昔のことわざって怖い表現が多くありますよね。
今までも『ちょっと使うのは気が引ける・・・』と言った意味を持つことわざを、いくつか紹介してきました。
[chat face=”猫4-e1645434889583.png” name=”” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]今回も期待を裏切らないにゃん![/chat]
“意味が分かると怖いことわざシリーズ”の中でも上位にランクインする「毒を食らわば皿まで」を紹介します。
そう思ったあなた!どうぞご心配なく。
[chat face=”猫4-e1645434889583.png” name=”” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]“意味が分かると怖いことわざシリーズ”とは、何の根拠もなく筆者が勝手に命名したにゃん。[/chat]
とは言え・・・
「毒」と言う文字が出てくることわざなんて、やはり怪しげな感じですね。おまけにお皿まで「食らう」だなんて、ますます意味不明ですね。
本記事では、「毒を食らわば皿まで」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。
読み方 | 毒を食らわば皿まで(どくをくらわばさらまで) |
---|---|
ローマ字 | Doku wo kurawaba saramade |
意味 | 罪を犯したのなら徹底的に悪を極めること |
使い方 | 後には引けないと感じたとき、又は開き直ったとき |
英文訳 | As well be hanged for a sheep as a lamb. |
類義語 | 濡ぬ先こそ露をも厭え (ぬれぬさきこそつゆをもいとえ) |
「毒を食らわば皿まで」とは
この”ことわざ”が誕生したきっかけはなんでしょう?
「毒を食らわば皿まで」の語源は?
江戸時代の俚諺集(りげんしゅう)では毒食わば皿舐<ねぶれ の形が多く、時代が下るにつれて、しだいに末尾を省略した形が多くなりました。
[jin-iconbox08]舐れ(ねぶれ)=舐めること[/jin-iconbox08]
昔は“お皿を舐める“ではなく、“お皿を舐る“と言う表現が良く使われていました。
[chat face=”猫4-e1645434889583.png” name=”” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]「毒を食らわば皿まで」は「毒食わば皿舐れ」が現代の言い方に変わったのにゃん。[/chat]
時代の移り変わりとともに、日本語の使い方や発音が変化したため、最近舐ると言う人は少なくなりました。
「意味」罪を犯したなら徹底的に悪を極めること
「毒を食らわば皿まで」をドラマのセリフのように言うなら『地獄の果てまで行ってやる!』となります。分かりやすい短編小説風にまとめてみたので合わせて読んでおきましょう。
[box05 title=”由来が分かる物語”]
ある日、男は豪勢な料理が並ぶ席に招待されます。しかしお皿に盛られた料理には毒が入っていたのでした。男は何も疑わずに食べてしまう。
その直後、事実を知った男は絶望し『俺はもう毒におかされちまった。きっともう長くないだろう。』とつぶやく。男は開き直り、皿まで舐めつくすように毒入りの料理を全て平らげたのです。
その後、余命が短いと嘆く男は悪いことに手を染めてしまいます。やがて『どうせお先真っ暗な人生なんだ。最後まで徹底して悪に染まってやろう』と、次々と悪事を重ね転落していくのでした。(完)
[/box05]
「ことわざのイメージ」
・ネガティブ思考
・邪心、邪悪
・自暴自棄
・やけっぱち
[chat face=”猫6.png” name=”” align=”right” border=”yellow” bg=”yellow” style=””] 転落の人生だにゃ~(汗) [/chat]
確かに、ちょっと心配ですね。上のイメージを言葉にするとこんな感じなのでしょうか。
『もうどうにでもなれ!』
『あとのことなんか知らないさ!』
『どうせ俺なんか…』
悪事を働いてしまったからと開きなおり、更なる悪事を重ねるさまを表しています。お世辞にも良い姿とは言えませんね。
[chat face=”猫3.png” name=”align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]みんなは真似しないで欲しいにゃん。[/chat]
「使い方」後には引けないと感じたとき
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]自治会長が長年の間、私たちの会費を着服していたって本当なの?![/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]ああ、先日わしらにご馳走をおごってくれたと喜んで損したぞい。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]なんてことなの!今すぐ注意しに行きましょう。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]もう遅いわい。今頃は南国リゾート地で豪遊しているさ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]私たちのお金で高跳びしたってこと?なんて卑劣なの![/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]一度贅沢気分を味わったんだ。うまいもん食うだけでは、満たされんのようになったんじゃろう。毒を食らわば皿までってことじゃな。[/chat]
「例文」悪い例と良い例の2つ紹介
間違えて覚えないように悪い例から紹介しましょう。
B:失礼ね。お友達のお土産で海外のスパイスをもらったから使ってみたのよ。
A:この間のことをまだ根に持ってるんだな。それならば受けてたつぜ!
