本記事では、「一瀉千里(いっしゃせんり)」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。読み終える頃には、マスターになっているでしょう!
読み方 | いっしゃせんり |
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意味 | ひとたび流れ出すと千里のかなたまでいっきに流れる |
使い方 | 彼の主張は一瀉千里だ。 |
英文訳 | rush |
類義語 | 一気呵成/立て板に水 |
対義語 | 遅々として進まない |
一瀉千里とは
意味の切れ目は「一瀉」と「千里」
「意味」ひとたび流れ出すと千里のかなたまでいっきに流れること
「ことわざのイメージ」
端緒(事始め)につくなり一気に最後まで行くこと。
弁舌や文章が巧みで、結論(結末)まで一気にいたること。
「瀉」は傾斜のある場所を水が流れること。「千里」は長い距離を表す。なお「里」について1里=約4kmとしているところが多いが、これは日本での長さで、中国の「里」の単位は1里=約435m(長里)か1里=約75m(短里)のどちらか。
「使い方」イメージを踏まえて2例
使用例①
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]材木を川に流せば一瀉千里で運べるぞ[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]川は物流の重要な道ですからね[/chat]
使用例②
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]石原慎太郎は一日で小説を書き上げたそうじゃ[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]ええ、でも一瀉千里に書き上げたはいいけど、清書するのに3日かかったそうですよ[/chat]
「例文」 物事が一気にはかどる時
「一瀉千里」はいったん始まると外部からの影響を受けないことに使われます。水が流れる様子からきているので、無理なくスムーズに一気に流れる様子です。
途中の妨害にもかかわらず、一瀉千里に成し遂げた。
ひとたび始まると一瀉千里に進行した。
一瀉千里の勢い
過去の作品を見ると「一瀉千里の勢い」という表現も多い。
”一瀉千里の勢いとまでは行きませんが、ともかくもズンズン読んでゆけるので嬉しくて堪りません。”(大杉栄『獄中消息』)
”この十八日、衆議院の予算本会議では、民党査定案が一瀉千里の勢で通過し、二十二日には、今期の議会第一の問題たる海軍拡張の予算案が全部否決された。かく火花を散らして闘ふ政府と民党との衝突は、これ然しながら、藩閥政府打破の旧観念に属す。田中正造が投げた鉱毒問題には、金権政治の弾劾と云ふ未来の時代を孕(はら)んで居た。(木下尚江『政治の破産者・田中正造』)
「類義語」一瀉千里2つ紹介
一気呵成
「一気呵」一息息を吐く。「成」完成する。
立て板に水
弁舌が流暢でよどみがないこと。
「対義語」一瀉千里3つ紹介
・遅々として進まない
・円滑を欠く
・膠着状態
「英文」I have rushed writing a report.
I have rushed writing a report. (一瀉千里にレポートを書き上げた)
・Rush (急ぐ)
「一瀉千里」まとめ
比較的使いやすく、また使える場面も多い言葉です。
気に入った、明確な文章をほめたり、物事の進行がスムーズで速いことを表したりしてみましょう。
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