剛毅木訥 仁に近し(ごうきぼくとつじんにちかし)ということわざをご存知でしょうか。
- 意志が強く
- 無口で素朴
このような人が、実は一番おもいやりといつくしみの精神があるという意味です。
本記事では、「剛毅木訥 仁に近し」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。聞きなじみのないことわざがすらすらと出てくると格好いいですよね!ぜひ最後まで読んでことわざをマスターしてみてください。
読み方 | 剛毅木訥 仁に近し(ごうきぼくとつじんにちかし) |
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意味 | 意思が強く強固で、素朴で口数が少ない人物が、道徳の理想である仁に最も近い者であるということ。 |
使い方 | 「剛毅木訥 仁に近しというが、彼はまさにそんな男で信頼できる」 |
類義語 | 剛毅直諒/剛健質朴/質実剛健/志操堅固 |
対義語 | 巧言令色鮮し仁(こうげんれいしょくすくなしじん) |
剛毅木訥 仁に近しとは
剛毅で飾りけのない人は、道徳の理想である仁に近い。
引用元:「論語」子路
「意味」意志が強くて口数の少ない人が仁に近い
このことわざは「剛毅木訥」と「仁に近し」という言葉に分けて考えていくことができます。
- 「剛毅」とは、意思が強く、たやすく屈しないこと。
- 「木訥」は、飾り気がなく無口なこと。
- 「仁」は、道徳で理想とされる観念。
道徳で理想とされる観念とは、他人と親しみ、思いやりの心をもって生きていこうという考え方のことです。
「ことわざのイメージ」
弁慶の立ち往生で有名な武蔵坊弁慶のような無口で堅い人のほうが、他人を人一倍思いやっているという意味を持っています。
「使い方」素朴な人を褒めるとき
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]新しく担当してくださる先生は、とても無口な方でしたねえ。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]そうじゃな。確かに前の先生と比べると、口数は少なかったかもしれんのう。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]私は昔の先生の方が、気さくで話しやすかったですね。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]じゃが、剛毅木訥仁に 近しともいうじゃろう。ああいう先生の方が、わしは安心できるもんだ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]それもそうですね。なるぞうさんの健康を願ってくれる先生なら、私も安心できますね。[/chat]
この例文のように無口で印象は良くなくても、実際には思いやりのある方であると表現するときに使います。
これを参考にいくつかの例文をみていきましょう。
「例文」素朴で無口だが、思いやりのある信頼できる人のこと
- 彼は、剛毅木訥 仁に近しのように、無口で不愛想だよ。
この使い方では、ことわざの意味にある「思いやりのある人」という部分が全く表現されていないことになります。
- 彼はまさに、剛毅木訥 仁に近しといえる信頼できる人だ。
- 剛毅木訥 仁に近しといえるような、彼にしか重要な仕事は任せられない。
どちらも意志が強く信頼できる人であるという表現になっています。
「類義語」強い意志という意味を持つ四字熟語4選
剛毅直諒(ごうきちょくりょう)
「剛毅朴訥 仁に近し」と同じ「剛毅」という言葉に、「直諒」を加えた四字熟語です。
「直諒」とは、平等で真面目という意味を持ちます。
剛健質朴(ごうけんしつぼく)
「剛健」とは、心身ともに健康で逞しいという意味です。
また「質朴」とは、素直や質素という意味があります。
質実剛健(しつじつごうけん)
「剛健質朴」と同じ意味を持つ四字熟語です。
「質朴」と「質実」は同じ意味合いがあります。
志操堅固(しそうけんご)
「志操」とは、考え方や意見を変えない精神力のことです。
そして「堅固」には、頑丈という意味があります。
「対義語」巧言令色鮮し仁(こうげんれいしょくすくなしじん)
言葉を巧みに使い相手の懐に入ろうとするような人間は、愛情や親切心の象徴である仁が足りないという表現です。
人に好意を持たれることは、集団生活を送るうえでは重要なことでもあります。
ただし、八方美人のように誰にでも愛嬌を振りまいていては、人として大切な相手を思いやる気持ちが損なわれがちです。
「あのように媚びへつらうような人間を、巧言令色鮮し仁という」のように使います。
まとめ
「剛毅朴訥 仁に近し」という言葉について理解は深まりましたでしょうか?
無口で素っ気ない態度の方が、実は愛情深く親切である。
今回のことわざのように言葉の意味を想像してからそのことわざの正しい使い方を確認してみるとより深く理解しやすくなります。
上手に応用して格好いいことわざマスターになりましょう!
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