風前の灯火(ふうぜんのともしび)とは?意味・類義語を解説!

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みなさん、こんにちは。
今回、紹介する”ことわざ”は「風前の灯火」です。

この”ことわざ”を初めて目にしたとき、あなたは読めましたか?
読めない、または読み間違える人は少なくないようです。

どんなふうに読み間違えるかと言うと…

  • くうぜんのともしび
  • かざまえのとうか
  • ふうぜんのとうか



    風前の灯火 読み方

確かに、読み間違えしやすいですね。

正しい読み方はふうぜんのともしびです。

会社や地域の組織の議論や話し合いの中で、さらりと入れると知的イメージがアップする良い”ことわざ”なので、この機会に是非覚えちゃいましょう。

では、ここから先は「風前の灯火」について、徹底解説していきますよ。

眼鏡女子

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一覧で見る「風前の灯火」

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読み方ふうぜんのともしび
ローマ字Fuzen no tomosibi
意味非常に危ういさま
由来風に吹かれて今にも消えそうなろうそくの火
使い方消えてなくなりそうな状況のとき
類義語①風の前の塵
②魚の釜中に遊ぶが如し
③泥船に乗る
対義語灯滅せんとして光を増す
英文A candle flickering before the wind.
目次

風前の灯火とは

風前の灯火とは?

風前の灯火」とは、今の状況が非常に危ういさまを意味しています。


♦♦ ろうそくの火が由来 ♦♦

風前(ふうぜん)』は、風の吹く前を意味します。そして『灯火(ともしび)』は、ろうそくの火を意味します。ここに、火がついている一本のろうそくがあるとします。しかし突風が吹き、ろうそくの火は消えてしまいました。
風前の灯火」とは、ろうそくの火が消えてしまう直前の危うさをあらわしています。

「意味」非常に危ういさま

風前の灯火」は、今の状況が非常に危険であることを意味します。
また人が亡くなる直前の、今にも消えそうで、はかない命を意味する”ことわざ”でもあります。

ことわざのイメージ

風前の灯火」と聞いて、頭に浮かんだ言葉を並べてみました。

  • はかない、弱々しい
  • かげろうのよう
  • 昼行灯ひるあんどん
  • 線香花火
  • 花の命は短い


    風前の灯火 イメージ

明るく元気で、絶好調な人に向かって言う”ことわざ”ではありません。

「使い方」消えてなくなりそうな状況のとき

なるぞう

お帰り、なるこさん。なる村友の会はどうじゃった?

なるこ

最近は、どんどん参加者が減っていたけど今日は、お隣と私の2人だけだったの。

なるぞう

なる村の活気ある伝統行事なのに…。寂しいのう。

なるこ

友の会は、もはや「風前の灯火」だから存続が危ぶまれるわ。

良い例と悪い例「風前の灯火」

風前の灯火良い例

A:課長、なんだか魂ぬかれた人みたいじゃない?
B:営業成績が悪すぎて、次の人事で降格かもって噂よ。
A:もはや営業課長としての尊厳は「風前の灯火」ね。



風前の灯火 良い例


ことが起きる直前の危うい状態がちゃんと表現されています。

風前の灯火悪い例

A:営業部は成績不振との噂ですが大丈夫でしょうか?
B:確かに先月より落ちたから「風前の灯火」だけど、今月の売り上げでカバーできるから何の問題もないさ!


風前の灯火 「悪い例」


やる気に満ちている状況は
風前の灯火」とは言えません。
今にも死にそうな…とか、危機が迫ってくる恐怖感を表現するときに使いましょう。

「類義語」 3つ紹介 風前の灯火

①風の前の塵

読み方かぜのまえのちり
意 味もろくはかないさま、危険が迫っているようす
例 文彼の人気も長くないだろう、今の栄華は「風の前の塵」のようだ。
由 来『平家物語』の一説

