みなさん「策士策に溺れる」ということわざを聞いたことはありますか?
何だか早口ことばのような文ですが、何となく聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
このことわざには、略策に優れた者は、策を練りすぎて逆に失敗することがあるという意味があります。また、自己過信してはならないと戒めるときにも使われます。
本記事では、「策士策に溺れる」という言葉の意味や類義語、使い方など、さらに深堀りしていきます。
それでは見ていきましょう!
読み方 | 策士策に溺れる(さくしさくにおぼれる) |
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意味 | 略策に優れた者は、策を練りすぎて逆に失敗することがある。 |
使い方 | 自己過信したり、陥ってはならないという意味で戒めに使われる。 |
英文訳 | The deceitful man falls oft into the snares of deceit.
(策略家は策略の罠にかかることが多い) |
類義語 | 泳ぎ上手は川で死ぬ/河童の川流れ/川立ちは川で果てる/才子才に倒れる/才子才に躓く/才知は身の仇/山師山で果てる/山立ちは山で果てる/善く泳ぐ者は溺れ、善く騎る者は堕つ |
策士策に溺れるとは
[box03 title=”由来”]
このことわざは、「三国志」に登場する「曹操」が由来といわれています。
曹操とは、後漢の丞相・魏王で三国時代の魏の基礎を作り、兵法に熟知した文武両道の英雄で、他の群雄と比べて段違いのスケールの兵力を持っていました。
219年、蜀の武将である孔明は、曹操の賢さを逆手にとり、曹操を打ち破ります。
その際、孔明が曹操に「策士、策に溺れる」と言ったと伝えられています。
ここでいう「策士」とは、曹操のことと分かりますね。
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[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”right” border=”yellow” bg=”yellow” style=””]群雄とは、英雄のことじゃよ。曹操は、英雄は英雄でも群を抜いた英雄だったということじゃ。[/chat]
「意味」略策に優れた者は、策を練りすぎて逆に失敗することがある
「策士策に溺れる」とは「策を練りすぎて逆に失敗することがある」という意味です。
例え能力の高い人であっても、過信すると失敗することがあります。そうならないように戒めるためのことわざでもあります。
また、「策士策に倒れる」ともいわれます。
わたしたちが生活していくうえで、いろんな場面で使えることわざですね!自分自身を戒めるため普段から思い出してもいいかもしれませんね。
「ことわざのイメージ」
・その道のプロでも過信すると失敗する
・自己過信してはいけないという戒め
「使い方」考えすぎて結果失敗
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]わしの初恋の話を聞いてくれんかの?[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]はいはい。聞いてあげましょうかね。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]わしは昔もてたんじゃ。好きな子に告白する手紙を考えに考えたんじゃ。そして、愛をこめて「好き」を100回書いた手紙を送ったんじゃよ。…そして振られたんじゃ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]なるぞうさん。それは「策士策に溺れる」というんじゃよ。自己過信はダメじゃよ。[/chat]
正に、なるこさんのおっしゃる通りですね!
「例文」あれこれ考えすぎた時
いつものレシピをアレンジしたが美味しくなかった。「策士才に溺れる」だ。
ことわざの意味では使い方は間違っていませんが、「策士才に溺れる」というのは間違いなので注意しましょう。
「彼は様々なパターンを考慮しすぎて、肝心なところがおろそかになってしまった。策士策に溺れるというのは、このことだ」
引用:故事ことわざ辞典
「類義語」策士策に溺れるの類語10つ紹介
泳ぎ上手は川で死ぬ
泳ぎ上手は川で死ぬとは、自分の力を過信して、慣れたことや得意なことで失敗したり、身を滅ぼしたりすることのたとえ。
引用:故事ことわざ辞典
河童の川流れ
河童の川流れとは、名人や達人であっても、油断して簡単な失敗をすることがあるというたとえ。
引用:故事ことわざ辞典
才子才に倒れる・才子才に躓く
才子は自分の才知や学問を頼むあまりにかえって失敗しがちである。
引用:コトバンク
才知は身の仇
才能や理知だけでなんでもやれると思ったら、身を滅ぼすもとになることをいう。
引用:imidas
川立ちは川で果てる
人は慣れたことや得意なことほど油断し、かえって身を滅ぼしたり、災いを招くことがあるといういましめ。
引用:故事ことわざ辞典
山師山で果てる
山に慣れた山師は山の危険性に不注意になり、そのために命を落としやすいということで、得意な技能を持つ人はその技能が関連した分野でかえって身の破滅を招きやすいということのたとえ。
引用:ことわざ辞典
山立ちは山で果てる
得意な能力を持つ者も、油断すればその能力がわざわいして、身を滅ぼすことがあるというたとえ。
引用:広辞苑無料検索
善く泳ぐ者は溺れ、善く騎る者は堕つ
得意とすることでは、油断をしてかえって失敗することが多いから、注意せよ、という戒めのことば。
引用:コトバンク
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]「策士策に溺れる」の類義語はこんなにあるんじゃのう!意味も似たような意味ばかりじゃわい。[/chat]
「英文」he deceitful man falls oft into the snares of deceit.
he deceitful man falls oft into the snares of deceit.
(策略家は策略の罠にかかることが多い)
[chat face=”tameninaruzo2.jpg” name=”ためになるZO” align=”right” border=”blue” bg=”none” style=””]よっしゃ!これで「策士策に溺れる」の深堀りは終わり!お疲れ様![/chat]
まとめ
いかがでしたか?
最後まで読んでくださったみなさん、「策士策に溺れる」という意味がしっかり理解できましたね!
明日から、と言わず今日から、このことわざを胸に刻んで生活していきましょう。
そうすると、あなたの人生もさらに豊になること間違いなし!
では、最後にもう一度おさらいしましょう。
・「策士策に溺れる」とは、略策に優れた者は、策を練りすぎて逆に失敗することがある、という意味。
・自己過信に陥らないよう戒めるときに使う。
・「策士才に溺れる」ではなく、正しくは「策士策に溺れる」
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