鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いんとは?意味・使い方・類義語・対義語・英文を徹底解説!

鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん
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にわとりくにいずくんぞ牛刀ぎゅうとうもちいん」ということわざを聞いたことがありますか?

小さなことを処理するために大げさな手段をとる必要はないということです。

ことり
筆者は、このことわざを初めて目にしました。「焉」という漢字は「終焉しゅうえん」という言葉では見たことがありますが、「いずく」という読み方があるなんて知らなかった!

「鶏を割く」は、鶏を食べるために、さばくんだなということと、「牛刀を用いん」は、牛刀というくらいだから、牛をさばくための大きな包丁なんだろうなくらいは想像できますよね。

では、「焉んぞ」って何?

これは想像できません。

本記事では、「鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。

 

読み方 鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん(にわとりをさくにいずくんぞぎょうとうをもちいん)
ローマ字 Niwatori o sakuni izukunzo gyuto o mochiin
意味 小さなことを処理するために大げさな手段をとる必要はないということ
使い方 適用の仕方が正しくないとき
類義語 牛刀をもって鶏を割く ほか
対義語 適材適所 ほか
英文訳 To employ a steam-hammer to crack a nut. ほか

 

目次

鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いんとは

鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん

 

《論語・陽貨》

【原文】武城ぶじょうきて弦歌げんかの声を聞く。夫子ふうし莞爾かんじとして笑いていわく、鶏をくにいずくんぞ牛刀を用いん〔孔子が、門人の子游しゆうが長官をしている武城へ行かれた時、子游が礼楽をもって教化を行っていて、音楽が聞こえて来た。孔子はにっこりと笑いながら言われた、鶏(武城のこと)を料理するのに、牛刀(礼楽の教え)を用いる必要はあるまい〕

㈱三省堂『ことわざの辞典 特装版』P184

訳文を読んでもわからない言葉があったので補足します。

  • 武城ぶじょう(魯の小さな町の名前・中国の山東省さんとうしょう
  • 弦歌げんか(三味線の音と歌声)
  • 夫子ふうし(長者・賢者・先生などのこと。この場合は孔子こうしを指す)
  • 莞爾かんじ(にっこりと笑うこと)
  • いずくんぞ(どうして・なぜ)
  • 門人もんじん子游しゆう(孔子の弟子)
  • 礼楽れいらく(礼儀と音楽。礼は社会の秩序を定め、楽は心をやわらげるもの)
  • 教化きょうか(善行により人々をおだやかで平和な道に導くという、仏教に由来する概念のこと)
くわしいぞう
孔子が武城という小さな町を訪れると、弟子の子游が孔子の教えを守って、礼楽をもって民を導いていた。孔子は冗談で、小さな町に大道だいどう(人の行う正しき道。根本の道理)の礼楽は必要ないんじゃないかとおっしゃった。本当は、教えを守っている子游のことを、誇りに思ったのではあるまいか。
ことり
ここで解決!「焉んぞ」は、どうして?なぜ?という意味だったんですね。

「意味」小さなことを処理するために大げさな手段をとる必要はないということ

それやっちゃダメ

「鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん」とは、 小さなことを処理するために大げさな手段をとる必要はないということですが、どういうイメージなのでしょうか。

「ことわざのイメージ」

  • 手段が適当ではない
  • 大げさである
  • やり方が間違っている

「使い方」適用の仕方が正しくないとき

滑って骨折する

ためになるこ
隣のお孫さんが足を骨折したんですって。病院に連れて行くのに、車を貸してくれないかと電話があったんだけど。
ためになるぞう
鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん。わしが治してやる。
ためになるこ
いったい、どうやって?!骨折を、大したケガだと思っていないんですか?

なるこさんが驚くのも無理はありません。

なるぞうさんは、医者でもなんでもないのですから、治すことはできないですよね。

「例文」鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん 悪い例・良い例

悪い例良い例

鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いんというように、ひとり暮らしだけど1升炊きの炊飯器を買ったよ。1日に2合しか炊かないけどね。

ためになるこ
もったいない……。それに、逆の意味で使うのもダメですね。

鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いんで、わざわざ警察を呼ぶまでもない。ここはひとつ、話し合いで解決しようではないか。

ためになるこ
大げさにして、ことを荒立てる必要はないということね。

『源頼家よりいえ実朝さねとも鎌倉かまくら三代記-六』

の使面白い姫一人取りかへすに、名有る侍を用るは、鶏を裂くに牛の刀」

引用:成美堂出版㈱『文庫版ことわざ辞典2400』P294

※そのまま引用しているため、ことわざにある「割く」は、「裂く」という漢字になっています。

※「鎌倉三代記」については、コトバンクウィキペディアに記載があります。

「類義語」鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん5選

鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん

牛刀ぎゅうとうをもってにわとり

【意味】小さな鶏を割くのに、大きな牛を切る牛刀を使うことから、小さなことを処理するのに、大げさな手段を用いることのたとえ。

大器小用たいきしょうよう

【意味】才能のある人に、つまらない仕事をさせる。つまり、人材の使い方が適当でないこと。

大根だいこん正宗まさむね

【意味】道具や才能の使い方が適当ではないこと。優れた人に、つまらぬ仕事をさせることのたとえ。

似たことわざに、「正宗まさむねまき」というのもあります。

正宗とは、日本の名刀です。

じらみやり

【意味】 小さなことに対して、大げさにふるまうこと。

似たことわざに、「しらみかわやり」というのもあります。

しらみとは、人間に寄生する小さな虫で、アタマジラミ・ケジラミ・コロモジラミの3種類がいます。皮膚から血を吸ってかゆみや湿疹を起こします。

豆知識として、動物に寄生するシラミは、人には寄生しないそうです。

牛刀割鶏ぎゅうとうかっけい

【意味】小さな事を処理するのに、大げさな方法・手段などを用いる必要ないということ。

鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん」をそのまま四字熟語にした感じですね。

「対義語」鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん3選

ぴったり当てはまっている

はっきりとした対義語は見つかりませんでしたが、適用の仕方が正しくないぴったり当てはまっているという意味から考えてみました。

適材適所

【意味】 その人の適性や能力に合った仕事、配置に就かせること。

相応ふさわしい

【意味】合っている、適応していること。

量才録用りょうさいろくよう

【意味】その人の才能を見極めて、活かせる仕事に起用すること。

「英文」鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん3選

大きな鳥かご

To employ a steam-hammer to crack a nut.

【和訳】 くるみを割るのに蒸気ハンマーを使う。

「To employ」は、採用するために、雇用するためにという意味を持っていますが、この文章全体の意味としては、上記のようになります。

スチームハンマーを使ってナッツを割るという訳し方もあります。

He builds cages fit for oxen, to keep birds in.

【和訳】小鳥を飼うのに牛に合うようなかごを作る。

builds cages(鳥かご)/ fit for oxen(牛に合う)/to keep birds in(鳥を飼うために)

Why use an ox knife to split a chicken?

【和訳】鶏肉を割るのに、なぜ牛刀を使うのか?

ox knife(牛刀)/split (割る)

まとめ

鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん

いかがでしたか?

今回は難しいことわざでしたね。

意味は覚えられたとしても、ことわざ自体に難しい漢字が含まれていたり、一文が長いとなかなか自分のものにできないかもしれませんね。

頭に、鶏と牛と大きな牛刀を浮かべると、思い出せるかもしれませんよ。

鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いんとは、小さなことを処理するために大げさな手段をとる必要はないということ。

適用の仕方が正しくないときに使いましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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