「艱難汝を玉にす」ということわざを知っていますか?
漢字すら初めて見たという人も多いかも知れません。
このことわざは「人は困難や苦労を乗り越えることによって、初めて立派な人間に成長する」という意味です。
この記事ではことわざの意味や類義語、使い方について分かりやすく解説していきます。
最後まで読めば、このことわざを使いこなせるようになりますよ。
読み方 | 艱難汝を玉にす |
---|---|
意味 | 人は困難や苦労を乗り越えることによって、初めて立派な人間に成長するということ。 |
使い方 | 困難や苦労は成長するためには必要だというとき |
類義語 | 苦労屈託身の薬 若い時の苦労は買ってでもせよ 雪に耐えて梅花麗し |
対義語 | 玉琢かざれば器を成さず 玉磨かざれば光なし |
英文 | Adversity makes a man wise. Overcome difficulties and grow. |
「艱難汝を玉にす」とは
~由来~
「艱難汝を玉にす」ということわざは、西洋のことわざを意訳したもの。
地中から掘り出された粗玉が、磨かれて美しい玉になるという意味から。
日本で使われる多くのことわざは中国の古典から生まれたものが多い中、西洋からもたらされたことわざの一つです。
「意味」困難や苦労をして立派な人間に成長するということ
「艱難汝を玉にす」とは「人は困難や苦労を乗り越えることによって、初めて立派な人間に成長する」という意味です。
艱難=困難にあって苦しみ悩むという意。
汝=なんじ・おまえの意。二人称の人代名詞で、対等かそれ以下の人に対して使う。
玉にす=美しくする・立派にするという意。
「艱難汝を玉にすのイメージ」
初めて何かをするとき、分からなくて困難に感じたり苦労をすることもありますが、その苦しい期間を努力して乗り越えれば必ず成長できます。そうやって人は色々なことが出来るようになっていきますよね。そんな状態を表すことわざです。
「使い方」困難や苦労は成長するためには必要だというとき
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]いやぁ、まいったわい。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]どうしたんですか?[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]今月から新しい事業をすることになって、覚えることが山ほどあるんじゃ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]それは大変ですねぇ。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]でも事業を成功させるためにも頑張らなくてはの。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]そうですね。
「艱難汝を玉にす」と言いますし、乗り越えたら大きく成長できますよ。[/chat]
この例文のように、困難や苦労は成長するためには必要だという意味合いで使います。
これを参考に下にいくつか例文を載せてあります。
「例文」努力すれば大きく成長できるというとき
・彼は昔、仕事がバリバリできて指導も厳しかったけど、「艱難汝を玉にす」で今は優しくなったよね。
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]「玉にす」は人として丸くなるという意味ではないぞい。[/chat]
・すごく大変だったようだけど無事に乗り越えられたね。「艱難汝を玉にす」とはよく言ったもので、君は大きく成長したよ。
・今は苦しいかも知れないが「艱難汝を玉にす」で、きっと大きく成長できるから諦めず頑張ろう。
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]困難や苦労を乗り越えて成長するという意味で使っているので、こちらは正しい使い方じゃ。[/chat]
「類義語」艱難汝を玉にす3つ紹介
苦労屈託身の薬
苦労は自分の成長に役立つ薬である。
(例文)調べることが多すぎて頭がパンクしそうだけど「苦労屈託身の薬」というように、成長するためには必要なことだ。
若い時の苦労は買ってでもせよ
若い時にする苦労は必ず貴重な経験となって将来役立つものだから、求めてでもするほうが良い。
(例文)新しく任された仕事はすごく難しいけど「若い時の苦労は買ってでもせよ」というし、キャリアアップにも繋がることだから頑張ろう。
雪に耐えて梅花麗し
厳しい雪の寒さに耐えてこそ、梅の花は美しく咲くことから。
人間も多くの困難を経験してこそ大きなことを成し遂げられる。
(例文)今は地道な作業が続いているけど「雪に耐えて梅花麗し」というように、大成功を収めるために一致団結して乗り切ろう。
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]新しく何かを覚えたりすることは大変ですけど、コツコツ努力することで成長していけるんですねぇ。[/chat]
「対義語」艱難汝を玉にす2つ紹介
玉琢かざれば器を成さず
生まれつきすぐれた才能を有していても、学問や修養を積まなければ、立派な人間になることはできない。
(例文)むかし得意だった絵を頑張っていれば、今頃は仕事に出来ていたかも…。「玉琢かざれば器を成さず」とはこのことだな。
玉磨かざれば光なし
どんなに才能があっても学問や修行を怠れば、立派な人間にはなれない。
(例文)彼は才能があったけど、思いあがって練習もサボるようになったらレギュラーから外されたんだ。「玉磨かざれば光なし」で本当にもったいないね。
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]せっかく才能があっても、さらに成長するためには苦労をしないとダメじゃのぅ。[/chat]
「英文」艱難汝を玉にす2つ紹介
Adversity makes a man wise.
逆境は人を賢くする。
困難や苦労にぶち当たった時、乗り越えるために知恵を絞りますよね。
自分に知識がなければ調べたり教えてもらったりして、新たな知識が得られます。
そうやって人は成長して行くんですね。
Overcome difficulties and grow.
困難を乗り越えて成長する。
その時はどうして良いか分からなくても、一度乗り越えてしまえば次に同じ問題があったとしても楽に乗り越えられます。
それは成長した証ですね。
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]一つ目の「Adversity makes a man wise.」という西洋のことわざからを意訳したものが「艱難汝を玉にす」ということわざなんじゃよ。
[/chat]
「まとめ」
「艱難汝を玉にす」について解説してきましたが、いかがでしたか?
意味は人は困難や苦労を乗り越えることによって、初めて立派な人間に成長するということ。
使い方は困難や苦労は成長するためには必要だというときに使います。
「玉にす」は「美しくする・立派にする」という意味であり、「人として丸くなる」という意味ではないので間違えないようにしましょう。
何かに挑戦する時は、どんなことでも最初は難しいものです。でも、諦めずにコツコツ努力することで必ず達成できると思います。
大事なのは「諦めないこと」「継続すること」です。
そうすれば自分の目指すところに必ず辿り着けますよ。
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