皆さんは『毛を吹いて疵を求む』ということわざをご存知でしょうか?
あら探しする人のたとえとして主に使われています。
非常にユニークなたとえ方ですね!
お猿さんが毛繕いしている光景が目に浮かびました(^.^)
しかし実際このことわざを使うとなると、どういう場面や状況で使えばいいかいまいちピンときませんね。
本記事では、「毛を吹いて疵を求む」という言葉の意味や類義語、どういう場面で使えばいいかなど徹底解説していきます。読み終える頃にあなたは、たとえ上手な人になっているでしょう!
読み方 | 毛を吹いて疵を求む(けをふいてきずをもとむ) |
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意味 | 人の欠点をしつこく暴こうとすること。 その結果かえって我が身に災いが降りかかることのたとえ |
使い方 | 他人のあら探しや、揚げ足取りばかりしている人に対して |
英文訳 | Blow hair and seek flaws(髪を吹いて欠陥を探す) |
類義語 | ・吹毛求疵(四字熟語) ・藪をつついて蛇を出す ・重箱の隅をつつく |
対義語 | 大目に見る |
毛を吹いて疵を求むとは
しつこくあら探しをする人のたとえとして使われています。
「疵」という漢字は怪我の意味はなく、物事の欠点や欠陥を意味します。
「由来」中国の書物からなる
[box03 title=””]中国の法家である韓非が書いた書物「韓非子」にある短編「大体編」に『毛を吹きて少疵を求めず、垢を洗って知り難きを察せず』とあります。
小疵とは小さい傷、大体とは政治の要領のこと。
昔 政治の要領を心得ていた人は、「毛皮の毛を吹き分けて傷を探すようなことはせず、また 垢を洗い落として分かりにくかったものを調べたりはしない」と述べ、法律をシンプルに守って自然に政治を行うことの大切さを説いていました。
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[chat face=”image-2.png” name=” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]四字熟語の吹毛求疵を読み下したのが
毛を吹いて疵を求むじゃ。[/chat]
韓非子:韓非によって書かれた全20巻・55編の中国の思想書。
マンガ『キングダム』で人気な秦の始皇帝「嬴政」にも大きな影響を与えた。
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「意味」しつこく人の欠点を暴くこと
毛皮の毛を吹きわけて隠れた傷を探すように、しつこく人の欠点や弱点を暴くこと。わずかの過ちも見逃さないこと。
その結果、かえって災いが我が身にふりかかる事のたとえとして、主に使われています。
「ことわざのイメージ」
・他人の荒探し
・墓穴を掘る
・揚げ足を取る
・口うるさい
・神経質
「使い方」他人の粗探しをする人を例えるとき
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]隣村の村長は、若くてイケメンで金持ちで頭脳明晰じゃな![/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]そうですねぇ。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]きっと何か弱点があるはずじゃ!わしが暴いてやろうぞ![/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]そんな毛を吹いて疵を求むような事はおっしゃらないでくださいな。それよりいつも靴下を裏返しに脱ぎ捨てるのはやめてくださいな。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]…すまんかった。面目ない…。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]私は若くもなくイケメンでもないそんな爺さんが好きですよ。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]婆さんや…涙[/chat]
ラブラブですね!笑
この例文のように、人の欠点や弱点を、しつこく探して暴こうとして逆に自分の弱点を指摘されている人を例える意味合いで使っています。
ためになるこ婆さんは心が広いですね!
私も、ためになるこ婆さんみたいなお婆さんになりたいです…( ̄∇ ̄)
下記の例文も参考にしてみてください。
「例文」他人のあら探しばかりしている人に対して
あの先生は、俺のこと毛を吹いて疵を求むような目でしかみてくれないんだ!
こうした現代人の多くが、他人の行動には毛を吹いて傷口を求めるがごとしといおうか
参考文献:原口統三『二十歳のエチュード』1948年
妻が「あそこのお店は店員の教育がなってないわ」と毛を吹いて疵を求むようなことを言っている。
[chat face=”image-2.png” name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]この場合、妻はあら探しをしているわけではなく単にお店の悪口を言っているだけなので、毛を吹いて疵を求むには当てはまらないんじゃよ。[/chat]
「類義語」3つご紹介
1つ目は『吹毛求疵』毛を吹いて疵を求むと同じ意味の四字熟語で、吹毛は毛を吹くこと、求疵は傷を探すことを意味しています。
2つ目は『藪をつついて蛇を出す』略して『藪蛇』とも言われます。現代ではほぼ『藪蛇』の形で用いられるそうです。わざわざ藪をつついて蛇を出し、その蛇に噛まれる愚かさから、必要もない事をした為に、災いを受けることのたとえとして使われています。
3つ目は『重箱の隅をつつく』『重箱の隅をほじくる』などと言うこともあるそうです。重箱の四隅に残ったものを楊枝でつついて食べる意味から、物事の取るに足らない所ばかりにわざわざ注目し、難癖をつけることの意味として使われています。
「対義語」大目に見る
『大目に見る』分量を少し多いくらいの加減に見積もること。少しくらいの欠点や誤りを、厳しくとがめず寛大に扱うこと。人の過失や悪いところなどを深く追求しないことの意味で使われています。
「英文」2つご紹介
1つ目は『Stop finding fault with others. 』
意味は「他人のあら探しはよせ。」
2つ目は『He is second none when it comes to finding fault with others.』
意味は「他人のあら探しなら、彼の右に出る者はいない。」
finding fault with othersとは他人のあら探しの意味
まとめ
毛を吹いて疵を求むとは、人の欠点をしつこく暴こうとしてかえって我が身に災いが降りかかることを、毛を吹いて疵を探すようにとたとえて表したことわざです。
世間にはいろいろな人がいて、時には毛を吹いて疵を求むようなことばかりする人に遭遇することもあるかもしれません。聞いててあまり気持ちいいものではありませんね…。
そんな時に、このことわざを使ってたとえてみましょう!
相手は聞き慣れない言葉に、あら探しするのを忘れて言葉の意味に意識がむくかもしれませんよ。
人の欠点をみつけるのではなく、その欠点を認めつつその人の長所をみつけるのが上手な人になりたいものですね。
・他人のあら探しをする人や、揚げ足をとる人に対して使用。
・相手が不快な気持ちにならないように、察しながらたしなめるとよい。
・状況に応じて吹毛疵求を使ってもよい。
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