「桂馬の高上がり」ということわざを聞いたことはありますか?
あまり聞いたことがないという方もいると思います。
[chat face=”将棋区.png” name=”将棋くん” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]「桂馬」とは将棋の駒の一種だよ![/chat]
そうなんです。「桂馬」という将棋の駒の役割が、「桂馬の高上がり」ということわざの意味の由来となっています。
本記事では「桂馬の高上がり」の意味、使い方、例文、同類語などを解説していきます。
ぜひ最後までお読みください。
読み方 | 桂馬の高上がり(けいまのたかあがり) |
---|---|
意味 | 身分不相応な地位に上ったために、実力が伴わず失敗することのたとえ。 |
使い方 | 実力が伴わないため失脚してしまったとき。 |
英文訳 | The higher the ape goes the more he show his tail.(高く登れば登るほど猿は自分の尻を見せることになる。) |
類義語 | 桂馬の高跳び歩の餌食/身の程知らず 故事ことわざ辞典 |
「桂馬の高上がり」とは
[box03 title=”由来・語源”]
「桂馬」とは将棋の駒の種類の一つです。一ます飛び越して斜め前に進むことができますが、退くことはできない駒であり、逃げ上手な駒として使うことができますが、一ます飛びしかできないためどんどん相手の陣へ突入して行ってしまいます。
そのため進みすぎると前にも後ろにも行けなくなり、身動きがとれなくなります。
このことから「桂馬の高上がり」という言葉が生まれました。
[/box03]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]「桂馬の高上がり」の「桂馬」はむやみに進みすぎてしまって、自分より弱いはずの「歩」(将棋の駒の一つ)などの餌食になってしまうという意味でもあるんだよ。[/chat]
「意味」実力が伴わないため失脚してしまうこと
「桂馬の高上がり」とは
[jin-iconbox03]身分不相応の地位に上ってしまい、実力が伴わないため失脚してしまうこと[/jin-iconbox03]
[jin_icon_check color=”#e9546b” size=”18px”]将棋の駒の一つである桂馬が、進みすぎて進退窮まる様子から来ています。
「ことわざのイメージ」
[jin_icon_check color=”#e9546b” size=”18px”]実力が伴わず失敗
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]見た目だけで評価されたけれど、実際は実力が伴わなかったんだねぇ。[/chat]
「使い方」一見成功しているようだけれど実は失敗?
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]昇進試験に合格して部長になったんだ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]入社して1か月でもう部長になったのですか?すごいですね。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]兄が社長だから私を出世させたんだ、でもいきなり部長の仕事をすることになって全然できなくて困っているんだ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]あらら、不相応な出世をして「桂馬の高上がり」になってしまったのね。[/chat]
「例文」不相応な出世をして失敗!
地道に努力する有名料理店のシェフで周りからの評価も高い彼ですが、けがをしてしまい料理ができなくなってしまった。「桂馬の高上がり」だったようだ。
これは間違った使い方です。実力は伴っているが失敗してしまった場合には使えませんので注意しましょう。
・彼が社長に就任してから経営が傾いている。社長の息子だからというだけで跡を継いだので、「桂馬の高上がり」に終わってしまった。
・部活のレギュラーを狙うのは良いけれど、今の実力でレギュラーになれても、「桂馬の高上がり」なってしまうよ。
これは正しい使い方です。実力が伴っていないのに不相応な出世をすることで失敗するという場合に使います。
「類義語」桂馬の高上がり・2つ紹介
「桂馬の高跳び歩の餌食」
意味:「桂馬」が一人で5段目まで飛んでいっても「歩」で取られてしまうからやめましょう
※簡単に補足:上記の言葉は将棋での格言で、「桂馬」と「歩」は将棋の駒の種類のことです。どんどん前に進んで行ってもどうせ取られてしまうからやめておきましょうという意味です。
「身の程知らず」
意味:自分の身分や能力などの程度をわきまえないこと。
[jin_icon_bulb color=”#e9546b” size=”21px”]「身の程知らず」の参考文献をご紹介します。
それを一口にいうと、飜訳者は模写だとか原色版だとか何だとかいう身の程知らずな野心を起さずに、写真屋の役割で満足しろということになる。つまり色だの音だのには目をつぶり耳をふさいで、意味だけを忠実に伝えろというわけである。
参考文献:「飜訳のむずかしさ」神西清
「英文」The higher the ape goes the more he show his tail.
「the + 比較級, the + 比較級」=「~すればするほど、ますます〜になる」
比較級は~er
上記の例文だとThe higher ・・ the moreのことです。
[chat face=”将棋区.png” name=”将棋くん” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]
- 「ape」・・猿
- 「show」・・見せる
- 「tail」・・尾
- 「high」・・高い[/chat]
「将棋に関することわざや慣用句」を8つ紹介
ここでは将棋に関することわざや慣用句を紹介します。中には聞いたことがある、よく知っているものあるかもしれません。
上手の手から水が漏れる:どんな名人でも失敗することはある。
下手の考え休むに似たり:案がないのに考え込んでも時間の無駄。
岡目八目:第三者のほうが冷静に見ることができている。
王手:あと一歩で優勝
将棋倒し:ドミノ倒しともいう。連続的に倒れる様
高飛車:威圧的な態度
成金:金持ちになった庶民
持ち駒:自分の持っている選択肢
まとめ
いかがでしたか?
「桂馬の高上がり」とは
[jin-iconbox02]身分不相応な地位に上ったために、実力が伴わず失敗することのたとえ。[/jin-iconbox02]
恵まれた環境などによって自分の力だけではなれないであろう地位につき、失敗する。
そして、周りから失敗するんじゃないかと予想されていたことが的中したときに使います。
日常で該当者に対して直接使うというシチュエーションはそう多くはないと思いますが、一つの知識として覚えておいても良いのではないでしょうか。
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