「紅一点」という言葉、よく耳にすることが多いですよね。
現代では、「大勢いる中で女性が1人だけ」という状況によく使います。
「大勢いる中で女性だけなら紅一点だけど、男性が同じ状況の場合には何て言うのかな?」
なんて気になったことがある方もいるのではないでしょうか?
本記事では、「紅一点(こういってん)」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。
読み方 | 紅一点(こういってん) |
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意味 | 大勢の中で女性が1人だけであること |
使い方 | 大学生時代、所属していたサークルに紅一点彼女が混ざっていた |
英文訳 | The only woman in the group. |
類義語 | 鶏群の一鶴/掃き溜めに鶴/万緑叢中紅一点 |
紅一点(こういってん)とは
「意味」大勢の中で女性が1人だけであること
現在「紅一点」と言えば、「大勢の中で女性が1人だけであること」を指しますが、明治以降の日本では、「沢山ある中で一つだけ異彩を放つもの」という意味でした。
というのも、紅一点とは、中国の王安石の詩『詠柘榴』の「万緑叢中紅一点(ばんりょくそうちゅうこういってん)」の句に由来するからなんですね。
この句言葉はそれぞれ、
・「万緑」=一面の緑
・「叢中」=草むらの中
・「紅一点」=紅色の一輪の花(ザクロ)
という意味を持っています。
したがって、「万緑叢中紅一点(ばんりょくそうちゅうこういってん)」とは、「一面の緑の中に咲く一輪の紅色の花」のことで、これが紅一点の本来の意味になるのですね。
想像してください。
見渡す限り、木々と草の緑が広がる森の中で、たった1輪だけ咲いた赤い花。
思わずハッとする光景ですよね。
「沢山ある中で一つだけ異彩を放つもの」という意味があるのも頷けます。
その後、「紅」という色や艶やかに咲く花の印象から連想され、紅一点は男性の中に混じる唯一の女性の意味で用いられるようになりました。
意味から読み取れることわざのイメ-ジを書く↓
「紅一点のイメージ」
・草むらの中に1つだけ咲いたザクロの花のように、大勢の中で女性が1人だけの状態。
「使い方」男性ばかりの集団の中で1人だけ女性がいる状況
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]お隣の娘さん、いつも朝から晩まで働いていて、忙しそうだのぅ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]なるぞうさん、あの娘さんは大手企業の営業部門で紅一点なのだそうですよ。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]おぉ、そうなのか!男性が多い職場で活躍していて、お隣さんも鼻が高いだろうな。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]ふふふ、そうなんですよ。さっきもお隣の奥さんが嬉しそうに話していましたよ。[/chat]
「例文」大勢の中で女性が1人だけという状況
彼は、女性ばかりの化粧品会社で紅一点の存在だ。
彼女はこの会社の紅一点だが、サバサバしているのでとてもよく職場に馴染んでいる。
現在、一般的な意味で使われる「紅一点」は大勢の男性がいる集団の中で1人だけ女性がいる状況を指すので、女性の中に男性が1人だけという状況では不適切です。
今回悪い例で出したように、紅一点の逆(女性ばかりの集団で1人だけ男性)の状況を指す言葉はありませんが、造語として「黒一点」「白一点」「蒼一点」「緑一点」などと表現されることもあります。
「類義語」紅一点の類義語を2つ紹介
鶏群の一鶴
鶏群の一鶴とは、多くの凡人の中に、一人だけ抜きん出てすぐれた人がまじっていることのたとえ。
掃き溜めに鶴
掃き溜めに鶴とは、つまらないものの中に飛びぬけてすぐれた者や美しい者がまじっていることのたとえ。
どちらも女性が1人だけの状況を指す類義語ではなく、明治時代頃に使っていた「沢山ある中で一つだけ異彩を放つもの」という意味の方での類義語となっています。
女性が1人だけという状況を指す言葉は、他にないのですね。
「対義語」大勢の中に女性が一人だけ…という状況の対義語はない
前述の通り、「紅一点」の対義語として「黒一点」という言葉が使われることがありますが、これは造語なので正確には対義語ではありません。
したがって、大勢の中に女性が1人だけという状況を指す意味での「紅一点」の対義語はないのですが、ここでは参考までに類義語の「掃き溜めに鶴」の対義語を紹介させていただきますね。
「鳳は藪の中にはいない」
優れた者はそれにふさわしい場所にいるはずなので、つまらない集団にはいないということ。ここでいう鳳とは鳳凰のことで、神格化されている鳥を示しています。
「英文」
The only woman in the group.(集団の中のたった1人の女性)
格言として「紅一点」という意味合いの言葉はないのですが、「大勢の中に女性が1人だけ」という状況を指す英文になっています。
まとめ
「紅一点」の意味・類義語・対義語をご紹介させていただきました!
・「紅一点」とは大勢の中に女性が1人だけという状況を指す言葉。
・類義語として「鶏群の一鶴」「掃き溜めに鶴」が挙げられるが、「女性が1人だけ」という意味での類義語はないため、「多くの中に優れたものが1つだけある」という意味の類義語。
・対義語は存在しないが、造語で「黒一点」という表現が使われることがある。
よく耳にする「紅一点」の言葉について、理解を深められたでしょうか?
この記事があなたのお役に立てれば幸いです。
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