
「類義語」薊の花も一盛りに似たことわざ
たくさんありますので、まとめて紹介します。
器量が良くない女性でも、輝ける時期があるというときに使いましょう。
鬼も十八番茶も出花/蕎麦の花も一盛り/鬼も十八蛇も二十/鬼も十八茨も花
鬼も十七山茶も煮端/南瓜女も一盛り/娘十八番茶も出花
「鬼」がつくことわざが多いのは、器量が悪いというのが強烈に伝わるからではないでしょうか。
能面の鬼も、そうとう怖いですからね。
「対義語」薊の花も一盛り
はっきりとした対義語は見つかりませんでした。
探していたら「夜目遠目笠の内」ということわざを見つけました。
こちらは暗いとき、遠くから見たとき、笠などの隙間からちらりと見えるときなど、はっきり見えない場合の女性は、もしかしたら美人かもしれないと期待が膨らみますが、実際に近くで見たらそうでもなかったという時に使います。
A.器量が悪い女性が美しく輝く時期がある。→ 薊の花も一盛り
B.美しいと思ったら器量が悪かった。→ 夜目遠目笠の内
テンションが上がる、テンションが下がるという意味では逆かもしれませんが、時期というところが一致していません。
Bの女性はもう大人だと推測できますので、一盛りはこの時点より前に訪れていたと思われます。
「英文」薊の花も一盛りの英文2つ紹介
Thistle flowers are in full bloom.
(和訳)薊の花が満開です。
Thistle flowers(薊の花)/full bloom(満開)
花の名前を変えることで、いろいろな花に対応できる英文ですね。
(例)Cherry blossoms are in full bloom.
桜の花が満開です。
The thistle flowers are also having a beautiful time.
(和訳)薊の花も美しい時間を過ごしています。
Thistle flowers(薊の花)/also(また)/ having a beautiful time.(美しい時間を過ごしています)
別訳として、「薊の花も美しい時期を迎えています」というのがあります。こちらの方がことわざに近いですね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
「薊の花も一盛り」とは、器量が良くない女性でも、年頃になると魅力が出るという意味で使います。
●初めから美しい女性には使わない。
●器量が良くない女性でも、輝ける時期が来る。
待っていれば、美しくなる時期がくるからと、じっとしているだけではいけません。
いろんなことに興味を持ち、チャレンジすることで仲間もできます。
知識が増えることでますます輝けるでしょう。
容姿など気にせず、楽しいことを見つけて過ごしていけたらいいですね。
とはいいつつ、最近太った、シミが出来たなど、気にせずにはいられません。
それが女性というものです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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