「酒は憂いの玉箒」ということわざを知っていますか?
聞いたこともないし、そもそもなんて読むの?という方も多いかと思います。

「さけはうれいのたまはは」と読みますよ。
一見難しそうなことわざですが、実はお酒好きの方は特に関係の深い言葉なんです。
本記事では、「酒は憂いの玉箒」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。
読み方 | 酒は憂いの玉箒(さけはうれいのたまははき) |
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意味 | 酒は悩み事や心配事を忘れ去ることができる素晴らしいものだということ |
使い方 | (お酒の席ですっかり心配事がなくなり)酒は憂いの玉箒とはこのことだ! |
英文訳 | Wine is panacea of all ill.(酒は万能薬である) |
類義語 | 忘憂の物 |
酒は憂いの玉箒とは


「由来」
蘇軾の詩『洞庭春色』にある
「応に呼ぶべし詩を釣る鉤(釣り針)と、亦号す憂いを掃う箒と」より
訳:酒は、心配事や悩み事などを掃い去ってくれる箒のようなものだ。
この文を書くことになった経緯
安定郡王どのは蜜柑を用いて酒を醸し、「洞庭の春色」と名づけられた。色・香り・味わいのいずれをとっても絶品である。王はその酒を甥の趙徳麟に贈り、徳麟はそれを蘇軾に飲ませてくれた。
そのためにこの詩を作った。酒に酔って筆の運びを任せたので、いささかだらだらとした趣きになりました。
- 蘇軾:中国北宋の政治家・文豪・書家
- 安定群王:中国で皇族が封じられた諸侯王としての王号
「意味」酒は悩み事を忘れることができる素晴らしいものだということ


「酒は憂いの玉箒」とは
酒は憂い(心配事や悩みなど)を忘れさせてくれる美しいほうきのようなものだという意味
ことわざのイメージ
「お酒を飲むと悩み事がすっきりする」



「玉箒」は美しい箒の意味だよ。
「使い方」お酒を飲んで悩み事がすっきりしたとき



最近仕事がうまくいかなくてさ。頭がいっぱいいっぱいだよ。



仕事のことは忘れて今日はとにかく飲もう!



あーうまい!!うじうじ悩んでもしかないもんな。気持ちを切り替えて仕事頑張るか!



まさに酒は憂いの玉箒とはこのことだね。明日からまた一緒に仕事頑張ろう。
お酒をのんで気分がすっきりしたという意味で使っていますね!
使い方2
関東一本締めが成功したにせよ失敗したにせよ、忘年会の後はほろ酔い気分も手伝ってとても心地よかったです。「酒は憂いの玉箒(たまははき。掃除で使うホウキのことです)」ってことわざのとおり、まさに大掃除を終えた後のようなスッキリ爽やかな気分でした。 出典 まいにち・みちこ
「例文」お酒は悩み事等を忘れ去ることができる素晴らしいものだと賞賛するとき
酒は憂いの玉箒、お酒を飲むと悩み事が増えていくぞ。
この例文では本来のお酒を飲むと悩み事がすっきりするという意味とは真逆の意味になってしまっていますよね。
お酒と憂いという文字はあるとなんだか悪い意味のような言葉に思えますが、このことわざではお酒をいい意味で使用しているので注意が必要です。
お酒を飲んで気分爽快!これぞ酒は憂いの玉箒だな。
この例文ではお酒を飲んで気分がすっきりしたということが述べられているので正しい使い方ですね。
「類義語」酒は憂いの玉箒・3つ紹介


酒は天の美禄
酒は天からの有り難い贈り物だという、酒を褒め称えていう言葉
酒は百薬の長(さけはひゃくやくのちょう)
酒は適量であれば健康にとてもよい、ということ
(例文)
酒は飲み方によって薬にも毒にもなります。 酒は百薬の長となるように飲み方には注意して下さい。
忘憂之物(ぼうゆうのもの)
憂いや心配事を忘れさせてくれるので、酒その物や酒を称賛する言葉
(例文)
朝起きると二日酔いで頭痛と吐き気で気分最悪だが、それでも酒は忘憂之物で止める事は絶対にしない。
「英文」酒は憂いの玉箒1つ紹介


Wine is panacea of all ill.(酒は万能薬である)
wine:お酒
panacea:万能薬
ill:病気
まとめ
「酒は憂いの玉箒」の意味は理解でしましたか?
【読み方】さけはうれいのたまははき
【意味】酒は悩み事や心配事を忘れ去ることができる素晴らしいものだということ
【由来】蘇軾の詩『洞庭春色』にある一文より
お酒は悩み事をすっきりさせてくれると言いたいときに使うことわざ
悩み事で頭がいっぱいいっぱいになってお酒に頼りたくなってしまうことありますよね。
そんなときに使えることわざなのでぜひ使ってみてください!
ただし、飲みすぎには気を付けてくださいね。
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