♦分かりやすい解説 「風の前の塵

『平家物語』の有名な一文の中に”偏(ひとえ)に風の前の塵に同じ“とあります。
飛ぶ鳥を落とす勢いであったとしても
沙羅双樹の花が散るように栄華は、もろくはかない。
このままずっとは続かないこと、危険は目前に迫っていることを、風が吹く前のちりに例えています。


風前の灯火 由来

②魚の釜中に遊ぶが如し

読み方うおのふちゅうにあそぶがごとし
意 味危険が迫っていることを知らず、のんびりしている例え
例 文部長、焼肉おごってくれたけど、明日の会議で給与が20%カットだと発表されるのに…。
魚の釜中に遊ぶが如しだな。
由 来後漢書(ごかんじょ)の張綱伝(ちょうこうでん)から

♦分かりやすい解説 
魚の釜中に遊ぶが如し」とは?

うお釜中ふちゅうとは魚が釜の中にいること。これから煮えたぎる湯で食われようとしているのに、それを知らない魚が釜の中で優雅に泳いでいるさま。こののちに襲って来る危険が迫っていることも知らず、呑気にしているようすを表現した格言。
後漢時代の記録が書かれている歴史書の中に、政治家であった張綱(ちょうこう)が残した明言の一つとして知られる。


風前の灯火 類義語

③泥船に乗る

読み方どろぶねにのる
意 味今にも崩れそうなさま
例 文給料遅延が当たり前だなんて「泥船に乗る」ようなものだぞ。今から転職先を探しておくんだな。
由 来日本の民話『かちかち山』から

♦分かりやすい解説 「泥船に乗る

泥船は日本の民話『かちかち山』の中に
登場します。
悪さばかりをするたぬきを懲らしめようと、ウサギが泥で作った丈夫な船があると誘い
たぬきを泥船に乗せ川を渡ります。

途中で泥は水に溶け、船は川底へと沈みかけました。
助けを求めるたぬきにウサギは
もう二度と悪さをしないなら助けてあげると
言います。
最後には助けられたたぬきですが
非常に危うく、今にも崩れそうなようすを表現しています。

これが「泥船に乗る」です。

「対義語」灯滅せんとして光を増す 

読み方とうめっせんとしてひかりをます
意 味滅びる直前に、一瞬だけ勢いを取り戻すこと
例 文怪我をして引退する先輩が優勝だなんて、まさに「灯滅せんとして光を増す」だ。
由 来『法滅尽経(ほうめつじんきょう)』から

♦分かりやすい解説 
灯滅せんとして光を増す

法滅尽経ほうめつじんきょうとは、お釈迦様が弟子の阿難尊者あなんそんじゃに残した言葉です。未来の予言だとも言われています。

釈迦が入滅(亡くなること)したのち、誰もが仏道修行をしなくなる。すると天変地異や、災害、人が人を殺すような恐ろしい時代に入るであろう。挙句の果てに、この世から仏法が消えてしまうときがくる。
その消える瞬間に、光を取り戻したような勢いが見られるであろう。

このように、釈迦の前にひれ伏している者の前で堂々と言い放ったそうです。

この遺言とも言える言葉が「灯滅せんとして光を増す」となったのです。

風前の灯火 対義語

「英文」A candle flickering before the wind. 

風前の灯火 英文

英分で「風前の灯火」を表現すると、どうなるのでしょうか?

英単語の意味を知ろう

candleろうそく
flickering (flickerの現在分詞)チラチラする、灯火のゆらめき 
before the wind風の前、風を受けて

これらの英単語をつなげると「風前の灯火」と、同じ意味になります。

まとめ

風前の灯火 まとめ

いかがでしたか?


今回の”ことわざ”は、少し難しさを感じたかも知れませんね。

でも途中で諦めずに最後まで読み切ったあなたは、今後もう「風前の灯火」を使いこなしていくことでしょう。

最後にもう一度、意味と使い方をおさらいしておきましょう。

  • 意味=非常に危ういさま
  • 使い方=消えてなくなりそうな
        状況のとき
眼鏡女子

風前の灯火」を、うまく使ってる人を見つけたわ!
みんなも真似して、どんどん使っていきましょう。

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