B:ああっ!お皿を食べるなんて何を考えてんのよ。
A:毒を食らわば皿までというだろう?
B:もう、意味が違うわよ。(苦笑)[jin-iconbox14]お皿まで食べることではありません。[/jin-iconbox14]
[chat face=”猫4-e1645434889583.png” name=”” align=”right” border=”yellow” bg=”yellow”] 次は正しい例文を見みるにゃ。 [/chat]
B:この家の全財産を奪ってやるのさ!
A:当面の生活費を拝借するだけの計画だったじゃないか。
B:もう不法侵入しちまってるんだ。こうなったら毒を食らわば皿までだ!
A:あ~あ、塀の向こうに入ること決定だな…。
B:住人が起きる前にずらかるぞっ![jin-iconbox09]自暴自棄の末、開き直って使うのが正解[/jin-iconbox09]
[chat face=”猫5.png” name=”” align=”right” border=”yellow” bg=”yellow” style=””] 良い例と言っても、やってることは悪いにゃん! [/chat]
「類義語」濡れぬ先こそ露をも厭え
読み方がとても難しいことわざですね。毒を食らわば皿までとよく似ているので一緒に覚えておきましょう。
[box02 title=”~良く分かる解説~“]
・類義語:濡れぬ先こそ露をも厭え
・読み方:ぬれぬさきこそつゆをもいとえ
・意 味:一度過ちを犯したら、次第に平然と繰り返すようになること
・例 文:社長の職権を乱用し、女性秘書と交際してもう2年になる。
初めは妻にバレないかびくびくしていたけど今はもう平気だ。
社内で噂になりつつあるけど、濡れぬ先こそ露をも厭えだ。彼女との付き合いをやめる気は毛頭ない。
・由 来:元来は、異性への興味を持たないよう注意するため僧侶の戒めであった。つまり男女間の過失を指す。しかし現代に入り悪事を重ねる人に対して、男女問わず使うようになった。
・現代訳:雨が降り始めの頃、洋服が少し濡れただけでも気になっていたが、雨足が強まりびしょ濡れになってしまえば、もうどうにでもなれと思う。
・重要語:露(つゆ)=水滴。厭う(いとう)=嫌う。嫌がる。
[/box02]
[chat face=”猫2.png” name=”” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]ねえ、ねえ。
「乗りかかった船」ってよく聞くにゃん?![/chat]
「乗りかかった船」は類義語か?
[box06 title=”あわせて読みたい”]
・意 味:途中でやめられないこと。
・由 来:出航した船は途中で下船できないところから。
・例 文:今度のコンペはライバル社が多いから大変だろうな。でも乗りかかった船だ!我々も手伝うから必ず契約を決めよう。
・類義語:渡りかけた橋、騎虎の勢い
[/box06]
確かによく似ている表現ですが、こちらは頑張っている人が使う明るいイメージです。
悪事に手を染めた者が邪悪な心を表現するときに使うことわざが「毒を食らわば皿まで」です。少々ニュアンスが違います。
[chat face=”ピンクスーツと眼鏡ОL.png” 眼鏡女子=”align=”right” border=”red” bg=”red”] ここでは類義語の定義には当てはまらないと考えます。 [/chat]
「英文」As well be hanged for a sheep as a lamb.
少し長めの文章ですね。パっと見ただけで目をそらしてしまう人もいるかも知れませんね。
でもよく見ると知ってる英単語があります。あまり構えずに一つ一つ丁寧に読み解けば、意味が理解できそうです。
せっかくなので早速、学んでいきましょう!
[box01 title=”~良く分かる解説~“]
・英 文:As well be hanged for a sheep as a lamb.
・意 味:子羊のために縛り首になるなら、成羊のために縛り首になっても同じだ。
[jin-iconbox08]
・As well=かえってよい
・be hange=縛り首
・lamb=子羊
・sheep=成羊
[/jin-iconbox08]
❝和訳の際に参考にしたサイト❞ https://masakuraya.com/englishblog 注1
EWG 毒を食らわば皿までと言われたら 序文・本文 2020年6月26日
[/box01]
まとめ
今回のことわざはいかがでしょうか。
「毒を食らわば皿まで」とは、一度悪事を働いたのなら、徹底的に悪事を重ねるさまを言います。
ここまで考察をしてきましたが結論としては、使う機会が永遠に来ない日常が良いですね。
どこまでも前向きで、威勢の良い人には使用しない。
コメント