皆さんの周りには、いつも厳しく怖いと感じる人はいませんか?そのような人が涙を見せたとき、なんだかびっくりするのではないしょうか。
そんな時に使うのが「鬼の目にも涙」ということわざです!
本記事では、「鬼の目にも涙」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。しっかり使えるようになりましょう!
読み方 | 鬼の目にも涙 |
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意味 | 冷酷で無慈悲な人でも、時には情け深い心を起こし、涙を流すことがある |
使い方 | さすがの彼も息子の言葉に泣いていたよ。鬼の目にも涙だな。 |
英文訳 | Even the hardhearted can be moved to tears. |
類義語 | 武士の情け |
「鬼の目にも涙」
「由来」鬼の目にも涙
由来は江戸時代にさかのぼり、悪代官が年貢の取り立てに情をかけたり、高利貸しが憐れみの心で証文を破ったりしたときに使われた言葉からだと言われています。
”鬼”とは
醜悪な形相と恐ろしい怪力を持ち人に害をもたらす想像上の怪物のこと。
怖くて恐ろしい象徴になっており、色々なフレーズや語と結びつけて、ことわざや熟語を形成されていることが多いですよね。
「意味」冷酷で無慈悲な人でも、時には情け深い心を起こし、涙を流すことがある
「鬼の目にも涙」とは、冷酷で無慈悲な人でも、時には情け深い心を起こし、涙を流すことがあるという意味です。
”無慈悲(むじひ)”とは、思いやりの心がないこと・あわれみの心がないことを指します。
鬼のように怖い人でも物事に感動して涙を流すときに使われます。
「鬼の目にも涙のイメージ」
いつも怖くて厳しいスポーツ部の監督。
チームが念願の優勝を果たして感動の涙を流した時、意外な一面にみんなが少し驚きますよね。厳しいイメージの反面、本当は心温かい人だったんだ!とギャップを感じて、少しその人の印象が変わってくるかと思います。
「使い方」いつも険しい表情の人が悲しみの涙を見せた時
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]自治会長のAさんは威厳があって、いかつい顔でいつも怒っているように見えるよなあ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]でもこの間、Aさんのお父さんのお葬式の時にはさすがに泣いてらっしゃいましたねぇ。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]泣いているところなんて初めて見たよ。まさに鬼の目にも涙じゃな。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]いつも厳しそうに見えても、温かい心は持ってらっしゃっるんだと思いますよ。[/chat]
この例文のように、いつも厳しく冷たい人でも、時には情けをかけたり涙を流すこともあるという意味合いで使っています。
これを参考に下にいくつか例文を載せてあります。
「例文」3つ紹介
「鬼の目にも涙」を使った例文を3つ紹介します!
①いつも厳しい課長だが、娘の結婚式では泣いたらしい。鬼の目にも涙とはこのことだよな。
②なんだか愛想がなくてそっけない彼だけど、この間映画をみて号泣していたんだ。鬼の目にも涙というが、本当にびっくりしたよ。
③怖い先生だったけれど、卒業式で泣いているのを見て驚いたよ。まさに鬼の目にも涙だね!
「鬼の目にも涙」は上記のように悪い意味で使う言葉ではありませんが、本人に向かって直接伝えるのは、相手を”鬼”と言っていることになるため非常に失礼に当たります!知人や友人との会話の中でささやいたりする言葉ですね。
「類義語」武士の情け
「武士の情け」は、”武士が自分自身より弱いものに与える恩恵のこと”です。
これが転じて、”強いものが弱いものを憐んで思いやる気持ちのたとえ”として使われます。
「その人のさりげない優しさが、武士の情けだと感じた。」というような使い方をします。
「英文」鬼の目にも涙
鬼の目にも涙を英語で表すと、
”Even the hardhearted can be moved to tears.“となります。
moved to tears:感動して涙を流すという意味なので、ここでは重要な熟語です。
「”鬼”を使ったことわざ3選」
同じ”鬼”を使ったことわざでも、色々な表現をしたものがあります。
ここではそんなことわざを3つご紹介していきます!
明日のことを言えば鬼が笑う
『明日のことなど予測できるわけがないのだから、あれこれ言っても仕方がない』ということのたとえです。誰も分かるはずのない未来のことばかり話していたら、怖い鬼でさえ笑ってしまうという意味ですね^^
疑心暗鬼を生ず
『疑いの心を持っているとなんでもないことでも恐ろしく思えたり、疑わしく見えてくる』ということのたとえです。疑う気持ちがあると、暗闇の中にいるはずのない鬼の姿が見えてくることを表現しています。
鬼が住むか蛇が住むか
『世の中にはどんな恐ろしい人が住んでいるのかわからない』という意味です。”鬼”も”蛇”も恐ろしく、不気味ですよね。
また、人の心の中にはどんな考えがひそんでいるかわからないたとえとしても使われます。
まとめ
いかがでしたか?使い方など理解出来たでしょうか?
「鬼の目にも涙」とは
普段は厳しくて怖い存在の人でも、時には情け深い心を持ち、涙することがある。
人生には”鬼”のような存在の人と出会う場面は少なからず一度はあるのではないでしょうか。学校の先生や、社会に出れば上司や先輩など、その時には厳しくて怖いと感じていても、後々その指導が必ず自分の成長に繋がっていると思います。とても感謝すべき人ですよね。
とは言っても、恐ろしさ故に嫌いになってしまいそうになることもあるでしょう。
そんな人がふとした時に涙を流していたり、優しくしてくれる姿を垣間見た時には、びっくりすると同時にその人の意外な人間性を感じてなんだか心温かくなると思います。
厳しさと優しさを兼ね備えた人こそが魅力的な人と言えるのかもしれませんね。
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