「石に漱ぎ流れに枕す」ということわざを知っていますか?難しい漢字も使われていて、何て読むのかしら?意味もよくわからないわ、という方もいるのではないでしょうか?
実はこのことわざ、とても有名なのです。「石」「漱」、見たことある組み合わせだと思いませんか?
これから、わかりやすく解説していきます。読み終わる頃には、そうだったのか!とスッキリしてもらえると思います。では早速みていきましょう。
読み方 | 石に漱ぎ流れに枕す(いしにくちすすぎながれにまくらす) |
---|---|
意味 | 負け惜しみが強いこと |
使い方 | 言い逃れするときや屁理屈が多いときなど |
英文訳 | ・refusing to admit wrong and adhering to the far-fetched argument
・He is too proud acknowledge defeat. |
類義語 | 漱石枕流(そうせきちんりゅう) |
石に漱ぎ流れに枕す
「意味」負け惜しみが強いこと
言い逃れをすること、負け惜しみが強く自分の意見を押し通す、というのが「石に漱ぎ流れに枕す」の意味です。
「漱ぎ」とは、口をすすぐことです。
「枕す」とは、枕とするという意味です。
そうなると石で口をすすぎ、川の流れを枕にする、ということになってしまいます。
普通に考えたら、ちょっと無理だと思いますよね。なぜこのようになったのでしょうか。
「由来」『晋書・孫楚伝』
『晋書・孫楚伝』に書かれていた話が元になっているといわれています。
と言うつもりが、うっかり間違えて「石に漱ぎ流れに枕す」と言ってしまったのです。
友人に間違いを指摘された孫楚は、
「川の流れを枕にするのは、俗世のくだらないことで汚れた耳を洗い流すためで、石で口をすすぐのは、歯を磨く為だ」と負け惜しみを言って、自分の意見を通したそうです。
[box06 title=”あわせて読みたい”]
夏目漱石がこの故事から自分のペンネームを決めたのは有名です。
漱石の言葉に「私の持論は、こじつけや強弁のようなものが多いですから…」というのがありますが、負けず嫌いであきらめが悪い自分の性格に合っていると思って、漱石というペンネームをつけたのかもしれませんね。
「流石」という字もここからきていると言われています。
負け惜しみが強くて言い逃れをするという事をいい方に解釈して、「さすがにうまく言い逃れた」という意味になったのですね。[/box06]
「使い方」言い逃れするとき
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]頼まれていた洗剤を買ってきたよ[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]まあ、頼んだものと違う種類じゃないですか[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]これは凄くいいものだと店員さんが勧めてくれたから大丈夫だよ[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]でも私が欲しかったものと違うんです。[/chat][chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]洗剤なんてどれでも一緒だよ。きっと気に入るさ[/chat][chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]もう!石に漱ぎ流れに枕するようなことばかり言うんだから![/chat]
「例文」屁理屈が多いとき
・彼は、間違いを教えてあげても石に漱ぎ流れに枕するから、困ったものだよ。
・彼女は、自分で悪いとわかっていながら、石に漱ぎ流れに枕するようなことばかり言う。
・友人は口が達者で、石に漱ぎ流れに枕すのような屁理屈ばかり言うんだよ。
「類義語」漱石枕流
自分の失敗を認めず、屁理屈を並べて言い逃れをすること
英文訳「石に漱ぎ流れに枕す」2つ紹介
・refusing to admit wrong and adhering to the far-fetched argument
(石に漱ぎ流れに枕す)
・He is too proud acknowledge defeat.
(彼は負け惜しみが強い)
「まとめ」
いかがでしたでしょうか?
意味は、負け惜しみが強いこと
使い方は、言い逃れするとき・屁理屈が多いとき
誰でも、間違えや負けを認めたくないときってありますよね。
ささやかな抵抗で、言い逃れしてしまったりします。
それは悪いことではないと思いますが、強情すぎて石に漱ぎ流れに枕すのようだと言われないように抵抗はささやかくらいがよさそうですね。
コメント