「会稽の恥」ってご存知ですか?恥という言葉は、「恥をかく」とかで、なんとなく意味は分かりそうですが、会稽って何でしょうね?字が難しくて、よくわかりませんね。
本記事では、「会稽の恥」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。読み終える頃には、マスターになっているでしょう!
読み方 | 会稽の恥(かいけいのはじ) |
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ローマ字 | Kaikei no haji |
意味 | 戦いに大敗した屈辱。また、他人から受けたひどい屈辱のこと。 |
使い方 | 人前で屈辱的な恥をかくとき |
類義語 | 臥薪嘗胆 |
英文訳 | Great humiliating shame.(屈辱的な恥) |
会稽の恥
「由来」会稽の恥
春秋時代の越の国王勾践(在位前496〜前465)の父・越王允常は、呉王・闔閭 と争い,闔閭 はそのとき負った傷がもとで亡くなりました。
前494年呉王の夫差は、越の国王勾践を破り、父・闔閭 の復習をはたしました。越の国王勾践は会稽 山で包囲され、戦って敗れ、生き延びるために、家臣になることを約束する、屈辱的な講和を結びました。(会稽の恥)
越の国王勾践は、命だけは許されて国に帰り、臥薪嘗胆 と、名臣の范蠡の助力を得ると共に富国強兵につとめ,前473年呉王の夫差 を会稽 山で滅ぼし,ついに夫差を自殺に追い込みました。
会稽の恥は、会稽山で屈辱的な講和を結んだことからきているのじゃ。地名なんじゃな。
復讐(ふくしゅう)を心に誓って辛苦すること。また、目的を遂げるために苦心し、努力を重ねること。
[補説]中国の春秋時代、呉王夫差(ふさ)が父のかたきの越王(えつおう)勾践(こうせん)を討とうとして、いつも薪(たきぎ)の上に寝て身を苦しめ、またその後夫差に敗れた勾践が、いつか会稽(かいけい)の恥をそそごうと苦い胆(きも)を嘗(な)めて報復の志を忘れまいとしたという。中国の春秋時代、越王勾践(こうせん)が呉王夫差(ふさ)と戦い、会稽山で包囲され、屈辱的な講和を結んだ故事から) 敗戦の恥辱。他人から受けるひどい恥辱。会稽。※吾妻鏡‐治承四年(1180)八月二四日「公私全レ命廻二計於外一者、蓋レ雪二会稽之恥一哉」 〔史記‐越世家〕《中国の春秋時代、越王勾践が呉王夫差と戦って、会稽山で囲まれ、負けて辱めを受けたという「史記」越世家の故事から》敗戦の恥辱。以前に受けたひどい恥。「会稽の恥をすすぐ」
- 夫差は、勾践を憎み、喪に付す間(25ケ月)復讐を忘れないよう、硬い薪の上で寝たと言われています。(臥薪)
- 勾践は、食事のたびに、苦い肝をなめて、夫差から受けたあのときの悔しさを忘れず、毎日苦い思いをして、苦節20年で夫差に打ち勝ちました。(嘗胆)
どちらも、すごい執念ですね。
「意味」ひどい屈辱
「会稽の恥」とは、元々は敗戦の屈辱のことです。そのことから、他人から受けた忘れられない屈辱のことをいいます。
「会稽の恥を雪ぐ」とは、ひどい屈辱をきれいさっぱり晴らすことのたとえです。また名誉の回復をいいます。
「ことわざのイメージ」
人前で恥をかかされると、ほんとに生きているのも、嫌になってしまいますね。恥をかかせた相手をこてんぱんにやっつけたくなりますね。
「使い方」人前で恥をかく
英語がわからなくて、トンチンカンな答えをして、
若い後輩の前で会稽の恥をかいたことがあるんじゃ。
顔から火が出るぐらい恥ずかしかったんじゃ。
あら、私もぜんぜん英語わからないですよ。
それは辛かったですね。
そこで、英会話教室に通いながら必死で勉強したんじゃ。
今では、外国の人とも話ができるようになったんじゃよ。
すごく努力したんですね。会稽の恥を雪ぎましたね。
この例文のように、「会稽の恥」は、人前ですごく恥をかいたときに使います。また、名誉挽回の時には「会稽の恥を雪ぐ」を使います。
これを参考に下にいくつか例文を載せてあります。
「例文」会稽の恥の悪い例と良い例
平らなところで、つまずいて転んで、周りの人に笑われた。会稽の恥をかいたよ。
よくある光景ですよね。このような些細な恥には使いません。
資格試験に、自分1人だけ落ちていて、大々的に発表があり、会稽の恥をかいた。
たった一人落ちてしまうだけでも辛いのに、みんなの前で発表されるとは屈辱的ですね。このような使い方は良い例です。
前回落ちた資格試験に、悔しさを忘れずに猛勉強し、再度チャレンジし、合格できた。やっと会稽の恥を雪いだ。
悔しさを忘れず努力して試験合格し、名誉回復できましたね。このようなときに使うのは良い例です。
「類義語」臥薪嘗胆
将来の成功を目標にして苦労に耐えることです。
薪の上に寝て、苦い肝をなめることからきています。
「英文」会稽の恥2つ紹介
Great humiliating shame.
humiliating(屈辱的な)・shame(恥)
Terrible humiliating shame received from people.
Terrible(ひどい)・humiliating(屈辱的な)・shame(恥)・received(受ける)
まとめ
会稽の恥をかくほどの恥をかくことは、一生に何度もないことだと思います。それだけにずっと心の中に悔しさが消えないのではないでしょうか?
意味は、忘れられない屈辱的な恥をかき、名誉がそこなわれてしまうことです。
会稽の恥は、屈辱的な恥を受けること。
会稽の恥を雪ぐは、その屈辱的な恥を、きれいに晴らすことです。
使い方は、人前などでひどい屈辱を受けたときに使います。どんなにひどい恥をかいてもそのことを忘れず、くじけず前を向いて努力を重ねれば、きっと同じ場面にあったとき、名誉を回復できると思います。
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