「枯れ木も山の賑わい」ということわざを知っていますか?
聞いたことがある方も多いのではないかと思いますが、実は2人に1人は意味を間違えて覚えてしまっている、という間違えやすい言葉なのです。
えっ⁈ 私も間違えているかしら?と不安になりますよね。
本記事では、「枯れ木も山の賑わい」という言葉の意味や類義語、使い方などわかりやすく解説していきます。
間違った使い方をしてしまうと失礼にもなりますので、自信を持って使えるようにしっかりと見ていきましょう!
読み方 | 枯れ木も山の賑わい(かれきもやまのにぎわい) |
---|---|
意味 | つまらないものでも、ないよりはましである |
使い方 | 自分を謙遜するとき |
英文訳 | A bad bush is better than the open field.(悪い茂みでも、何もない野原よりは良い) |
類義語 | 蟻も軍勢/餓鬼も人数 |
対義語 | 無用の長物 |
枯れ木も山の賑わいとは
枯れ木でも山の景観をにぎやかにするのに役立つ。つまらない者でも数の中に加わると、座を賑やかにし景気づけになるから、いないよりはましである。人だけでなく物についてもいう。
出典『三省堂 故事ことわざ・慣用句辞典』
「意味」つまらないものでも、ないよりはましである
つまらないものでも、ないよりはましである・居ないよりは居た方がましである、というのが「枯れ木も山の賑わい」の意味です。
花や実をつけてなく、葉も茂っていないみすぼらしい枯れ木でも、生えていないよりは山の飾りになっている、ということです。
間違えやすい意味とは
「枯れ木も山の賑わい」の意味として、正しいのはどちらでしょうか。
1.つまらないものでも、ないよりはましである
2.人が集まれば賑やかになる
正解は、1の「つまらないものでも、ないよりはましである」なのですが、文化庁が発表した「国語に関する世論調査」では1と答えた人が37.6%、間違えて2の「人が集まれば賑やかになる」と答えた人が47.2%だったのです。
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]実に半数の人が、意味を間違えて覚えてしまっているんじゃな。正解は「つまらないものでも、ないよりはまし」じゃぞ[/chat]
「使い方」自分を謙遜するとき
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]知り合いの出版記念パーティーに招待されたんだよ[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]まあ、パーティーなんて凄いじゃないですか[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]偉い人もたくさん来るみたいで、わしなんか場違いじゃないだろうか[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]そんなことを言わずに行ってらしたら?[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]そうじゃな、枯れ木も山の賑わいというし、御呼ばれさせて頂くとするか[/chat]
人に向かって使うのは間違いで、失礼に当たるので気を付けましょう。
「例文」自分や自分に関係する物事をへりくだって表すとき
・「来週、婚約パーティーを開きます。枯れ木も山の賑わいですので、ぜひ参加してくださいね!」という招待状が友人から届いた。
[chat face=”女教師-1.png” name=”ものしり子先生” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]招待状を出した人は、「大勢で集まって賑やかに楽しみましょう」という気持ちだったのでしょうが、正しい意味だと「貴方のようなつまらない人でも、居ないよりはましだから来てください」となります。これはとても失礼にあたりますね。意味を間違えて理解しないように注意しましょう[/chat]
・こんな私でも、枯れ木も山の賑わいになるでしょうから、参加させていただきますね。
・母は久しぶりの踊りの発表会に出るのを迷っていましたが、枯れ木も山の賑わいと思い、参加を決心したみたいです。
[chat face=”先生.png” name=”ものしり男先生” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]自分や、自分の身内を謙遜するときに使うんだね[/chat]
・賞を逃した作品も、枯れ木も山の賑わいで一緒に展示することにしたよ。
・皆さんの作品に比べたら、私の作ったものなど枯れ木も山の賑わいにすぎません。
[chat face=”先生.png” name=”ものしり男先生” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]人に対してだけでなく、物にも使えるから覚えておこうね[/chat]
「類義語」枯れ木も山の賑わい2つ紹介
蟻も軍勢
頼りにならない者でも、大勢いれば、いないよりはましである、というのが「蟻も軍勢」の意味です。
餓鬼も人数
つまらない者でも多少の役にはたつし、たくさん集まれば侮れない勢力になる、というのが
「餓鬼も人数」の意味です。
※餓鬼⇒子供を罵る言葉から転じて、弱い者という意味
「対義語」無用の長物
役に立たないどころか、邪魔になるもの、を意味するのが「無用の長物」です。
「無用」は、いらないものという意味。「長物」の「長」は「超える」という意味で使われていて、本来持つべきものの数を超えて、「必要でない」→「邪魔」「役立たず」という意味で使われるようになりました。
「英文」
A bad bush is better than the open field.(悪い茂みでも、何もない野原よりは良い)
[chat face=”外国人-1.png” name=”えいごちゃん” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]つまらないものでも、ないよりはまし、という事ね[/chat]
まとめ
いかがでしたでしょうか?
意味は、つまらないものでも、ないよりはましである
使い方は、自分や自分の身内を謙遜するとき
「枯れ木も山の賑わい」は文化庁の調査でもわかるように、間違った覚え方をしている人が多いことわざでしたね。
正しい使い方を覚えて、くれぐれも相手に使ってしまうことのないように、注意しましょう。
私自身も、大した役にたたなくても、枯れ木も山の賑わいと思い、色々なことに参加してみたいと感じました。
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