「男は敷居を跨げば七人の敵あり」の意味と使い方を徹底解説

男が敷居を跨げば7人の敵あり
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「男は敷居をまたげば七人の敵あり」ということわざをご存じですか?社会に出るのが男性に限定されていたであろう、江戸時代に生まれたことわざになりますが、今の時代は女性も社会に出るので、少しミスマッチな印象を受けますね。

ここでは「男は敷居をまたげば七人の敵あり」の意味や由来と、女性の「敵」にまつわることわざについてもご紹介します。

読み方 男は敷居を跨げば七人の敵あり(おとこがしきいをまたげばななにんのてきあり)
由来 江戸時代の歌舞伎である「曾我綉侠御所染(そがもようたてしのごしょぞめ)が由来
意味 男性が社会に出れば、常に多くのライバルや敵がいて、苦労が多いというたとえ
使い方 小さな頃から知っていた子が社会人になったとき
例文 自分の会社は良いチームワークで仕事ができている
類義語 「男子門を出ずれば七人の敵あり」「敷居を跨げば七人の敵あり」
目次

「男は敷居を跨げば七人の敵あり」とは

「男は敷居をまたげば七人の敵あり」由来

歌舞伎の「曾我綉侠御所染(そがもようたてしのごしょぞめ)」が由来だと言われています。作品自体はとても長いのですが、簡単なあらすじとしては、2人の男性をメインキャラクターとしお家騒動や女性とのいざこざなどでお話が進んでいきます。

「男は敷居をまたげば七人の敵あり」は、この歌舞伎の中から発祥した言葉なので、やはり男性が主役だからこそ生まれた言葉だと言えるでしょう。

「意味」男性が社会に出ると多くのライバルや敵がいて苦労が多いということ

男性が社会に出れば、常に多くのライバルや敵がいて、苦労が多いというたとえです。

「敷居」とは、「家の敷居のこと」を意味しています。「七人の敵」と表現されていますが、具体的な人数のことではなく「多くの人数」を表しています。

「使い方」小さな頃から知っていた子が社会人になったとき

[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]あんなに小さかったお隣のゲンタくんももう立派な社会人だね[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]社会人だなんて、すっかり立派になられましたね。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]「男は敷居をまたげば七人の敵あり」と言われるほど社会は厳しいけれど、ゲンタくんならきっと大丈夫だろう[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]ライバルもきっといるでしょうけど、ゲンタくんならきっとうまくやれそうですね[/chat]

「例文」良い例・悪い例

男は敷居をまたげば7人の敵ありというけれど、自分の会社は先輩も同期も良いチームワークで仕事ができていると思う。

「男は敷居をまたげば7人の敵あり」と聞いたが、自分の会社は5人しか社員がいないので関係ない。

※七人の敵 とは具体的な数のことではありません。

「類義語」男は敷居をまたげば七人の敵あり

「男は敷居をまたげば七人の敵あり」の類義語としては、「男子門を出ずれば七人の敵あり」があります。ほかにも「男」の部分が脱落した「敷居を跨げば七人の敵あり」も類語です。

「雨垂れは三途の川」というものもあります。「敵」よりも想像がつきにくい表現ですね。

家ののき(屋根の上の出っ張っている部分)から落ちる雨垂れはこの世とあの世との境のようなもので、一歩外に出るとどんな危険が待ちかまえているかわからないから、用心しなくてはならないということです。

雨が降るとこの出っ張りから雨の粒がぽとぽと垂れます。

「7人の敵」がいるのは本当に男だけ?女の「敵」とは?

近年はジェンダーについての疑問が多く、「男なら」「女なら」という観念に対して多くの意見が上がるので、「女」の敵についてのことわざや故事成語があるかも調べてみました。

[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]「女の敵は女」という言い回しは度々聞きますが、厳密にはこれはことわざではありません。[/chat]

近いものとしては嫁と姑関係を扱ったものが、女の敵に関する古くからあることわざとしてあげられます。

 

・嫁と姑 犬と猿 (嫁と姑が犬と猿のように仲が悪いこと)

・姑と嫁には火がつく(嫁と姑はちょっとしたことで喧嘩の火種が起こること)

秋茄子あきなすは嫁に食わすな(秋の茄子はおいしいので嫁に食べさせるのはもったいない)

※「秋茄子あきなすは嫁に食わすな」に関しては、「秋の茄子なすはおいしいので嫁に食べさせるな」という嫁に対するいじわるの意味と「茄子なすは体を冷やすからお嫁さんには食べさせてはいけない」という嫁への思いやりの意味と2つが同時に存在することわざです。

数多くのことわざの中には、嫁と姑が仲が良いことをたとえることわざもありますが、圧倒的にお互いの存在で問題が起きることのことわざが多いです。

男性に関しては、家の外に多数の敵がいて苦労が多いのに対し、女性に関しては「嫁姑」という家庭内での一対一の関係で問題が生じることが対照的ですね。

家庭の在り方や同居の事情なども変化していくので、嫁と姑に関することわざも古いものになっていくかもしれません

「男は敷居をまたげば七人の敵あり」まとめ

「男は敷居をまたげば七人の敵あり」の意味は、男性が社会に出れば、常に多くのライバルや敵がいて、苦労が多いというたとえです。

女性の社会進出が進んでいる今、「男は」という限定的な表現はあまり耳にすることがなくなってきています。

ことわざはこれからの社会情勢によって、将来的にも人々に多く知れ渡るものと、「昔のことわざ」としてごく一部の人だけが知っていたり使用されるものに分かれていくことでしょう。

ことわざを調べるとき、今の社会情勢や文化にどのくらいマッチしているのか考えてみると新たな発見がありそうですね。

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